naocha 曰く、 日本経済新聞の記事によれば、国土交通省は、2008年度をめどに国土地理院が測量・作製、刊行している各種の地図を、現在のような閲覧だけでなくインターネット経由でダウンロードできるシステムを新たに導入し、デジタル地図として加工販売する目的でのデータ複製も認めることを決めた。有償とするか無償とするかは今後検討するという。現行法は紙の地図が基本だった時代に整備されたものであり、地図情報をそのままコピーした地図が販売されるのを防ぐため、営利目的の複製は一律禁止されていた。
不動産的にはどうなんだろう? (スコア:5, 興味深い)
10年・20年前の地図が見れるなら、不動産探しにすごく便利。
買おう(借りよう)としている物件が、沼や田の埋め立て地だとか、
化学工場や墓の跡地だとか、地盤や過去は普通の地図では分かりませんから。
地理院がネット公開して、その情報が一般化すると、
不動産(土地)の価値観が変わる気がしますけど、どうでしょうね。
Re:不動産的にはどうなんだろう? (スコア:3, 参考になる)
親コメントで指摘されている過去の地形と現地形を比較して,切盛土されている地盤かどうかを見ることは意義があると思います。しかし,20年前どころではなく明治・昭和まで遡らないと,その土地の本当のリスクは評価できません。かなり昔から,宅地造成やため池の埋め立てはおこなわれていますから。そこまで古い情報は陸軍測量くらいしか無いのですが,測地系や誤差の関係で宅地の評価に使えるほどの精度は期待できないと思います。
現在の地形図でも,そこに地下の情報が付加されると土地の評価に有効に使えると思います。ちょうど,防災科研が統合化地下情報データベースの構築 [bosai.go.jp]をおこなっていますので,こういったお上主導のGISデータも同様に公開されれば土地の価値観は一変すると思います。地域によってはかなり情報が集まっている [geor.or.jp]ようですし。
あとはGoogleの事例のように,高価なGISソフトを買わなくても簡便に情報を閲覧できるようにすることが重要でしょうね。まあ,見るだけならすぐにカシミール [kashmir3d.com]が対応すると思いますが。
Re:不動産的にはどうなんだろう? (スコア:1)
http://mapbrowse.gsi.go.jp/airphoto/index.html [gsi.go.jp]
で閲覧できる終戦後の米軍の写真でしょうか。
とはいえ、ここで閲覧できる画像は解像度が低くてよくわかりませんね。
Re:不動産的にはどうなんだろう? (スコア:1, おもしろおかしい)
近隣の人が書き込んでゆけば局所的な情報密度は全ての地図を上回るだろ。
ネットワーク上の情報ともリンクし放題だし。
3Dオブジェクトが置ければ尚良いんだが…まぁ、色々と問題起こりそうだな。
# かくして異常な情報密度の秋葉原の地図が出来上がる、と
Re:不動産的にはどうなんだろう? (スコア:1, 興味深い)
図書館での地図の複写の扱いがラクになるかも (スコア:5, 参考になる)
大学図書館に勤めています.
図書館での資料の複写のなかでも地図はちょっと取扱がややこしくなっています.
と規定されており、取扱がデリケートになのですよ.たいがいの資料は「著作権法」に注意していればいいだけなのですが、地図は「測量法」によって
今回の法改正にてこの辺が簡単になってくれれば嬉しいのです.
Re:図書館での地図の複写の扱いがラクになるかも (スコア:3, すばらしい洞察)
現在でも日本以外の国(地域)では地図(地形図)を一般の人が手にする
ことができないようなところもあるようですね。
日本の地図も現在の国土地理院の前身は軍が管理していたので、その頃
の名残みたいな感じで今でもややこしい法律があるんでしょうか。
Re:図書館での地図の複写の扱いがラクになるかも (スコア:2, おもしろおかしい)
ドーウシテ、モットハヤク、オープンニシテクレナカッタノデースカー!
(シーボルト)
#日本の地図を持ち出そうとして失敗。
Re:図書館での地図の複写の扱いがラクになるかも (スコア:2, 興味深い)
旧ソ連情報機関が作成の英国地図、精緻で不動産業界利用へ
http://www.cnn.co.jp/business/CNN200703020025.html [cnn.co.jp]
という話題がありましたね。
Google様が (スコア:2, すばらしい洞察)
ま、価値はあるんだろうけど無料で状態で公開されてれば
有料の方は特別な理由がない限り使われませんしね
web全体の問題ですよね。
Re:Google様が (スコア:2, 興味深い)
ってことならいいんだけどねぇ。
%% 自分達の権益でなく全体の利益を考えて欲しいもんだ。
の
Re:Google様が (スコア:2, おもしろおかしい)
GIS業界のエライ人曰く (スコア:2, 興味深い)
価値なんぞはとっくの昔から知っていたんだろうけど、まあ業界保護ってことで。
Re:Google様が (スコア:2, 興味深い)
#いいかげん、G-XMLとかの独自方式でデータ提供するのは辞めて欲しい
Re:Google様が (スコア:0, 興味深い)
地物の表示の仕方を見ても中途半端。
使えそうだがあえて使えないβを提供しているのがGoogle。
Re:Google様が (スコア:3, すばらしい洞察)
元コメントは、せいぜいどっかの店までの地図、という用途くらいでしか地図を使わないんでしょうね。建物形状をポリゴンにしてデータ埋め込むとか、そこから特定の(例えば戦前からある木造家屋)の密集度を調べようとか、経年変化を見たいとか思ったら、グーグルの地図なんか全く意味がない。
それより、UpMyStreet [upmystreet.com] くらいの情報を日本の政府も提供して欲しい。
Re:Google様が (スコア:2, 参考になる)
GooleMapでも、例えば「ラーメン屋さん」で検索すると、関連する地物を地図上に表示するので、 家屋ポリゴンと属性のリンクは存在して、その属性がどの程度のものなのかはよくわかりませんが、 少なくとも関連するURLとリンクしていて、そのWebページのコンテンツを使ってキーワード検索を行うわけで、 GIS的に見ても結構高度な地図の使い方だし、 使っている地図も日本ではこれ以上の質と規模のものはないと思うのだけど?
今度公開になる地理院の地図というのが何を指すものなのかはよくわかりませんが、 数値地図2500,25000レベルだとすれば、それこそ索引図程度にしかならないし、 地方自治体所有の都市計画図(DM)とかなら精度は2500とはいえ、地形図の質としてはりっぱなものですが、 こちらは属性とのリンクがないし、お金持ちの自治体でしか作ってないから、カバー率低いしね。
GooleMapって、地図コンテンツもシステムもかなりなものだと思いますよー。
Re:Google様が (スコア:2, 興味深い)
GoogleMap/Earth による最大のインパクトは、これによって地図データ形式の標準化がいきなりなされてしまう可能性がある点じゃないでしょうか?
これまでは、大学の研究者や個人が、上記のような特殊な目的のための地図データを作ろうと思っても、高価な地図とGISを買ってこなければならなかった。それが、GoogleMap/Earth の登場で、簡単にデータを追加できるようになった。これらのデータは、従来の地図のように大がかりに販売するにはマーケットが小さすぎて採算がとれませんでしたが、今後は、web においておくだけで、(有料・無料は別にして)必要に思う人がとっていけばよい、というweb 2.0 的なモデルが可能になった。
国土地理院もがんばっているようですが、政府機関であるため、どうしても管理(とそれに伴う正しさの維持)が可能な形でしか展開できない。それを Google がある意味で野放図にやってしまっている、という状況だと思います。
なので、GoogleMap/Earth が提供するでーたそのものを議論してもしかたがない。その上に構築される付加価値の大きさが、最大の論点。
Re:Google様が (スコア:2, 興味深い)
たしかに Shape や GML, G-XML といった地理情報の標準フォーマットはこれまでありましたが、それで表記されたデータを気軽に表示できるものがこれまでありませんでした。
もちろん、これらのフォーマットの viewer はありましたが、基盤データがないので、単なる白い紙の上に無味乾燥なデータを表示するぐらいしかできませんでした。見栄えするように見せるためには、それなりに高いソフトやデータが必要。しかもそれを多くの人に配布するとなると絶望的。
そこへ、Google が基盤データとともに登場してしまったので、これまで宝の持ち腐れになっていた地理的な情報が、一気にリッチで配布可能なコンテンツに変身した、というのがポイントです。
こうなると、これまで地味に GML とかで配っていたデータをKMLに書き直してやれば(実際、KMLの地理表現はGMLのとほぼ同じ(namespace が違うくらい)ですし)、立派なコンテンツになる、ということで、いろいろ注目されている。
KML だと地理情報以外の部分の構造化ができない、という問題もありますが、web と同じで、まずコンテンツが充実することで、次のステージにいけるという考え方の方が、時代にはあっている。変にデータ表現を整理・統率しようとしてコンテンツ充実のスピードを落としてしまうと、元も子もない。
というのが googleMap/Earth のインパクトじゃないでしょうか?
Re:Google様が (スコア:2, 興味深い)
あれ以上の情報を付加するのは可能でしょうが、
ペンタゴンあたりに睨まれるのではないかと。
国防っていうか、自国の地図が他国に流出するリスクという面で。
# 地図には多少のウソを含むものです
---- 何ぃ!ザシャー
Re:Google様が (スコア:2, 参考になる)
いれてある場合があるとはきく。
# 海賊版にその袋小路まで複製されていれば
# 「うちの地図のコピーだ」と判定できるわけ。
Re:Google様が (スコア:1, 興味深い)
> 国防っていうか、自国の地図が他国に流出するリスクという面で
睨まれるよりも前に、自社の利益を守るために画像に加工を加えてます。 [technobahn.com]
まぁ、営利企業である以上、こういうことをするのは仕方ないこととは思いますが。
Re:Google様が (スコア:1, 興味深い)
ある意味ではそうかも。
町中を歩くくらいならアレでも十分。登山でもするつもりなら全然足りない。
登山では、今でもやはり5万分の一の地形図なのかな?
まあそれはさておき、国土地理院の地形図と言えば、いわゆるお役所仕事
としては異彩を放ってる感じがする。
Re:Google様が (スコア:4, すばらしい洞察)
マピオン [mapion.co.jp](アルプス社)の地図なら、等高線も入ってるので地形図的に使えなくもないけど、あくまで「使えなくもない」ってレベルだから、地形図の利用をしやすくなるならありがたいです。
#PDA用GPSの地図が地形図になるのを期待
Re:Google様が (スコア:2, 興味深い)
地形情報にイメージオーバーレイで地形図重ねてしまえば有用な物になります。
#国土地理院の地図を貼り付けて使ってましたからね
#そういう使い方をしているのでAC
Re:Google様が (スコア:3, 参考になる)
一般に出す地図より、自衛隊が部内で使用する地図は当然細かいデータが加えられているでしょうから見てみたい気はします。
#野党の議員が突っついて一部でも公開して……くれないだろうなぁ。
Re:Google様が (スコア:1)
キンタマウィルスに乞御期待
Re:Google様が (スコア:1, 参考になる)
25000分の1が主流です。
昔は50000分の1が主流だったのでしょうか?
#50000分の1だと結構な小ピークがわからない気が、、、
Re:Google様が (スコア:2, 参考になる)
Re:Google様が (スコア:1, すばらしい洞察)
>地物の表示の仕方を見ても中途半端。
地図というにはお粗末過ぎるかもしれないが、案内図としては十分だと思う。
地図の需要の大部分は、それで満たされている(横取りできている)と思う。
Re:Google様が (スコア:1, 興味深い)
Google Mapsは地物データのほうはWeb検索で拾ってこれると考えているからか、地図画像検索サービスになっている。だから指定した縮尺で表示した画像にしか存在しない建物というのがあるし、Web検索で見つからない情報を探すのに苦労する。Web検索ありきのシステム。
他のWeb地図サービスでは、地物データを持っているから、縮尺がどうであろうがランドマークなどを表示できる仕組みになっている。
デジタル地図の話にGoogleを持ってくるのはレイヤが違うってことだな。
Re:Google様が (スコア:1)
Re:Google様が (スコア:1)
繋げる Google は、上手いことやっていると思います。
Webサービスとして無料(あるいは有料)で Google Maps API
を提供するというのも、トラフィックを集めて広告収入を得る
ビジネス・モデルに直結しています。
# Google Maps は地図データが古いと聞いたのですが、
# APIを使う上で、その点が不便ではないのかが気になります。
Re:Google様が (スコア:1)
民業圧迫? (スコア:2, 興味深い)
既存の地図や数値情報を加工して付加情報とともにサービスを提供するという産業がすでにあるのになぜ直接役所が出てくるのか不思議です。「民間にできることは民間に」と唱えてませんでしたっけ。
Re:民業圧迫? (スコア:2, 興味深い)
各企業・産業はそれに付加価値をつけて商売するのが筋ってもんじゃないかと。
(義務教育でも何でもない高校や大学の類にも公立・国立がたーくさんあって、あまつさえ大学なんか自分自身でビジネス始めるところも出てきているけど、だからといって教育産業やら一般企業を圧迫しているなんて言う人、あんま見かけないよね)
Re:民業圧迫? (スコア:2, 興味深い)
Re:民業圧迫? (スコア:2, すばらしい洞察)
自国にとって不利益になる情報をマスクしていたり、全く違うデータになっていたりする事もありますよね。
出さないだけではなく積極的に出すのも情報戦です。
Re:民業圧迫? (スコア:1)
「自分はこれで十分だ!これで地図を買わなくてもいける!」と思うんなら民業圧迫かもしれないが。
#もっと専門性の高い地図が良いのでID
なんだかんだいって (スコア:2, 興味深い)
足で稼いでるZENRIN様最高です。
CD-ROMのZENRIN Digitownは仕事柄手放せませんが
必要区域買い集めようとしたらウン十万円仕事で・・・
これでやっと (スコア:1, 興味深い)
有償か無償か (スコア:1)
-- gonta --
"May Macintosh be with you"
以前から閲覧可能だったけど (スコア:1, 興味深い)
あまりの使いにくさに数えるほどしか利用したことありませんけどね。
民業圧迫だとかいうコメントもありましたけど、
国土地理院はデータの収集と整理と提供に集中してもらって、
扱いやすいインターフェースをはじめとする広義のソフトウェア
(コンピューターソフトウェアに限らず、用途、利用方法などまでも含む)
は民間に任せてもらえると良いんじゃないかと思いますね。
お役所主導でエンドユーザー向けに組まれたシステムなんてろくなものがないのだし、
そのくせ開発予算だけはやたら膨大にかかるのだし。
非営利目的だったら無許可で配布可能にしてほしい (スコア:0)
数値地図を試験公開していたと思うけど、これを加工や複製するには許可が必要なので、
地図データを利用した地図ソフトを作っても気軽に配布は難しい。。。
モバイル向けに作っていたので、地図データの圧縮、加工処理が絶対に必要で、
日本全土処理すると1日ぐらいかかるんですね、、、これを利用者にやれというのは不便だよな、、と、思って公開を見送っていたらgoogle mapが出てきたんで結局お蔵入りにしちゃった(w
やっぱ、ダウンロードしてすぐ使えないと面倒ぢゃん。
そんなわけで、せっかく公開するなら、フェアユースができる条件で公開汁
国土地理院の承認は簡単に取れます。 (スコア:3, 興味深い)
壁でもなんでもない。知り合いもWebサービスで承認取ってたような...。
とってもフェアユースなのだよ。
#役所側としては、その予算が有効に使われていることの検証のために、
#許可という形にせざる得ない。大人の事情だね。
#民業圧迫といわれたり、許可なしにせよと言われたり、大変な立場だよ。
Re:国土地理院の承認は簡単に取れます。 (スコア:3, 興味深い)
Re:国土地理院の承認は簡単に取れます。 (スコア:1)
簡単かどうかは、人それぞれだけど役所相手に仕事した事あれば特に違和感なくできるでしょう。
ただ、多少時間かかるけど、まあそれはそれとして。
それに、民間ではコスト考えると地形図なんて作ってられんでしょ。
Re:国土地理院の承認は簡単に取れます。 (スコア:1)
元コメントに書いてありますが「配布」が絡むと結構うるさいです。
%% データ配布している天下り先保護のため。:-p
の
デュアルライセンスでいいんじゃないか? (スコア:0)
GPL方式の地図は追加して編集された情報も他者が再利用(営利目的含む)可能なもの
有償販売は逆に追加情報に関しては再利用を許さないものとする
でよくねぇ?
Re:地図データの形式 (スコア:1, 参考になる)
地図ソフトとカーナビで使えるようになっている(ハズ)。
まあ取り合えずカシミールでも使ってみんさい。
#GoogleはKML形式を使うけど画像重ね合わせのためのフォーマット。