Pew Research Centerの米国で実施した調査によると、50年後には現在人間がしている仕事の多くをロボットやコンピューターが置き換えるとの回答が65%だったのに対し、50年後にも現在自分がしている仕事が同じ形で存在するとの回答が80%にのぼったそうだ(
リポート: PDF、
TNW Newsの記事)。
調査は2015年6月から7月にかけて米国の成人2,001名を対象に実施された。ロボットやコンピューターへの置き換えが確実に起こるという回答は15%で、おそらく起こるという解答が50%、25%はおそらく起こらないと回答し、7%は絶対に起こらないと回答している。一方、自分の仕事が同じ形で確実に存在するとの回答は36%、おそらく存在するとの回答は44%で、おそらく残らないと回答したのは12%、絶対に残らないとの回答は6%に過ぎない。
ロボットやコンピューターへの置き換えが進むとの解答は大企業に勤務している人(63%)や中小企業に勤務している人(61%)で多く、政府や教育機関、非営利団体に勤務している人(53%)に少ない。置き換えに懐疑的な人は50歳以上(27%)よりも18歳~49歳(35%)で多く、大学に行かなかった人(28%)よりも大学卒業以上の学歴の人(37%)に多い。また、世帯の年収が75,000ドル以上で38%、30,000ドル未満で27%となっている。
現在の自分の仕事が50年後にも同じ形で残っていると考える人も政府や教育機関、非営利団体に勤務している人(86%)に多く、大企業または中小企業に勤務している人(79%)では少ない。また、主に単純労働をしている人やプロフェッショナル(82%)で多く、管理職(73%)や事務職・カスタマーサービスなど(74%)で少ない。
直近の問題として自分の仕事がロボットやコンピューターに奪われることを懸念する人は11%に過ぎず、会社の経営悪化(26%)、産業の縮小(22%)、低賃金労働者への置き換え(20%)、必要なスキルが維持できない(13%)といったことへの懸念の方が大きい。
実際のところ、今後50年で現在の人間の仕事はどれぐらいロボットやコンピューターに置き換えられるだろう。スラドの皆さんの現在の仕事は、50年後にもそのままの形で残っているだろうか。