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自分は、とある大手電機メーカーの試作室にいた時期があるのですが、予想外の事故ってのは結構あります。
普段は、ネミックラムダ(今はデンセイラムダ)やTDK、イーターやコーセルの電源の産業用の電源を使っていましたが、変な電圧が欲しい場合や、電源ラインの負荷テスト(TTL用で4.5V~5.5Vで複数のパターンで逐次電圧変動する電源)には自作電源を作ってました。
普通は設計部で設計するんですが、時間の都合で試作室で設計、実装する場合もありました。(多くの場合は設計~実装が1日~2日の超タイトスケジュールな場合)
そんな中、故障時がオープンモードのタンタルコンが何故かいきなりスパークして、電解コンもつられて爆発なんて事件とか色々あります。メジャーなメーカーの部品だったのにロット不良らしい。
はっきり言ってしまうと、品質保証的にはオープンモード、ショートモードの疑似故障実験は必須ですが、部品のロット不良などの外的要因まで全部検査するのは難しいのが現状じゃないでしょうか?
自分が試作室にいた数年間の間にも、タンタルコンとオペアンプの大規模なロット不良で修理した製品はかなり多かったです。いずれも業界で1位や2位のメジャーな部品メーカーの製品です。
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ソースを見ろ -- ある4桁UID
いまどきのリチウムイオンバッテリって… (スコア:5, 参考になる)
あと、容量が小さいのであまり騒ぎにはなっていませんが、ニッケル水素の乾電池型バッテリでも、同様な短絡事故はときどき起きてますよ。バッテリ自体の欠陥というわけじゃなくて、パウチ等の中に一緒に入れていたキーホルダなどで短絡しちゃうというパタンで、さすがに炎上はしませんがボヤ騒ぎにはなります。
--- Toshiboumi bugbird Ohta
マザーかも(Re:いまどきのリチウムイオンバッテリって…) (スコア:5, 参考になる)
>70W 以上の電力を数時間以上供給出来るだけのエネルギーがほんの数分程度で一気に放出されちゃうわけですから。
マザーボードには、MPUや周辺回路に(電源から受け取った電力を降圧して生成する)大電流を供給するためのDC-DCコンバータ降圧回路が入っています。
この部分、特にMPUへの供給ラインは大電流が流れますので、DC-DCコンバータ回路のスイッチング素子が短絡モードを長い間続けたり、スイッチング素子の前の平滑コンデンサが短絡モードになると、電源供給側(この場合はバッテリ)が短絡モードになります。
不可解なのは、ラップトップであれば、このような事態は想定されており、上記の回路の入力が短絡モードになったときにバッテリやACアダプタからの電源供給を強制的にストップする回路(ポリスイッチやフューズや電流制限回路など)を必ず入れる物だと思うのですが…二重三重に不良部品が重なって今回の事故になったのか、コストを下げるためにその辺りを手抜きした設計だったのか、
それともACアダプタからバッテリへの充電を管理する回路がおかしくなってバッテリが極端な過充電になってふっ飛んだのか…
とにかく、回路の問題と部品の品質と両面から見て根本対策しないと再発する事故ですね…
Re:マザーかも(Re:いまどきのリチウムイオンバッテリって…) (スコア:4, 参考になる)
その上でCPU直近に別のDC-DCコンバータが入っているのが通例ですので、上記を想定するとなると何重にも保護が入っているはずの箇所が原因で、全ての保護回路が機能しなかったというかなりの異常事態を意味します。
それよりは素直にバッテリパックに対して過充電した結果の爆発炎上と考えた方が良いと思います。
そうでなくてもバッテリパック内の異常や、充放電制御部分の異常と考える方が妥当でしょう。
ちなみに、正常な設計が行われているのであれば(要はド素人の設計でなければ)電源系の部品にショートモードの故障が発生しやすいものは使用しません。
仮に使用したとしても、その際に回路自体が動作を止める機能を盛込んでいます。
また、実際にオープンモード、ショートモードそれぞれで各部品を擬似故障させた評価を行い、問題が出ないことを確認しているのが実態です。
それすら行っていないで出荷できるとしたら、そのメーカは既に大問題を何件も発生させて破産してると思いますよ。
Re:マザーかも(Re:いまどきのリチウムイオンバッテリって…) (スコア:1)
自分は、とある大手電機メーカーの試作室にいた時期があるのですが、
予想外の事故ってのは結構あります。
普段は、ネミックラムダ(今はデンセイラムダ)やTDK、イーターやコーセルの電源の産業用の電源を使っていましたが、
変な電圧が欲しい場合や、電源ラインの負荷テスト(TTL用で4.5V~5.5Vで複数のパターンで逐次電圧変動する電源)
には自作電源を作ってました。
普通は設計部で設計するんですが、時間の都合で試作室で設計、実装する場合もありました。
(多くの場合は設計~実装が1日~2日の超タイトスケジュールな場合)
そんな中、故障時がオープンモードのタンタルコンが何故かいきなりスパークして、電解コンもつられて爆発なんて事件とか色々あります。
メジャーなメーカーの部品だったのにロット不良らしい。
はっきり言ってしまうと、品質保証的にはオープンモード、ショートモードの疑似故障実験は必須ですが、
部品のロット不良などの外的要因まで全部検査するのは難しいのが現状じゃないでしょうか?
自分が試作室にいた数年間の間にも、タンタルコンとオペアンプの大規模なロット不良で修理した製品は
かなり多かったです。いずれも業界で1位や2位のメジャーな部品メーカーの製品です。
Re:マザーかも(Re:いまどきのリチウムイオンバッテリって…) (スコア:2, すばらしい洞察)
ノート用でもその手のバッテリーは売ってますが、こればかりは調査結果が公表されないことには何とも言えません。
Re:マザーかも(Re:いまどきのリチウムイオンバッテリって…) (スコア:2, 参考になる)
だとするとポリスイッチやヒューズだけではなくPowerFETと制御基板による充放電制御や過電流保護の機能も持っているはず。
#何年か前のトラ技にスマートバテッリーの解説があったような…家帰ってから調べて見よう。
コストダウンで容量計以外はしょっていたりして
もっとも、電池そのものが故障しているとポリスイッチも保護回路も無意味だが、セル内部がショートとか。
#鉛蓄電池を爆発させた事のある馬鹿だけどID
Re:マザーかも(Re:いまどきのリチウムイオンバッテリって…) (スコア:1)
FETの制御をしているのはマイコンだったりするので
ファームウェアに致命的な不具合があった場合、
FETを制御できずに爆発することも充分考えられます。