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教育

政府の「文系大学縮小」方針、方針転換? 96

ストーリー by hylom
でも撤回はしないのか 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

文部科学省が今年6月8日に出した「国立大学法人等の組織及び業務全般の見直しについて」という通知に、教員養成系や人文社会科学文系学部および大学院について組織の廃止や転換を目指すという内容が含まれていたことが話題になっていたが、政府がこれについて「意図しない伝わり方をしている」として説明を行っているという(毎日新聞)。

問題となっていたは、以下のような文言。

特に教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院については、18歳人口の減少や人材需要、教育研究水準の確保、国立大学としての役割等を踏まえた組織見直し計画を策定し、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むよう努めることとする

これに対し政府側は、「特に教員養成系は教員免許取得を卒業条件としない一部の課程を廃止せざるをえない。人文社会科学系は、専門分野が過度に細分化されて、たこつぼ化している。養成する人材像が不明確で再編成が必要だ」と説明、教員養成系については一部の廃止、人文社会化学系については廃止ではなくあくまで再編成だと主張しているという。

ただし、通知の見直しや撤回は予定していないとのこと。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by kupil (19588) on 2015年09月29日 19時35分 (#2890987)

    「廃止」対象は教員養成系だと説明。特に教員免許取得を卒業条件としない「新課程」(いわゆるゼロ免課程)について、少子化に伴い教員数が減っているため「廃止は当然のこと」と強調した。

    タレコミのリンク先の毎日新聞の記事にある下村大臣のコメントからは、根本のところで問題がわかってないんだなーと思った。ゼロ免課程に進む人には最初から教員になろうという人はほとんどいないんだから、そこの定員を削ろうと削るまいと、教員の供給には影響しないよ。

    そもそもは団塊ジュニア世代が学齢期を過ぎた後の教員需要の減少というのがあって。一方で、経済学とか法律学とか社会学とか心理学とか勉強したくても、地元の国立大学にそういう学部が無い、勉強したければ県外にしかないという高校生の声があって。そういう中で、自分の「専門」を主体に教育学も絡めて勉強するが、教員免許取得は任意という課程を作れば、教育学部の定員を維持したまま、大学を維持できるんじゃね?という地方国立大学側の思惑もあって、日本中にゼロ免課程が広がり今に至る。

    もしゼロ免課程を本気で廃止するなら、「総合教養学部の新設」についての移行特例の設定と選任教員3人ぐらいでも「学科」として認めるぐらいの政策をセットにしないと、地方の国立大学はさらに人が流出し機能しなくなる予感。今の学費や奨学金制度を前提とする限り、どの地域に住んでいても等しく学問を授けられうるという、地域的な教育機会の均等ってのも等しく重要だと自分は思うんだが・・。

    政府の考える「人材需要、教育研究水準の確保、国立大学としての役割等」ってのはどういう内容なのかね。金にならないことは大学で教えても意味がないと考えているのなら本当に愚かなことだよ。

    • by Anonymous Coward on 2015年09月29日 19時48分 (#2890994)

      何で文系だけが、地元の国立大学にそういう学部が無い、勉強したければ県外にしかない、なんて戯れ言が通じると思うのか。
      理系でも、天文学とか気象学とか、地元の国立大学にそういう学部が無い、勉強したければ県外にしかない、なんて普通だろ。

      親コメント
      • あ、書き方が悪かったですかね。タレコミで問題になったのが文系学部の廃止・改変問題だったので、
        例として文科系の専攻を書きましたが。

        地元の国立大学では、工学部には情報系、マテリアル系、土木系、電電系しかなかったですが、
        教育学部のゼロ免行けばバイオだったり地質学だったり理論物理だったりをメインに卒業することが可能だったと記憶。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          それ、バイオだったり地質学だったり理論物理だったりという単語を含むかもしれませんが、元々の勉強したいという需要を満たせてますか?
          大学レベルで何かを勉強したい、研究したいという需要を満たせないなら、存在理由にならないと思いますが。

    • by Anonymous Coward on 2015年09月30日 3時07分 (#2891193)

      タレコミのリンク先の毎日新聞の記事にある下村大臣のコメントからは、根本のところで問題がわかってないんだなーと思った。

       いや、根本のところが分かってないのはあなた自身だと思われます。
       なんでかって言うと、

      もしゼロ免課程を本気で廃止するなら、「総合教養学部の新設」についての移行特例の設定と選任教員3人ぐらいでも「学科」として認めるぐらいの政策をセットにしないと、地方の国立大学はさらに人が流出し機能しなくなる予感。今の学費や奨学金制度を前提とする限り、どの地域に住んでいても等しく学問を授けられうるという、地域的な教育機会の均等ってのも等しく重要だと自分は思うんだが・・。

       だからそういう改革を大学側に求めてるのが文科省の出した通知の真意なのであって、単純に削れなどとは一言も言ってない。それなのに守旧派の「抵抗勢力」は改革がいやだからミスリードしてリストラだ削減だなどと言っている。
       あなたが仰るような文系専門学科で学びたいけどその学部学科が無い地方大学でその代替として教育学部で学ぶような学生が社会の需要に応える存在か、社会に貢献する人材かって言うと微妙ですよね。就職で苦労したり、就職しても大学時代に学んだことは何の役にも立ってなかったり。社会の役に立つ人材を供給したり社会の役に立つ研究をするのが高等教育機関の目的ですから、もし役に立たないなら国費で補助金を出すのが妥当かどうかという問題が発生します。
       また仰るような「地域的な教育機会の均等」については、理想としては美しいですし可能な範囲で目指すべきですが、高等教育機関である以上その中身のレベルは重要です。高いレベルを目指せば知の集積が必要となるので、全国遍くとは行かないでしょう。

      政府の考える「人材需要、教育研究水準の確保、国立大学としての役割等」ってのはどういう内容なのかね。金にならないことは大学で教えても意味がないと考えているのなら本当に愚かなことだよ。

      金になる・ならないなんて話を文科省はしてないでしょう。大学は社会の役に立つ人材の育成・供給、社会の役に立つ研究をすべきです。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2015年09月29日 18時43分 (#2890944)

    を養成する学部が必要なんですね分かります

  • by Anonymous Coward on 2015年09月29日 18時51分 (#2890951)

    何か世界を相手に競争できて経済を牽引していけるような産業に結びつくならともかく、ないでしょ、そんなもの。

  • by Anonymous Coward on 2015年09月29日 19時34分 (#2890986)

    人口が減るから再編と言うのは若干納得がいかないんだが
    人口あたりの博士号が少ないからってポスドク乱造した前科もあるし
    教育制度の違いを無視した暴論じゃないのか?
    例えばフィンランドの教員は日本で言えば院卒相当だろ?
    アメリカの弁護士、医師、薬剤師はカレッジ卒業後に進学するし
    日本でも看護師、薬剤師は6年制になったけどそもそもの制度が違う
    市民としての教養を身につけたうえで進学するのとちょっと違うだろ?
    向こうの薬剤師が書いた本読むと専門知識以上に人文系の教養の差を見せつけられる
    医師、薬剤師、教員が問題起こしても、どんな教育受けてたんだよという批判をあまりきかない
    そういうポジションにつく人間はそれなりの教育受けないと不味いだろ?
    更にそういう人たちに教育する教員の教育も満足にできていないのが現状
    いくらなんでもレベルが低すぎる
    特に役人や政治家の天下りは落差が激しすぎ
    経歴見ると職歴も留学歴もすごいのに、税金の無駄遣いかよ
    特に酷いの国際政治学

  • 理系学部の方が要らん (スコア:0, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2015年09月29日 20時03分 (#2891000)

    あんなんもはや大学じゃなくて企業の出先研究所だろ。
    企業が自分でやった方が絶対効率良い。
    自分の金じゃないから大してフィードバックかけないし。

    大学はもっとエリートに資源を集約して好きに遊ばせた方が良い。
    来年の科研費の心配してるような奴に面白い研究が出来るわけ無い。
    役に立つ研究は企業でやれ。

    • by Anonymous Coward on 2015年09月29日 20時24分 (#2891014)

      半分同意
      金になりにくい基礎研究をもっとやってほしい
      利益になることは企業がやってくれるしね

      親コメント
    • by nim (10479) on 2015年09月29日 20時26分 (#2891017)

      文系・理系という分け方じゃなく、せっかくの国立大学なのだから歴史学、数学、言語学などの、直接役に立たない学問に注力してほしいところ。

      親コメント
    • by kouno (5101) on 2015年09月29日 22時40分 (#2891077)

      とは言っても、エリートが工学(数学でも理化学でもいいけど)で好きに遊ぶのと、文学で好きに遊ぶのとでは、どちらが面白い研究ができるかというと…

      親コメント
    • >あんなんもはや大学じゃなくて企業の出先研究所だろ。

      今は研究費も大学側が自前で稼げという時代なので企業スポンサー有りきになってますから。
      その研究所で役に立つ人材を育てるのが理系教育ですから。

      優秀な研究所には複数の業界からスポンサードされてより一層成果が期待されているし。
      文系でもそういう構造になっていくのかな、って既になってます?

      >大学はもっとエリートに資源を集約して好きに遊ばせた方が良い。

      「エリート」って官僚予備軍を連想した。
      #リアルではめったに聞かない言葉なので新鮮。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      逆じゃね?
      大学で勉強したことが卒業後に大して役に立たない事が多い文系は規模を縮小して
      一部のエリートに維持させて、理系は卒業後にエリートの手足になれる程度の人材でも
      大量に育てれば研究の泥臭い部分任せたり何かと便利だろ。
      学士か修士程度の。

  • by Anonymous Coward on 2015年09月29日 20時31分 (#2891022)

    まずは、哲学部宗教学科に憲法学を移動するとかさ

  • by Anonymous Coward on 2015年09月29日 22時03分 (#2891059)

    入試が緩めに卒業(や単位取得)が厳しめな欧米スタイルに変えよう、とかいう議論はどうなったんだろうか?

    今までのような新卒青田買いはしにくくなって別の方式に変化せざるをえなくなるだろうから、自分たちが変わりたくない経済界は大反対なんだろうけど。

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