米大統領選の共和党指名争い、テッド・クルーズ氏は不気味な男というイメージを作り出したソーシャルメディアにつぶされた? 70
撤退 部門より
ドナルド・トランプ氏も言動がソーシャルメディアで揶揄されることは多いが、クルーズ氏の場合は昨年末ごろからゾディアック・キラーと結び付けるミームが多数拡散し、マスメディアにも取り上げられていた。「ゾディアック」は1960年代から1970年代にカリフォルニア州北部で発生した連続殺人事件の犯人が名乗っていた名前だ。犯人は現在も捕まっていないが、1970年生まれのクルーズ氏がゾディアックであるはずもない(The Guardianの記事、 The Vergeの記事、 The Daily Dotの記事)。
クルーズ氏とゾディアックを結び付ける発言として知られる最も古いものは、2013年のツイートだ。このツイートを投稿したRed Pill America氏は、トランプ氏が道化なのに対し、クルーズ氏はクロゼットの中やベッドの下を確認し、ちゃんとドアに鍵をかけておきたくなるような気分にさせる人物だと述べているとのこと。
ただし、クルーズ氏とゾディアックを結び付ける人々はさまざまなこじつけを考えて楽しんでいるだけで、クルーズ氏が本当にゾディアックだと思っているわけではない。中には2008年に共和党が「オバマ大統領の出生証明書が偽造されたもので、実はケニア生まれ」だと繰り返し主張したことに言及し、同じことをしているだけだと言う人もいるそうだ。
このことがクルーズ氏の選挙戦にどれぐらい影響したのかは不明だが、今回の選挙では他の候補者についても支援や攻撃のミームが数多くみられる(Facebook: Ted Cruz Meme Page/NeverTrump、 Bernie Sanders' Dank Meme Stash、 Know Your Meme — Bernie or Hillary?、 RawStoryの記事)。
こういったミームは以前から画像掲示板のようなインターネットコミュニティー内で出回っていたが、古典的な風刺画のような役割を果たすようになったのは米国の選挙では初めてとのことだ。