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私的録音録画小委員会第4回会合、議論は平行線をたどる 187

ストーリー by yoosee
客商売と言う意識はないのだろうか 部門より

Anonymous Coward 曰く、

私的録音録画補償金制度の抜本的な見直しを図るために設置された 私的録音録画小委員会の2007年第4回会合が 5月31日に開催された。 会合では、まずデジタル放送について 「本体(HDDに録画したコンテンツ)を消さずにn回コピーできる方向で調整」 という見解が文化庁側から説明があったとのことである。
また肝心の補償金制度については、 権利者代表側は私用複製のシーンが拡大してること等から制度の拡大を主張し、PCのHDDについても補償金の対象とすべきとの考えを示したようだ。 特に私的複製とオーディオレコード売上高の因果関係に関して対立したまま、議論は平行線をたどったとのこと。

今になっても「コピーネバー」という言葉が出てきたり、「権利者、消費者、メーカーの利害が調整されない場合には、私的複製を認める著作権法30条1項の廃止を求める」といった発言が出てきたりと、まったく噛み合いそうもない展開ではある。 いっそのこと、国内はコピーネバーで5年間ほどやってみて、どんな変化が起きるか見てみるのもいいんじゃないかと思ったりする。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • もういい! (スコア:5, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2007年06月05日 1時14分 (#1168011)
    そんなに視聴してほしくないなら、ラジオもテレビもCDもDVDも、みーんなやめちまえ!
    うんざりだ。
    • by sadasan (29024) on 2007年06月05日 20時22分 (#1168533)
      >著作権法30条1項の廃止を求める
      労働法を「無効化」させる為にホワエグを求める経団連と言い、
      どうしてこうも自分の都合だけで法律をいじりたがる様な
      輩が増えたんだろう。

      法律とは本来、力(富、権力)を持つ者が暴走しない為の
      安全弁として機能すべきなのに。
      昔から「ザル法」は数々あったけど、
      ここまであからさまに法改正まで要求してくる様になったのは、
      つい数年前からだよね。これじゃ法治国家としての体をなしていない。

      アップルが消費者の側だけに立って発言する
      「正義の味方」ではないにしても、目先の利益だけに固執して
      長期的な市場の縮小を考慮できない団体よりは賢明だと思いたい。

      しかし、コピワン改正も怪しい方向に向かいつつあるし、
      日本の利権団体に自浄作用を期待する方が無謀なのかもしれません。
      親コメント
    • 私の場合、
      やめちまった場合に困るのは、
      AMラジオ位だなあ...

      --
      -- LightSpeed-J
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年06月05日 1時26分 (#1168018)
    アップル、文化庁を激しく非難--「私的録音録画補償金制度は即時撤廃すべき」 [cnet.com]
    はなから『結論ありき』の審議会運営をする著作権事務局には真摯な姿勢は微塵も感じられず、もはや公平公正な著作権行政を運営する適切な省庁とは言い難く、速やかに著作権行政を他の省庁に移管することを強く望む」(アップル)と訴えている。
  • なんでHDDより先に補償金の対象にならないんでしょうか?

    #あまりにアレな展開に諦めてID
  • 悪魔の証明 (スコア:5, すばらしい洞察)

    by astro (17245) on 2007年06月05日 1時34分 (#1168021) 日記
    >PCのHDDについても補償金の対象とすべき

    PCの多くが娯楽に供されているというのが彼らの主張で、おそらくこれは
    そのことが根拠になっていると思いますが、説得力のある数字で示さなければ
    単なる権利ゴロです。

    また、私的録音補償金は、そのメディアに著作権を侵害するコンテンツが
    収録されていないことを利用者に証明させようとしていたように記憶して
    いるのですが、これはHDDを対象にすると、事実上「悪魔の証明」になって
    しまいます。
    こういった権利を認めるには、権利者側にこの証明義務を持たせなければ
    非常に一方的な搾取になってしまいます。

    こういった、個別のメディアに対してあーでもないこーでもないと言い出す
    のであればそのうちに、音楽が成立する条件である「空気の振動」と「時間軸」に
    補償金を求めるようになるのもあながち笑い話ですまされなくなってきますね。
  • by kanie (911) on 2007年06月05日 1時34分 (#1168022)

    『アップルが「文化庁は著作権行政から手を引け」と主張』 [fc2.com]を読むと面白いですね。

    ...土肥一史氏 一橋大学教授、松田政行氏 青山学院大学教授/弁護士が頻繁に補償金制度存続の論理的根拠とする「国際基準」なるもので、WIPO、ベルヌ条約の基準が取り上げられるが、両名氏は事実誤認を繰り返している。そもそも、WIPOに加盟している184ヶ国の内、補償金制度を携帯機器に対して導入しているのは僅か11ヶ国つまり、6%に過ぎない。更に、ベルヌ条約批准163ヶ国の内、僅か7カ国つまり4.3%しかiPod等の携帯機器に課金していない。依ってもし「国際基準」に日本が合致するのなら約95%の国がとっている「補償金制度廃止」が「国際基準」である。法律家である両名氏が意図的に著作権者団体の意向にそった事実無根の詭弁を弄するのは真摯な著作権行政を審議すべき同場所で不適切であり、国家国民を愚弄する存在であると言わざるを得ない。

    都合のいいことばかり並べる御用学者をとりそろえているようです。

    総括の論調もすごい。

    文化庁著作権課に依る一方的な行政運営には理解不能である。徒に著作権者団体の意見のみを汲取り消費者、機器メーカーの立場は無視し続けている。アップル社を私的録音録画小委員会から閉め出し、欠席裁判で物事も決める閉鎖的な体質を持つ文化庁の典型的な隠蔽体質を良く表している。平成19年3月27日、文化審議会 著作権分科会私的録音録画小委員会にても多くの小委員会委員が補償金制度の必要性の根幹の議論提示をしたにも関わらず、作為的に「私的録音録画問題に関する検討の進め方(案)」から削除するなど鼻から「結論ありき」の審議会運営をする著作権事務局には真摯な姿勢は微塵も感じられず、もはや公平公正な著作権行政を運営する適切な省庁とは言い難く、速やかに著作権行政を他の省庁に移管することを強く望む。

    しかし、ここまで無茶苦茶な状態で4回も会合しているのだから、抵抗している人たちはよくがんばっているなぁ。

    • by astro (17245) on 2007年06月05日 1時46分 (#1168027) 日記
      Appleの主張は過激なように見えますが、非常に的を得ています。

      先の著作権保護期間延長のうんぬんにもありましたけど、よく「国際基準」を表に
      出したがりますが、実際は根拠の薄い(ない)、自分たちに都合のよいものを
      「他の国はみんなこうだよ」と、何となく多数に思わせてしまう便利ツールに
      使っているにすぎません。この場合は、その「国際基準」すらウソであるという
      おまけ付き。はっきり言って何も知らないと思って国民・消費者をこれほどバカに
      したものはないでしょう。

      こういった「現実をみない空想・妄想」が、消費者をさらに白けさせ、違法コピーに
      向かわせている可能性も高いと思います。さらに現実と理想の乖離が進めば、
      ユーザは音楽自体から離れていくでしょう。
      親コメント
    • by 9nu (12793) on 2007年06月05日 8時10分 (#1168109)
      貨客船日本丸が航海の最中に沈み始めた。船長は乗客たちに速やかに脱出するよう支持しなければならなかった。
      船長は、それぞれの外国人乗客にこういった。
      アメリカ人には「飛び込めばあなたは英雄ですよ!」
      イギリス人には「飛び込めばあなたは紳士ですよ!」
      ドイツ人には「飛び込むのがこの船の規則ですよ!」
      イタリア人には「美女が飛び込みましたよ!」
      フランス人には「飛び込まないでください!」
      日本人には「みんな飛び込んでますよ!」

      一方、ネズミは沈没を察知して出航前に下船していた。
      --
      犬が犬であるように、猫でありたい
      親コメント
  • by t_mrc-ct (5292) on 2007年06月05日 2時29分 (#1168049) 日記
    音楽配信売り上げ、シングルCD抜く・06年534億円 [nikkei.co.jp]

    「着うた」ってコピーネバーですよね。つまり、現在の売り上げの半数以上は既にコピーネバー。
    売り上げの中心がコピーネバーに向かっている以上、儲かっている連中はコピーネバーの推進を訴えるでしょう。

    でも、着うたでダウンロードされてる曲って、暇つぶしのジュース感覚で購入されてる気がするんです。
    もしもすべてが着うたになってしまったら、商業音楽は文化という地位を失って、完全な消費材に成り下がる気がするんですよね。
    そうなったときの音楽に、果たして聴くだけの価値が残っているのか。誰とも共有できないモノを果たして文化と呼べるのか。

    どんどん音楽の肩身を狭くして、がんじがらめにして、一曲から絞り出せるだけの利益を絞り出す。

    逆に言えば、ここまでしないと生活できない音楽業界もかなりヤバいのかもしれない。
    毎月毎月出てくる新人、そして消えて行く人々、こりゃどう考えても飽和状態でしょ。
    こんな状態を永遠に維持し続るためのコピーネバーなんですかね。

    で、もしコピーネバー化が成功したとして、次はどうするんですかね。
    値上げですか。再生毎に課金ですか。

    言い出しかねないところが怖い。
  • たまたま今朝、携帯電話に音源を移す方法を調べました。
    が、「auは個人の着うた作成対策により、新機種ほど着うた作成が複雑 もしくは不可能になってきています [freeism.jp]」という記述を見つけて萎えました。
    自分で作った音を移したいだけなのに。

    現状では MP3 プレーヤにしろ携帯電話にしろ、ネットを経由せずに音源を格納するには PC の助けがいるデバイスがほとんどです。
    業界の意向としては販売メディアや放送にはプロテクトをかけたいし、再生デバイスには課金するだけでなく録音のハードルを上げたいし、その上中間ストレージである HDD にも課金ですか。
    せめてどれかひとつにしろよ。三重苦もいいとこだ。

    --
    [わかってもらうことは難しい。わかってあげることは、もっと難しい。]
  • by akiraani (24305) on 2007年06月05日 10時27分 (#1168168) 日記
     まず具体的な被害額を算出しろと言いたい。

     私的録音補償金制度自体は「デジタルコピーによって劣化なしの無限複製が可能になったため、私的録音の範囲内でも著作権者に被害がある」という前提の下に作られた制度のはずだ。
     違法でない私的複製によってどれほど売上が下がっているのか証明できるだけの説得力を持った資料を、推進派は用意する義務があるはずだ。

     ……と思って記事を読んでみたら、こんなこと言ってた

    なお、前回の私的録音録画小委員会では、主婦連合会の河村真紀子氏が「私的複製によって経済的損失が発生するということは、複製がなければ売上が上がるということ。しかし、権利者は私的録音録画禁止による商品の売上増について明確な説明ができていない」と指摘。さらに、権利者は私的録音録画を禁止するつもりはないとしていることから、「実際には私的録音録画によって視聴効果やファン層の拡大し、その結果として利益が得られると考えているからではないか。そうであれば、私的録音録画によって損失があるという理由で補償が必要というのは矛盾している」との意見が述べられた。

     これに対して椎名氏は、「権利者としては補償機能が十分に働いていないことを問題にしている。自らの利益だけを主張して、言葉尻や立場の違いの細部をあげつらうようなことではなく、よりよい落としどころを探る努力を重ねなければ、到達点はない。もう重箱の隅をつつくような議論はやめにしましょう」と反論。

     たぶん一万回会合しても合意到達は不可能でしょう。
    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
  • by ruto (17678) on 2007年06月05日 4時19分 (#1168067) 日記
    一方EMIはYouTubeと提携した [cnet.com]。
  • 散々言われてるとなんだと思いますが、本来どうだかなって利益が得られる事を、こうすることによって、誰がどういう不利益を被るんでしょうか。
    借り物CDのコピーとかなら、私的複製じゃなくて違法コピーになるんじゃないんですか?
    放送の録音/録画は、例えば映画館の様に一回分のみ視聴される事を想定していると考えれば、好きではないですが理解は出来ます。

    ただ、自分で買ったものについては全く理解できないんですが、誰か教えてくださいな。
    権利者側の立場になって考えてみてもやっぱり分かりません。
    それ以外の「私的複製」の定義があるとか、何か私の認識が間違っているのでしょうか。
  • by Anonymous Coward on 2007年06月05日 1時24分 (#1168016)
    > PCのHDDについても補償金の対象とすべきとの考えを示したようだ
     合法的な対抗策として、いつものネタですが、HDDを持ち込んで補償金を返金して貰う一大運動を起こすとか。
     家族写真か何かのCD-Rを持ち込んで返金してもらった事例もうろ覚えしていますが、HDDの検証はさらに大変だぞ、権利者団体諸君。どうやって検証するのか、どう捌くのか(1TBの家族写真、1TBのボイスメモ、1TBの愛娘の成長記録……の中から、権利保護されたコンテンツがないことをどうやって見極めるのか)、検証にあたってのプライバシーはどう保護するのか、その他諸々。
  • コピーネバー? (スコア:3, おもしろおかしい)

    by Anonymous Coward on 2007年06月05日 2時14分 (#1168042)
    もういっそのことプレイネバーにしろよ。
  • HDDへの課金 (スコア:3, 興味深い)

    by Anonymous Coward on 2007年06月05日 9時37分 (#1168140)
    >PCのHDDについても補償金の対象とすべきとの考えを示した

    文化庁、iPodなどへの私的録音補償金の課金を見送り
    http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20051111/bunka.htm [impress.co.jp]

    この時でしたっけ?
    「HDDへも課金だ!」と言い出したものの各方面から文句が来て
    「私的録音補償金自体いらないんじゃね?」という感じになってきて結局いろいろ見送ったのって。
    慌てて審議止めたような記憶があります(記憶違いかもですが…)。

    #なんかまた同じことになる気がしますね:P
  • > 特に私的複製とオーディオレコード売上高の因果関係に関して対立したまま、議論は平行線をたどったとのこと。
    経済学系でのTop 10 journalに掲載された研究がありますよ。
    タイトルもそのまんまです。
    The Effect of File Sharing on Record Sales: An Empirical Analysis Oberholzer-Gee, Felix; Strumpf, Koleman; Journal of Political Economy, February 2007, v. 115, iss. 1, pp. 1-42
    Abstractから引用すると、
    Downloads have an effect on sales that is statistically indistinguishable from zero. Our estimates are inconsistent with claims that file sharing is the primary reason for the decline in music sales during our study period.
    とのことです。つまりファイル共有がCD売上減少の主因とは言えない、という結論を得ています。
    委員の皆さんでこれを読んでどう評価するか、考えてみると有意義でしょう。
  • by Anonymous Coward on 2007年06月05日 1時20分 (#1168015)
    おまえらまだ音楽なんかきいてるんか?

    さっさと音楽なんか卒業しろよ。
    おれはもう楽になったよ。
    • by Anonymous Coward on 2007年06月05日 17時41分 (#1168453)
      >さっさと音楽なんか卒業しろよ。
      >おれはもう楽になったよ。

      そういう音楽を聞かなくなった人からもお金をとるための私的録音補償金の対象拡大ですよ。
      親コメント
    • 音楽は聴いてるよ
      クラシックとか結構いい感じだと思わないか?
      著作権切れてる奴多いからわりとねらい目だぞ
      midiデータとかいろんなところにあるし

      とか言いつつ、チップチューン系の曲ばかり聴いてるおいら
      カバー曲もいいけどオリジナル曲も結構いいよね

      まぁ、探せばいくらでもあるんだよ
      TVやラジオなんかで流れてる奴がすべてじゃないよ
      親コメント
  • by khiroaki (33360) on 2007年06月05日 1時43分 (#1168026)
    全部自分で演奏して、録音して、それを聴いて通学しよう。
    どうしても女声が欲しいときだけ、誰かに頼めばいい。
    そうすればどんな音楽でも作れるし、嫌いな音楽は耳に入ってこない。
    これはクリエイティヴな生活ですねっ。

    # 最近はiPodが故障中で音楽を脳内補完中
    # もはやそれでも十分じゃないかと思えたり
    • by Dobon (7495) on 2007年06月05日 2時05分 (#1168037) 日記
      その録音機材すべてに「税」をかけようって連中の事を問題にしているんだが。

      このまま放置しておくと、USBメモリどころか、デジカメや携帯電話にまで課金されること間違いなし。
      # トイレットペーパーやキッチンペーパーまで課金対象にされるだろう。 記録媒体「にも」使えるから。

      --
      notice : I ignore an anonymous contribution.
      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2007年06月05日 2時55分 (#1168055)
    「知財推進計画2007」正式決定、ファイル交換ソフトからの複製禁止など [impress.co.jp]
    これは、今回の私的録音録画小委員会と関連があるのでしょうかね?

    知財推進計画2007では、法整備を進め今年度中に法制度を改訂するとあり、
    現時点のものはかなり問題があって要注意だと思いますが、タレコミは無かったのでしょうかね?
  • by ken2 (27347) on 2007年06月05日 7時27分 (#1168094)
    文化庁にあるPCや、JASRACにあるPC、果ては日本中の会社のPCからも金が取れるわけですね。うまいこと考えましたね!

    # そんな詭弁が通ると思ってるんだろうか? 恥的財産権か痴的財産権ってところですな。
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長期的な見通しやビジョンはあえて持たないようにしてる -- Linus Torvalds

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