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日記

理研、非対称な光学迷彩装置を理論的に実証 16

ストーリー by hylom
一方通行 部門より
masakun 曰く、

理化学研究所理論科学研究推進グループ階層縦断型基礎物理学研究チームと東京工業大学量子ナノエレクトロニクス研究センターの共同研究チームが、非対称な光学迷彩を設計する理論を構築しました(理研プレスリリース)。

物体や人を見えなくさせる光学迷彩の技術は今までも開発されてきましたが、それらの光学迷彩装置は向かってくる光を迂回させることで実現していたため、装置内に入ってくる光がなく装置内から外部を見ることはできませんでした。そこで共同研究チームは、光に作用する「仮想的な電磁気力の理論(有効電磁場)」を用いることで非対称光学迷彩を設計する理論を構築したそうです。

フレミングの左手の法則によると、電子の流れを反転させると磁場が電子に及ぼす力の向きが逆向きになります。そこで同様な働きをする力(クーロン力とローレンツ力)を光に仮想的に作用させることのできる光学迷彩装置を設計し、逆方向から入射した光が全く異なる曲がった光路をたどれるようにするものです。これにより外側から装置は見えないが、装置の内側から外側を見ることができる、非対称な光学迷彩が可能になるそうです。

今回提唱する光学格子共振器モデルはフォトニック結晶を用いた非対称光学迷彩を実現に近づける理論だそうです。これにより新たなメタマテリアルが開発されれば、透明マントも夢ではなくなるかもしれません。

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  • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 18時46分 (#2828634)

    こういうタイプの隠れ蓑は、隠れつつ観察しようとする方向に太陽のような光源があると、
    後ろに影が落ちる(何も無いのに影だけ存在しているように見える)のでバレバレなんではなかろうか。

    まあ、後ろから見れば一発という話もあるが。

    • by Anonymous Coward

      非対称な部分は両目だけでいいから
      小さな影しかできないと思う

    • by Anonymous Coward

      あくまで理論だし。

      この手の光学迷彩にはいろんな弱点があるわけですが、
      その一つが「外からの光を透過させるタイプの場合、中から何も見えない」というもの。
      それを解決する理論。

      ほんとに光学迷彩として使えるものが出来るか、という話ではない。

    • by Anonymous Coward
      「理研のは隠れ蓑とは言わない!」
    • by Anonymous Coward

      もともと透明になる技術じゃないし、効果的には迷彩服の延長でしかない。

  • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 20時21分 (#2828669)

    マジックミラー号から透明マント号へ世代交代

    • by Anonymous Coward

      撮影難しそうだなぁ。

  • by Anonymous Coward on 2015年06月10日 22時47分 (#2828720)

    透明人間って、網膜も透明なんだから光を感知できなくて失明するんじゃないかと思っていたんです。この装置では内部で光を受けた分後ろに抜ける光の量が減ってしまい、暗くなるような気がするんですが…スリット程度に小さければ遠目にはわからないか?

    • 屈折率が空気と同じ古典的な透明人間は網膜が「受光」するのであれば当然透過しないはず、なので破たんする。
      で、今回のストーリーと合わせると、皮膚で光を屈折させて背後に投影する透明人間なら、正面や横からは透明だが背後からは目玉が浮いてるような透明人間になるのではないかと。細目の透明人間なら後頭部にうっすら横線が浮かぶのかな。
      という事ですよね?

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      特定の方向の相手からだけ見えない(自分からは見える)ようにしたい場合に使うようなものになるのではないかと
       
      後ろ側が暗くなることについては減った分の光を補うような、たとえば明るさだけとかでも補完するような仕掛けがあればいいのかも

  • by Anonymous Coward on 2015年06月11日 11時18分 (#2828870)

    ソースは理研

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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人

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