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E-ディフェンスで鉄筋コンクリート建物の加振実験 10

ストーリー by yosuke
耐震性は重要 部門より

KAMUI曰く、"一般のニュースにもなっているが,兵庫耐震工学研究センターの 『実大三次元震動破壊実験施設・E-ディフェンス』において,この7日から実大6層鉄筋コンクリート建物の震動台実験を実施している。
今回の実験に使用された試験体の高さは18m,重量は約1,000tで,1970年代建設の建物を想定している。13日には兵庫県南部地震の際と同じ加振が行なわれ,鉄筋コンクリートの柱が破壊される様子がTVのニュースでも報じられた。なお,「10〜18日の10時頃から19時頃まで」と日時を区切っているが,実験の動画が配信されている。"

関連記事:揺らせば解る耐震性

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  • 以外に研究が進んでいない分野だと、生コン業界の人からいろいろと話を聞かされた事がある。
    水抜き剤だけでなく、その地域地域での砂利とかの配合で、微妙に強度が違うんで、コア抜きした
    ピースを何年もかけて強度測定したりと、大変だとか。
    基準にした1970年代と言うのは一つの指標にはなるけど、この手の研究は実際に壊して確かめてみる
    実験測定が大事だから、今回みたいな実験は大きな進歩につながると期待できます。

    #以前は生コンのサイロとかの色だけで、小野田のコンクリとか水抜き剤はポゾリスだとかを
    #判ったもんだけど。
    --

    /* Kachou Utumi
    I'm Not Rich... */
  • by Anonymous Coward on 2006年01月15日 2時37分 (#864748)
    というか地震恐るべしなんですが、金曜22時国営ニュースでやってたの見ましたが、人の知恵を過信した技術は所詮自然の営みにとっては塵みたいだと思いました。コンクリートがしなる(破談^H断しないのは恐らく鉄筋のお蔭か? )のを見て、痛感しました。
    で土曜のドスペで関連記事の築30年木造のをやってたんですが、耐震補強した方が何とか建っていた(無補強の方は10秒で倒壊! )のを見て、自然のもの(素材)に人の知恵を適切に加えると何とか耐え抜き、人の知恵も捨てたものではなく、複雑な心境です。

    姉歯物件では震度7に耐えられそうにない気がしました。
    • by Anonymous Coward on 2006年01月15日 14時53分 (#864860)
      地震恐るべし、とはまさにそのとおりではありますが、今までにこのような大規模な実物大実験が無かったにもかかわらず、どれだけの事をやればどれだけの地震に耐えられる、だからこのような構造にしなければならない、といった事を計算してきた技術もまた、すごいなぁ、と思いました。
      親コメント
      • by hado (21151) on 2006年01月15日 20時14分 (#864936)
        学生時代に単純梁の降伏時荷重と変形量の実験をしました。
        その時の経験では、単純梁程度の簡易なモデルでは計算と現実が非常に近似するもんだなぁと感じました。
        で実は純ラーメンと呼ばれる柱と梁と床だけで構成された構造形態だと、実際の建物でもおそらくかなりの精度で計算が出来ているだろうと思われます。

        問題は雑壁や剛心といったにわかにはイメージしづらい要素が複雑に絡んだ建物で、その各々の評価方法の多くの部分が各設計者の裁量に任されてしまっている点ではないかと感じています。
        もう少し踏み込んだところまで明確に基準を作り、それを運用していかないとまずい時期に差し掛かっているのではないかと思いますね。

        設計者毎に柱や梁のサイズがだいぶ変わってしまうのが様々な問題点の根っこにあるんですよね。
        発注者もどれが正しいのか、どれを選択するべきなのかがわからなくなってしまいます。
        そうすると「まだ細くできるんじゃないのか?」と疑問が湧いてくるのも自然な流れではないでしょうか。
        (例の事件を擁護するつもりはさらさらありませんが)

        今よりももっと細かいところまで基準を定めて、計算結果は誰がやってもほぼ大差ないような環境を整えていかないことには今構造設計をとりまく環境の改善は難しいと思います。
        そしてそれでこそ、発想できる技術者とそうでない技術者の区別が出来るようになるんじゃないかと希望的観測を持ってしまいます。

        #建築はブラックボックスが多すぎませんかね?
        親コメント
        • >今よりももっと細かいところまで基準を定めて、計算結果は誰がやってもほぼ大差ないような環境を整えて

          主旨はよく分かります。今まで裁量の幅があったみたいな所で、「まだ細くできるんじゃないの?」が入り込む余地を与えていた。確かに、構造設計の理論的精度が高まれば、それに越した事は無い。

          ただ、そうしたグレーゾーン(ブラックゾーン?)がこれまであったとして、そういう場合には計算上「1」を目指すのではなく、安全率を見込んで、間違えても1以上になるようにするとか、一種の計算上のフェイルセーフみたいな(計算の誤差があっても1は超えているぞという)方針という事でもよかったんじゃないでしょうかね。つまり、疑わしきは、安全サイドにふると。

          あくまで、ぎりぎりを目指すんだという、その根性が「木村建設」の墓穴を掘ったわけで。

          「ぎりぎり」という根性こそ、根本的に考え直す点ではないのかと。
          ちと、そんな事を思いました。
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          • by hado (21151) on 2006年01月15日 23時25分 (#864998)
            >「ぎりぎり」という根性こそ、根本的に考え直す点ではないのかと。

            それがですね、最近の設計者は誠実になりつつあるんです。大方では。
            「いまどきインチキするやつもいないだろ?」が普通の設計者の感覚だと思います。
            それでも「裁量」という名の逃げ道が残されてしまっていて、
            そこに逃げ込まざるを得ないような事態が起きないとは言い切れません。

            >一種の計算上のフェイルセーフみたいな(計算の誤差があっても1は超えているぞという)方針

            まさにここなんです。問題は。
            その「1」ですら明確に存在していないんです。

            予算の厳しい案件では、極力1に近似させようとするのもプロの仕事です。
            その作業は当然時間も人工もかかります。予算のない案件ですから設計料も限られています。
            その中でどこまでの結果が導き出せるか。消耗戦ですよ。

            だからもう逃げ道なんか塞いでしまって、国がもっと明確な基準を出していかなければならないと思います。

            #技術者いじめてもロクな事にならないんだけどなぁ
            親コメント
          • by Anonymous Coward on 2006年01月15日 23時42分 (#865004)
            > 「ぎりぎり」という根性こそ、根本的に考え直す点ではないのかと。

            これには同意出来ません。
            「ぎりぎり」であろうと、「大幅に」であろうと、基準をクリアしている事に変わりはありません。
            それでもなお、ぎりぎりを問題視するのならば、基準自体を上げるべきです。

            基準は明快なもの(これがクリア出来たらOK)でなければなりません。
            「ギリギリクリアじゃダメだから、適当に安全幅取っておいてね」では基準と呼べませんよ。

            親コメント
    • > 金曜22時国営ニュースでやってたの見ましたが
      国営ニュースってなんですか?
      NHKのニュースだったら、素直にそう書きましょうよ。
      文章そのものは「興味深い」のに、もったいない。
    • >姉歯物件では震度7に耐えられそうにない気がしました。

      使用禁止命令が出てる物件は耐えられないんでしょうね。今回の試験で使用した建物は、現在の構造計算ソフトで計算すると、耐震強度はいくつぐらいになるんでしょうか?1970年代の建物が軒並み使用禁止になっている、とは聞いたことが無いんで、禁止になった姉歯物件よりは強いんでしょうけど。

      • by Anonymous Coward
        1981年に建築基準法が改正 [srad.jp]されてていますよ。それ以前の基準で作られたもので、耐震性などの基準を満たしていないものは、たんに既存不適格なだけです。建替え時には新しい基準を満たす必要がありますが、改築ならそのままの基準で改築できます。建築学的には、当然学部レベルでも問題になっていますよ。
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アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者

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