NEC リースの発表 [nec-lease.co.jp] (PDF) を合わせて判断すると、今まで通りの営業を続けるというのはあくまでも九十九が独自に打ち出した勝手な判断であり、少なくとも該当商品の所有者たる NEC リースの同意を得た行為とは言えません。もちろん、債権者に対する説明の前にこの声明を出していますし、「その時点でそれらの商品はうちのものだ」と言っている NEC リースの同意など得た上で行った声明とも思えません。
少なくとも、サブプライムローン問題前に資金繰りの問題から NEC リースから店頭在庫を担保に資金調達を受けなければならないほどの自転車操業状態に陥っていた訳で、民事再生法の適用を申請した上で従来通りの営業を続けたところで掛けでの商品調達を受けられる経路はわずかであり、現状「今まで通り営業を続け」たところで返済できる目途が立てられず、NEC リースからの再三の申し入れにも関わらず返済計画も出さず、販売も中止しないためやむを得ず仮執行手続きを取ったため 21 日までずれこんだ、と判断するのが妥当に思えますね。
担保権があったところで即日仮処分執行→そのまま競売の倒産一直線コースを取らず、あくまでも交渉を行ったものの九十九は聞く耳を持たなかった。それで埒が明かない上、この連休を逃したらさらに店頭在庫品 (つまり NEC リースの資産) を勝手に売り捌かれる事になることが予見されます。これは当然ながら NEC リースに対する担保の目減りを意味します。
NEC リースに金を返す方策の説明もせず、NEC リースへの担保引き渡しも拒否 (仮処分執行中止の申し立て) する姿勢を見せていた訳です。このタイミングはあくまでもギリギリまで待った結果ではないでしょうか。
何の交渉もなく一方的に通達してきた、という九十九の言い分だけを一方的に信じるならそういう見方もできますが、NEC リースも踏まえて考えると、九十九の現経営陣が NEC リースから逃げ回り、今のうちに店頭在庫を投げ売りして現金化しようとしているようにしか見えませんね。
それであっても、現時点においても倒産直行コースとしていない NEC リースの方に温情があると思いますね。まぁ、その方が金を返せる可能性がゼロじゃないからだと思いますが。
契約とか経営は詳しくないんだけど (スコア:0, 興味深い)
商品を担保に融資まではわかるけど、問答無用で担保を持っていくことが。
例えば自分がA君に金を借りて、その担保に自分のゲームソフトやらPC機器全てを担保にするとしたら
ある日いきなりA君がやってきて、金返せないなら担保の品を貰っていく。
と強制的に持っていくことが可能って事?
金を返す意志はあっても。
契約時に条件があるんだろうけども。
例えば倒産またはそれの準じる状態になったら、有無を言わさず担保を差し押さえるって書いてあるとか?
民事再生申請して、やり直して金返そうという場合でも、
貸した方から金返す気が無いから担保貰っていく、となるの?
返済期限があってそれ過ぎたから担保持っていくってならわかるけど、それならわかるよね?持って行かれるのが。
返済期限がたまたま今日に設定されていたとも思えないし。
Re: (スコア:5, すばらしい洞察)
>本日、同社から弊社に対し、当該担保権を実行する旨の通知が届き、かつ、裁判所から仮処分決定を受けました。
裁判所の決定を受けた上で担保権の実行してるんだから、支払期日云々の条件は当然クリアしてるだろう。(民事再生法申請した10/30時点で期限は過ぎてたんじゃないか?)
NECリースへの風当たりが強いようだけど、在庫への担保権なんてリスキーな方法でしか資金調達できなかった九十九が今日まで永らえたのはNECリースが融資したからでもあるわけで。
(連休前の在庫が多そうなタイミングを狙うのはえぐいとは思うけども。)
そもそも借金こさえたのは九十九なんだから、債権者を名指しで批判する資格があるとは思えない。
Re: (スコア:0, すばらしい洞察)
この一点だけはその連休に向けて商品を納めた納品元と九十九に貸している他の債権者へ損失を押し付けてでも、自分だけは少しでも回収したいっていうことを意味しているので、九十九への同情とかそんなことは関係なく酷い会社だという印象を持ってしまうのも普通かと。
損失を押し付けるというか (スコア:0)
パーツや周辺機器メーカー、代理店などに損失を与えて自作業界を潰そうと企んでいるのではと思ってしまいますね。
回収した商品をコネのある所などに安く売り払って、大した価値が無くて融資が回収できなかったとか
平然と言いそうな気がしてしまいますね。
デモ機とかカスタムモデル等の、九十九に納品されたわけではなく貸し出されている機器等がどうなったのかも気になりなりますね。
Re: (スコア:1, 興味深い)
>パーツや周辺機器メーカー、代理店などに損失を与えて自作業界を潰そうと企んでいるのではと思ってしまいますね。
金を貸した方を非難するような論調だけど、集合譲渡担保が契約されているにもかかわらず
商品を仕入れて、且つ返済せずに商売を続けようとした九十九の方に納入した業者は恨みを
持つでしょう。わかってりゃ、そんなとこに納入なんかしないよ!と思っているはず。
結局、わかっている卸業者やメーカーは九十九に秋あたりから納入しないという行動に
出ていました。再生申告後も納入した業者があるとすれば、おそらく頼まれれば拒むのが
難しい付き合いを続けていたところではないでしょうか。そういうところからすれば、
NECキャピタルよりも九十九に騙されたと思っているor諦めているでしょうね。
パーツ市場破壊云々を言うならば、よほど九十九のほうがそういうことしてきてますよ?
消費者には見えにくいところですけどね。
Re: (スコア:0)
この融資の影響か9月半ば頃から在庫も減り始め、特に新商品が少なかったので
納入しなかったり減らしたりという卸業者やメーカーも少なからずあったのでしょうね。
ただ民事再生法の適用が決定した後は、債権者がしぶしぶ納得して経営を続けさせるということで
店舗にある在庫を売り、新たな在庫を仕入れて回転させるというのは通常の経営行為に思えます。
民事再生法の適用が決まった後に在庫が徐々に回復してきていると感じていましたし、
担保を勝手に処分しているという主張はあまりにも一方的だと思います。
九十九が応じようとしなかった再建計画の中身や、そのときのやり取りも気になりますね。
またパーツ市場の破壊というのが気になるのですが、大手であることを盾に安く卸させて
他所よりも安く売って価格破壊とかそういう話でしょうか?
Re:損失を押し付けるというか (スコア:1)
その時点で担保となっていた店頭在庫は NEC リースの物になっているのですから、NEC リースが「借りた金を返す目途が付くまで売るなと言ってるにも関わらず」所有者の許可なく販売して現金化するのは大問題であり、全く通常の経営行為には当たりませんね。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
11月5日に債権者説明会を開いていますので、NECリースのものになった店頭在庫を販売すること自体は
合意の上と考えられ、通常の経営行為に思えます。
債権者説明会の様子をよく知らないのですが、債権者が黙って聞くしかなかったというわけではないのでしょう?
在庫回収が債権者説明会のあった週や次の週であれば、合意も許可も無かったとも言えるかもしれませんが
2週間以上たった連休前の日を狙ってやるというのはえげつないやり方に見えてしまいますね。
Re: (スコア:0)
思うのはいいんですが、論拠に欠けると思います。というのも、NECリースのプレスリリースではそれを否定しているからです。そのNECリースのプレスリリースを否定する論拠としては債権者集会があったから、というのでは弱すぎるでしょう。債権者集会の議事録や当事者の発言等がそれを裏付けているなら別ですけど。
Re:損失を押し付けるというか (スコア:3, 参考になる)
NEC リースの発表 [nec-lease.co.jp] (PDF) を合わせて判断すると、今まで通りの営業を続けるというのはあくまでも九十九が独自に打ち出した勝手な判断であり、少なくとも該当商品の所有者たる NEC リースの同意を得た行為とは言えません。もちろん、債権者に対する説明の前にこの声明を出していますし、「その時点でそれらの商品はうちのものだ」と言っている NEC リースの同意など得た上で行った声明とも思えません。
少なくとも、サブプライムローン問題前に資金繰りの問題から NEC リースから店頭在庫を担保に資金調達を受けなければならないほどの自転車操業状態に陥っていた訳で、民事再生法の適用を申請した上で従来通りの営業を続けたところで掛けでの商品調達を受けられる経路はわずかであり、現状「今まで通り営業を続け」たところで返済できる目途が立てられず、NEC リースからの再三の申し入れにも関わらず返済計画も出さず、販売も中止しないためやむを得ず仮執行手続きを取ったため 21 日までずれこんだ、と判断するのが妥当に思えますね。
担保権があったところで即日仮処分執行→そのまま競売の倒産一直線コースを取らず、あくまでも交渉を行ったものの九十九は聞く耳を持たなかった。それで埒が明かない上、この連休を逃したらさらに店頭在庫品 (つまり NEC リースの資産) を勝手に売り捌かれる事になることが予見されます。これは当然ながら NEC リースに対する担保の目減りを意味します。
NEC リースに金を返す方策の説明もせず、NEC リースへの担保引き渡しも拒否 (仮処分執行中止の申し立て) する姿勢を見せていた訳です。このタイミングはあくまでもギリギリまで待った結果ではないでしょうか。
何の交渉もなく一方的に通達してきた、という九十九の言い分だけを一方的に信じるならそういう見方もできますが、NEC リースも踏まえて考えると、九十九の現経営陣が NEC リースから逃げ回り、今のうちに店頭在庫を投げ売りして現金化しようとしているようにしか見えませんね。
それであっても、現時点においても倒産直行コースとしていない NEC リースの方に温情があると思いますね。まぁ、その方が金を返せる可能性がゼロじゃないからだと思いますが。