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日本

「退職で損害」と訴えられたSE、残業代未払いで会社を訴え勝訴 46

ストーリー by hylom
会社側は勝てると思ったのだろうか…… 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

辞めたら訴えるぞという話はこの業界ちらほら耳にするが、実際にそれを行った会社が請求を全て棄却され、逆に未払いの残業代の支払いを命じられる判決が31日京都地裁で出された(J-CASTの記事弁護士の塩見卓也氏のツィートまとめasahi.comの記事京都新聞の記事)。

訴えていたのは京都市のコンピューターシステム開発会社「AdD」で、元社員に対して男性が辞めて会社に残った社員のモチベーションが下がったことなどを理由に約2000万円の支払いを要求。これに対し男性側は、過労死レベルの労働だったにもかかわらず残業代などが支給されなかったとして逆に会社側に約1600万円の支払いを求める反訴をしていた。

判決では、会社側の請求はすべて棄却。また裁量労働制としながらも、納期やノルマを定められ、ときに営業といった制度対象外の仕事も要求されていたことから、要件を満たしていると認められないとして、残業代については請求通りの1136万円の支払いを命じた。ただし、会社の請求を「濫訴」だとした点や退職の自由の侵害であるとの主張は退けられた。

同じ業界の一労働者としては、こうした判決が出てくれてほっと胸をなでおろしたところである。

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  • by iwakuralain (33086) on 2011年11月04日 19時15分 (#2045033)

    突っ込みどころ満載ではありますが、裁判がもたらす会社のイメージは気にしなかったのかな。
    (気にしないから裁判したんだろうけど・・・)
    もしこれで不服として控訴したらさらにイメージダウンとか思うけど、こういった裁判を起こすくらいだから控訴しちゃうのかな~。

    # でもここで控訴せずに受け入れたら、今いる社員から雪崩をうって残業代を請求されるんでしょうね。
    # でもそれは正当な権利として請求するので社員の方は働いた分を堂々と請求して欲しいものです。
    # まさかこの人だけが残業してたわけじゃないよな・・・・

    • by nmaeda (5111) on 2011年11月04日 19時50分 (#2045060)

      対外的な会社のイメージもそうだけど、そもそもの訴訟理由だった残った社員のモチベーションは完全にマイナスだよね。会社に対する忠誠心も皆無になるだろうし。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2011年11月04日 19時56分 (#2045064)

      気にできるような気の回しかたができる経営者なら、ここまでブラックではなかったでしょう。

      そしていなくなったらモチベーションが下がるって、つまり社長や直属の上司なんかよりよっぽど慕われてて「この人のためなら頑張れる」って感じの人だったんでしょう。そしてこの件ももしかしたら他の社員のために敗訴や弁護士費用顧みず戦ったみたいな節があったのかも。

      親コメント
    • もしこれで不服として控訴したらさらにイメージダウンとか思うけど、こういった裁判を起こすくらいだから控訴しちゃうのかな~。

      # でもここで控訴せずに受け入れたら、今いる社員から雪崩をうって残業代を請求されるんでしょうね。

      金額が金額なので、なんとなく「控訴して粘って粘って元社員を疲弊させて和解に持ち込もう」とかしてきそうな気がします。

      普通に考えたら、こんだけボロ負けでどうみても逆転の気配もなさそうだし、イメージは悪化するわ、費用はかかるわ、元社員も新しい人生を始められないしで、控訴なんてありえないと思うんですが、そんな判断をする会社ならまあこんな事態にはなってないですよねぇ。

      # そもそも何でこんな裁判しかけて勝てると思ったんだろ?
      # 社長が「辞めるだと!?この忙しいときにふざけやがって!あいつの人生滅茶苦茶にしてやる!」みたいな感じで吹っかけたのかな?
      # まさか未払い残業代やらで反撃されるとは夢にも思わなかったんだろうなwww

  • 弁護士費用 (スコア:4, 興味深い)

    by ILH (11814) on 2011年11月04日 19時11分 (#2045032) 日記

    仮に勝訴しても、約2,000万円の賠償請求に対する弁護士費用は、着手金:約100万、成功報酬:約200万。

    #個人が訴えられるとキツイよなあ。

    • by denchu (6847) on 2011年11月04日 20時24分 (#2045085)

      仮に勝訴しても、約2,000万円の賠償請求に対する弁護士費用は、着手金:約100万、成功報酬:約200万。

      #個人が訴えられるとキツイよなあ。

      本当にそうですよね。
      こういう裁判の場合、負けた側が全額払うってのは難しいんでしょうかね。
      アメリカではそういうのが多いんでしたっけ?
      もっともそうなってしまうと乱訴が増えてしまう(かもしれない)という理由もあるのでしょうけど、訴えられた側が不利になるのは何とかして欲しいよなぁ。

      親コメント
      • それ以前に弁護士の報酬体系を見直す方が良いと思う。だらだらと裁判を長引かせたほうが報酬が増えて、勝とうが負けようが報酬が変わらないと言うのは、おかしいよ。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          だらだらと裁判を長引かせたほうが報酬が増えて、勝とうが負けようが報酬が変わらないと言うのは、おかしいよ。

          普通、成功報酬なんだから勝ち負けによって報酬変わるでしょ。
          それに、裁判長引かせたら増えるってのも契約次第じゃん。

        • by Anonymous Coward

          「だらだら長引かせたら高くなる」のは困るけど、裁判の期間というのは裁判所や裁判官の側が
          決めるもので、弁護士が長引かせようと思って長引かせられるものでもないのでは?
          #長引くのは、地方裁で終わらずに最高裁までもつれ込んだからとかじゃね?

          もう一つの問題。裁判期間が弁護士の意志では左右できない/弁護士の責任範囲外の
          ものであるにも関わらず、それにも関わらず報酬が一律だった場合、困難で長引くことが
          予想される裁判の弁護は、誰も引き受けてくれないようになるよ。

          デスマが予想されるグダグダなプロジェクトに、上の命令で回された時のモチベーションの
          低下っぷりは、コの業界の人なら経験ある人多いでしょ。

        • by Anonymous Coward

          人月計算のことですね、分かります。

      • by Anonymous Coward

        主文に裁判費用はどちらが払うか書いてあったと思います。
        全面敗訴だから被告側に弁護士費用や訴訟費用いったんじゃないかな

        • Re:弁護士費用 (スコア:3, 参考になる)

          by primavera (9253) on 2011年11月05日 16時44分 (#2045540)
          判決文内の「訴訟費用」には弁護士費用は含まれません。
          原告・被告とも、自分が依頼した弁護士の費用は、裁判の勝敗にかかわらず基本的に自己負担となります。

          ある大企業の製品を使っていて怪我をした人が、その製品に原因があるとして50万円の損害賠償裁判を起こしたとします。
          その大企業が超強力なスーパー弁護士軍団を組織して裁判に臨んだとします。スーパーな軍団ですから報酬もスーパーで1,000万円ほどです。
          もし、弁護士費用を敗訴者が負担することになっていたら、原告は裁判に勝っても50万円もらえるだけですが、もし負けたら1,000万円払わないといけません。なんせ相手はスーパー弁護士軍団ですから、被告に相当の非があっても裁判では負けてしまう可能性は十分にあります。
          50万円もらうためのリスクが1,000万円になり、これでは高額弁護士に依頼できるような経済的体力のある相手に裁判を起こすリスクが非常に高くなってしまいます。
          結果、弁護士費用の敗訴者負担は、正当な裁判を起こす機会を失わせることにつながってしまいます。
          親コメント
          • by Anonymous Coward

            弁護士費用は勝敗に関わらず多いほうが少ない方の分も負担する。とすると面白いかもね。
            最大でも自分の弁護士費用の2倍を越えることはないから、リスク管理しつつ
            勝ち目の有無で費用を掛けることができる。

            パッと見、弁護士費用を下げるインセンティブが働くように思えるけれど
            大企業を相手どる場合はむしろ自己資金を上回る費用を出しやすくなる効果もあるので
            弁護代の適正化(平滑化)に繋がったりしないだろうか。

    • by Anonymous Coward

      普通こう言うのって、勝訴した場合弁護士費用は別途賠償になるのでは?

      • by Anonymous Coward

        普通、訴訟費用は敗訴側持ちになるけど、それには弁護士費用は一部しか含まれない。

        • by Anonymous Coward

          普通っていうからややっこしい。
          事案による。

          勝訴した場合、最後の判決の前に弁護士費用のことを言えば、裁判官はきちんと吟味して、相手に乗っけくれる。
          負けた場合、当然、弁護士費用はこっちもち。

    • by Anonymous Coward

      #個人が訴えられるとキツイよなあ。

      裁判は面倒だから泣き寝入りするつもりだったけど訴えられてしまったので、自分の弁護士費用だけでも賄うために反訴した、ということかもしれませんね。

      しかし本当に会社側に弁護士ってついていたんだろうか。どう考えても無理としか思えない賠償請求とか、残業代が請求通り認められた(勤務時間の記録には大抵あいまいなところがあるので、そこを原告側が全額請求して、一部は認められなくて減るというのが普通ですよね)とか、あり得ない気がする……。

  • ここ? (スコア:2, 参考になる)

    by Anonymous Coward on 2011年11月04日 19時15分 (#2045034)

    >訴えていたのは京都市のコンピューターシステム開発会社「AdD」
    http://www.addev.co.jp/ [addev.co.jp]
    ADDと京都でググったら出てきたけどこの会社?

    • by miyuri (33181) on 2011年11月05日 12時29分 (#2045421) 日記

      株式会社エーディーディー

      『ディー』って読むのか...。

      親コメント
    • by joey_tribbiani (43367) on 2011年11月06日 1時02分 (#2045706)
      本文にあった京都新聞 [kyoto-np.co.jp]によれば、本件は中京区の会社らしいです。AdD さんは、右京区とあるので、違うようですね。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      裁判に負けたんだから http://www.deldev.co.jp/ [deldev.co.jp] にした方がいいんじゃないかな

    • by Anonymous Coward

      主要製品は海外ソフトの代理販売が主で、それ以外はあまりパッとせず (というか開発元を書かないってどうなのさ)
      主にソリューションで儲けてるのかな?

      • by Anonymous Coward

        会社概要→事業内容だと

        1.コンピュータシステム及びプログラムの企画、設計、開発、販売及び受託
        2.コンピュータその周辺機器及びそのソフトウェアの販売促進に関する企画業務の受託
        3.コンピュータその周辺機器及びそのソフトウェアの利用に関するサービスの提供
        4.コンピュータ技術者の出向による開発業務 (業務請負)

        とかなっているので、自社で製品も扱っているものの、本業はよくある(?)請負の会社じゃないでしょうか?また、

        厚生労働省職業安定局 - 労働者派遣事業詳細 - 特26-300111 [jinzai-sougou.go.jp]

        こんなのも出てきたので、派遣もやっているみたいですね。なんか典型的な日本式駄目パターンな気が、、、

        • by Anonymous Coward

          典型的なIT人売りブラック会社ですな。
          ただ、この会社を叩いても、こういう会社にニーズを与えてしまう今の業界構造や背後にある日本企業のビジネスや雇用関連の慣行や文化、制度を変えないと、ニーズがある以上こういうブラックはいくらでも沸いてくると思う。
          そして、それができず、さらにブラックに引っかかったら人生を棒に振る社会だからこそ学生が大企業に集中する一方で就職難だぁ...となるわけで。もちろん大企業でも人売りブラックはいるけどね。秋葉原の再開発ででっかいビル立てた大手IT企業とか。

          ただ、それ本気でやったら、たぶん日本文化自体が変質してしまいそうな気がするけど。

  • by Anonymous Coward on 2011年11月04日 19時51分 (#2045061)
    株式会社エーディーディー [facebook.com]
    代表取締役 石田信之 [facebook.com]
    取締役 木成宏文 [facebook.com]

    バブル世代の低学歴連中が作った会社か。いかにもキチガイじみた訴訟を起こしそう。

  • by Anonymous Coward on 2011年11月04日 18時48分 (#2045016)

    会社側または元社員側は判決内容を不服とせず、控訴せずに確定したのですか?

  • by Anonymous Coward on 2011年11月04日 19時04分 (#2045027)

    株式会社注意欠陥障害ってか

  • >ただし、会社の請求を「濫訴」だとした点や退職の自由の侵害であるとの主張は退けられた。

     労働者側の勝利で良かったんだけど、退職の自由を認めなかったのはどういうことなんだろうね。
     雇用関係って契約関係だから、一定の手続きを踏んだらOKだと思うのだけど。
     雇用主が解雇するのは自由だけど、被雇用者がやめるのは条件きついとか言ってたら問題だよね。
     訴えられた人があまりにきつくて、ある日突然出社しなかったのかな。
     雇用主側が実質的に強い立場だから、形式的なところではなく、実質的な事情で判断して欲しい事例だと思う。

     けど、やめたら訴えるなんて、ブラックを通り越してブラックホールではなかろうか・・・・。

    • by Anonymous Coward on 2011年11月04日 19時34分 (#2045053)

      退職そのものの有効無効を争ったわけではないからかなと思った。
      会社も退職については争い無く認めた上で、それによって損害があったという主張のようなので。
      現状でも退職の自由は認められていて、よって権利の侵害は起きていないという判断なのでは?

      親コメント
      • by Anonymous Coward

        そのとおり。

        裁判の争点ではないから不問としただけで、
        それを争点に裁判を起こされれば何らかの結論は必ずでる。

        今回の争点はあくまでも「退職した際に会社に損害を与えたか否か」と「未払いサビ残はなかったか否か」の2つだけ。

  • by Anonymous Coward on 2011年11月04日 20時26分 (#2045089)

    やめないと、賠償金を取るぞ、と言われるレベルだし。

    • by Anonymous Coward

      やめると報奨金を出す。というのなら、よくある話。

  • 今日のNHKクローズアップ現代で、これによく似た(というか、そのもののような気が)事例が紹介されていましたね。
    退職を申し入れた労働者を、当月の給料を払わないと脅したり、次の求職に不利な懲戒解雇にしてやると脅したり、本当に懲戒解雇と離職票に記入したり、失業手当の請求に必要な離職票を発行しなかったりする経営者が増えている、という文脈でした。

    ここまでの投稿や今回の番組で、そんな経営者の頭がいかにおかしくて間違っているか、労働者がいかに不利な状況にあるのかよく分かった気がしますが、どうすればあんな経営者の暴走を止められるんでしょう。
    たとえば離職票を発行しない経営者の不作為に対して刑事罰を導入するのが効果的だとして、それを実現するために対して力のない僕たち一人一人はどう振る舞えば良いんでしょうね。

    あんな無茶なやり方がまかり通っていても、僕たちは傍観するか、当事者になったときだけ自分の力で何とか(会社を脱出して起業とか)するしかないんでしょうか。

    • そのものです。大きく前半で一件、後半で一件のケーススタディを取り上げた後半。弁護士が同一名だった。塩田弁護士のインタビュー映像がわりと好戦的だったのは、第一審で勝った裁判だからというのもあるのでしょう。第二審がまもなくだそうですが。
      前半は相談窓口(NPOだかボランティアだかよくわからない)が相手がまともな会社でない相談者にとっては役立たずなお花畑に見えたといったら辛口すぎる?

      本来の通常ケースの退職トラブルや給与がきちんと支払われない、といった労働相談のだったら労働基準監督署や公共職業安定所が機能するところなんだろうけど、明らかに突出しているやめたらただじゃおかない・理不尽な給与天引きされて困っているに該当する異常ケースではどっちの役所も番組中には登場しなかったのが興味深い。邪推するに本事案みたいにブラック会社の異常な使用者がいるときはまるで使えない役所なのかもしれない。

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  • by Anonymous Coward on 2011年11月04日 22時29分 (#2045176)

    だから言ったろう、日本は懲罰的損害賠償が認められていないから、会社側のやりたい放題だと。
    アメリカなら1~2桁は上だぞ。

    • by ikotom (20155) on 2011年11月07日 18時31分 (#2046411)

      >日本は懲罰的損害賠償が認められていない
      それがそうでもなくて。

      法律家やプロ市民以外には何故かあまり知られていないのですが、
      実は、まさにこの「残業代(賃金)未払い」に対しては、
      「懲罰的」な趣旨をもった賠償制度である「付加金」というものがあります。
      http://rouki-shien.com/blog/archives/200 [rouki-shien.com]

      と言っても最大で2倍なのでアメリカとは比べものにならないのですが(あちらは企業自体の大きさに掛かってきますからね)
      従業員50人以下ぐらいの小さな企業には2倍でも大打撃です。

      なのでそのぐらいの規模のブラック企業に務める方は、労働基準局に行ってもいいですが、
      労基は担当についた人により対応がピンキリなので、埒があかないなら
      いきなり弁護士に相談してバシバシ訴えるなり、内容証明送っちゃってから会社と交渉するのもいいと思います。
      それなりに悪質なら、まあ1.5倍ぐらいは貰えますから、人間として異常な経営者だとしても、まともな金銭感覚さえ残っているなら
      結構交渉に応じますよ。
      # この交渉を弁護士に任せるのがコツです

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    • by Anonymous Coward

      個別的事案に懲罰的賠償なんてアメリカでも認められていないですよ

      • by Anonymous Coward

        懲罰的措置がとられるのは負けても痛くもかゆくもないって場合に、うちの負けでいいですよとすんなり言ってもらっちゃ困るくらいにはちくっとでも痛んでもらうためにあるんです。

        もちろん残業代渋る会社に額面どおりであってもその支払いが痛くもかゆくもないはずがない...経営陣ががっぽり丸儲けしてない限りは。

        • by Anonymous Coward

          そりゃもう、経営陣はがっぽり丸儲けですがね。
          そして社員はサービス残業に明け暮れる毎日。
          腐った社会、日本。

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