講談社、Kindle Unlimited配信作品の一方的な配信停止に対しAmazonに抗議 111
ストーリー by hylom
Amazonださいな 部門より
Amazonださいな 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
8月3日に開始されたAmazon.co.jpの電子書籍定額読み放題サービス「Kindle Unlimited」だが、その後当初読み放題対象だった書籍・雑誌の一部が対象外になるという事態が発生した。その後Amazon側からの発表等はないものの、想定を上回る利用のためAmazon側の予算が不足したためにAmazonが人気の本の一部を対象外にしたという話が出ていたのだが、どうやらこれは事実だったようで、10月3日付けで講談社がAmazonによる一方的な配信停止に対し抗議するプレスリリース(PDF)を発表している。
これによると、講談社は1000以上のタイトルをKindle Unlimitedに提供したが、Amazon側の一方的な事情で、講談社側に連絡を行うことなしに一部の配信が停止されたという。さらに9月30日以降、Amazonは講談社の提供する1000以上のタイトル全てを一方的にサービス対象から外したという。講談社はこれに対し「遺憾の意」を示しており、かつ強く抗議を行っている。
朝日新聞によると、講談社だけでなく光文社の全タイトルもサービス対象から外れたそうだ。また、Amazonは一部出版社に対しては年内限定で規定以上の支払いを行う契約を行っていたそうだが、9月でこの上乗せをやめ、了解が得られない場合は人気タイトルをラインアップから外すという通告も行っていたという。
Amazonのマーケティングの限界 (スコア:3, 興味深い)
要するに、Amazonが日本の出版事情を理解してなかったと言うことが今回の件で判明したわけです。
この時点で今後の交渉で出版社側により譲歩が必要になるかと。
少なくとも、価格設定をAmazonには任せられないと思われてしまうだけでも交渉に影響出るよね。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
推測してみた (スコア:1)
> Amazonが日本の出版事情を理解してなかったと言うことが今回の件で判明した
Amazonと取引すればわかるけど、Amazonは日本の出版事情を熟知している(Amazonの「中の人」には書店・取次・出版社の勤務経験者がゾロゾロいる)。ただ、Amazonとして、日本の取引慣行を良しとしているかどうかは別の話。
> 今後の交渉で出版社側により(よる?)譲歩が必要
電子書籍は再販制外の話なので、出版社側は当然理解しているかと。ただ、出版社が値引きすると著作権者が結構文句を言ってくる(「もうお宅では書かない」とかナントカ。著者への支払いは印税率で決まるから、値引きすると著者の手取りもその分減る)。これがふつうの工業製品と違うところかな(TVや冷蔵庫は安く売っても文句は言わないからね)。
> 価格設定をAmazonには任せられないと思われてしまうだけでも交渉に影響出る
上の繰り返しになるけど、イマドキの出版社なら、電子書籍という時点で販売価格を出版社が決められないのは十分承知している。
で、その上で講談社が文句を言っているのは、Amazonとの契約(あるいは契約交渉)において、何らかの取り決めがあって(あるいは特別の取り決めがなくて)、そういう文句を言う余地があったってことだと思う。それでも訴訟にもっていかないというのは、紙媒体の取引額を考慮してのことかな?
Re:Amazonのマーケティングの限界 (スコア:1)
どうしてそんな勘違いをしてしまったんですか?
実際に事実として起きている事件に対して「関係がない」「必要ない」「影響ない」と言っても、関係しているし、必要なのは明らかだし、影響も出てますよね。
Re:Amazonのマーケティングの限界 (スコア:2, すばらしい洞察)
このひと相手の否定しかしてないし、自分の主張や意見を全く書いてないし、
意見書いてないことを盾にして「なんでそう思った?」って言ってるだけだし、
応える価値ないと思うよ。
Re:Amazonのマーケティングの限界 (スコア:1)
言葉遊びがやりたけりゃ他でやってくれって感じですな
Re: (スコア:0)
まぁ、公取には面白い情報だったんじゃないでしょうか。
不当廉売だったって認めたような物ですからね。
サービス終了でもないのに、出版社ごと商品が読めなくなる可能性のある電子書籍屋さん。
電子書籍で一番不安な要素を、大々的に宣伝してくれた。
Kindleはもう厳しいね。
Re:Amazonのマーケティングの限界 (スコア:2, 興味深い)
どちらかというと、独占禁止法違反とかでは?
不利な契約変更を一方的に押し付け、同意しない会社を排除しているように見えるので。
Re:Amazonのマーケティングの限界 (スコア:2, 興味深い)
該当するかと。
不当廉売の定義は明確で、
正当な理由がないのに,商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価で継続して供給することであつて,他の事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあるもの
つまり、原価割れで継続的にに販売すること。
今回は原価割れの逆ざやで販売していたが、逆ざやの損失に耐えきれずギブアップしたという事なので、原価割れである事が公になったとも言える。というわけで「商品又は役務をその供給に要する費用を著しく下回る対価」には教科書どおりキッチリ該当しますね。
ただ在庫処分など理由がある場合や、一時的なセールなどでは問題ないので、今回の件が「継続して」の方に該当するかというと微妙だと思われる。
が、実は今、Amazonには各国の反トラスト公的機関(日本だと公取委)が協調して介入中なので、
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1608/17/news026.html [itmedia.co.jp]
「公取委には面白い情報」
なんて言われてるんだと思われます。
こういう理屈なので、他の見放題聞き放題のサービスであっても、普通は原価が割れてなければアウトにはなりません。
つうか普通はこの手の商売は装置産業に分類される規模の商売ですので、普通はやりたくたってそうはできないわけです。
ただ、普通じゃないケースがある。
例えば、Amazonのように無配当でも株主から文句がでない場合。
実は、この手の見放題サービス、世界的に見れば映像分野でシェアが大きいNetflix、世界的に見れば音楽分野で社が大きいSpotify、この両者もAmazonと同じで無配当企業だったりするのだ。
日本はまだいずれの分野においても利益を出してきちんと配当をしている企業がトップかそれに近い位置につけているので、市場は健全であると言えるのだけど、世界でトップの企業を眺めると、教科書どおりに見るとこれって不当廉売じゃないの、って疑われるケースが多々あるように思われる。
と言う訳で、そういう意味でも不当廉売に認定されると、株式市場の時価総額が高いことを背景にして、赤字無配当で市場を荒らすと言う行為が評価されることになる可能性が僅かながらにはある。
一応フィクションということで (スコア:3)
1)Amazonが「Kindle Unlimited」のサービス立上げに際して「幅広いジャンルの人気コンテンツも定額で読める」という謳い文句を実現するために、大手出版社に対して通常よりも有利な利益率を提案。ただし、期間限定かつ状況に応じて変更もありえるという条件付き。大手出版社は「損にはならないし、協力しましょう」ということに。
2)想定を上回る量の人気コンテンツが集まったことにより、Amazonの当初の見込みを大きく越えた人気サービスとなったことで、Amazonから出版社への支払いに問題が発生。「状況に応じて変更もありえる」という条件が早々に発動してしまう。
3)当初の取決めである利益率引下げや提供コンテンツの縮小といった「状況に応じた変更」に同意しない出版社のコンテンツを「Kindle Unlimited」に置き続けることはAmazonの経営悪化につながるため、その出版社のコンテンツを一括で撤去。
ということではないかと。
現に小学館や集英社などの最大手のコンテンツは一括撤去されておらず、講談社とその傘下である光文社のみが撤去されているという状況がすべてを物語っているような気がする。
そもそも、もし契約違反や不履行のような事態なら「遺憾の意」云々どころの話ではなくなるでしょう。
Re:一応フィクションということで (スコア:4, 興味深い)
2が違うんじゃね。人気に似合うだけのユーザが増えなかったんだよ。
前のストーリーに収益構造が出てるんだが、
http://srad.jp/comment/3083763 [srad.jp]
サービスそのものが人気になり、利用者も増えて、総額が大きくなれば問題なかったんだよ。ところが、利用者の増加数よりも、観覧ページ数が増大してしまい、支払いが嵩んだということ。
ここで、特定の出版社については、度外視して高い利率を設定していたので、そこだけ狙い撃ちで停止にしたと言う訳だね。
使い放題と言っておいて実際に使い放題されると制限する、と言う、昔から行われてきた想定の甘い連中が繰り返してきたってことで、まさに「ダサい」という言葉がぴったりの案件だわ。
Re:一応フィクションということで (スコア:2)
読み返してみると、確かに2はピント外れでした。
あなたや他の人がおっしゃるとおり
>利用者の増加数よりも、観覧ページ数が増大してしまい、支払いが嵩んだ
というのが現実に近いと思います。
そもそもが「Amazonのやっちまったダサい案件」っていうのも同意。
Re:一応フィクションということで (スコア:1)
小学館も対象だそうで
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161004/k10010717591000.html [nhk.or.jp]
Re:一応フィクションということで (スコア:2)
小学館の件は「提供コンテンツが縮小(=削除)になったが、それに伴うAmazonから読者への十分なフォローがない」ということへの改善要求ですよね。
あまりハッキリとしたことは書けませんし出版社個々の契約内容までは当然わかりませんが、出版業界の末席にいる私の耳にも「Kindle Unlimited」立上げ時の話はいろいろ入ってきていたので、私としては現時点で講談社と光文社の「一括削除(一部削除ではなく)」されている状況の裏をいろいろ想像してしまうわけで、まぁこういうフィクションとなるわけです。
つまり (スコア:2, 興味深い)
サービスオープンの際のプロモーション用につかわせてもらいましたが
それなりにユーザー集まったし予算も減ってきたのでみなさんは用無しです。
ところで人気があってたくさん読まれる本=予算を食う本を優先で対象からはずしたって事は
残ってる本はどんな本なんでしょうね。
Re:つまり (スコア:1)
> 残ってる本はどんな本なんでしょうね。
これにつきる。
事実は別としても、人気がある本は読めなくなるとか、残ってる本は人気がないという評判になったら、そっちのほうが問題ありそうなんだけど。
Amazon 的にはサービスやめればすむ問題なのだろうか?
Re:つまり (スコア:1)
評判というか、既に人気がある本は残ってない感じですね。
一時期とは言え、人気本が読み放題に大量にラインナップされてたのが異常で、現状が似合ってるんですよ、きっと。
月額契約継続する人なんてほとんどいないんじゃないかな。
もう定額やめてPrimeサービスに組み込んだほうがいいレベル。
Re:つまり (スコア:1)
>残ってる本はどんな本なんでしょうね。
最近Kindleタブレットに広告みたいな形でUnlimitedの本の表紙が並べられてたけど
ほぼ知らない本ばかりで、へーっと流してた。
開始当初は「あ、コレもアレも金出して(読む権利)買ったのに」と悔しがってたけど今はもうどうでもよくなった。
docomoのdマガジンみたいにもっと安い値段で雑誌読み放題のほうがまだ魅力ありますね。
サブスプリクション・モデルとは……? (スコア:1)
Re: (スコア:0, おもしろおかしい)
無知なのにドヤ顔コメントほど恥ずかしいものはないな
http://www.sophia-it.com/content/%E3%82%B5%E3%83%96%E3%82%B9%E3%82%AF%... [sophia-it.com]
Re:サブスプリクション・モデルとは……? (スコア:5, おもしろおかしい)
(^^)よく読んで!正しくはサブスクプリションですよ。
Re:サブスプリクション・モデルとは……? (スコア:1, すばらしい洞察)
○サブスクリプション
×サブスプリクション
講談社のPDFの文中が下になっていることを言ってるんだと思うけど。
Re:サブスプリクション・モデルとは……? (スコア:1)
いままで、サブスクリプションと問題なく読み上げていたものが
交互に読み上げると、だんだんどっちが正しかったんだかわからなくなりそうなふいんき
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
文字読めないのにドヤ顔コメントほど恥ずかしいものはないですね!
Re: (スコア:0)
ディスクトップ
データー
ウィーフィー
Re:サブスプリクション・モデルとは……? (スコア:1)
「1つのメディア」「1ペンス」が気になるこの頃。
Re: (スコア:0)
サンチームは単数だろうか複数だろうか
# 昨今の用法を鑑みるに
Re: (スコア:0)
1フィートは?
Re: (スコア:0)
デザリング サムソン ディティールも追加で
Re:サブスプリクション・モデルとは……? (スコア:1)
ドイツ語の「ch」にあたり、下手に五十音の「ふ」や「は」で発音するよりは「く」の方がよっぽど通じるのでそれでOKかと。
Re:サブスプリクション・モデルとは……? (スコア:1)
>ドイツ語の「ch」にあたり
同じくドイツ語の単語語末「g」にも光を!
方言で発音が変わるボーナスポイントあり。
あとは衛生洋品の手袋のことも気に留めたりして。
それがたとえ契約に則ったものであっても、だ。 (スコア:1)
黙っていたら
「は、講談社、全て消しやがった。ケチだな。サイテーだな講談社!」
になるから、
言わざるを得ない。
ようやく電子書籍でもいいかという雰囲気が醸成されてきたのに (スコア:1)
こういう後出しジャンケンみたいなことを一方的にやっていいのかね?
百歩譲ってこうしたことがAmazon側に許されるなら、せめてユーザ側での解約は即日可能かつ請求は解約日までの日割りで行われるべきだ。
読みたい本がなくなった時点で、解約したいのだから。
Re: (スコア:0)
Unlimitedは、期待しすぎたかな。最初がすごすぎた。
狙い通りではあったんだろうけど、その凄さを維持できないんじゃしょうがない。
後出しジャンケンと言うか、このまま悪評ばかり高まって、サービス終了しそう。
貸本 (スコア:1)
Amazonがやるべきだったのは、定額読み放題サービスではなくてレンタルだろう。
仕組みとしては持っているのに、なぜレンタルをしないのだろう。
佐藤秀峰氏も同じような訴えを起こしてますが (スコア:0)
現行の契約条件から提供側に不利益な変更を求め、断られると作品を削除するというのは
流石にすんなりは受け入れがたいでしょうけど
恐らくなんですが契約内容には勝手に変更されることもある的なものが入ってそうですしね
Re: (スコア:0)
例えプラットフォーム側の問題でも一部の批判に対して矢面に立つことになるわけで、
俺じゃない、あいつが悪い的な意見を出しておく必要はあるんでしょうねえ
Re: (スコア:0)
そら、読者から見たら、最初は読めた本が、読み放題から消えたら、
「著作者が売るために消しやがった」と思うでしょ。
はっきり言っとかないと。
Re: (スコア:0)
勝手に変更される契約って有効なのだろうか…。
けっこうそういう条項あるけど、大丈夫なのかね?
異議が無い限り同意があると見なす程度のもの?
Re: (スコア:0)
アフィリエイトで紹介料の引き下げがありますとか、
エロサイトだったり、人種差別的なサイトだったりすると、アフィリエイトの契約を打ち切ることがありますとか、
そんな感じじゃね?
出版社でも似たよう話はあるだろうし、気に入らない時にするのは「俺の所の商品を売れよ、ごるぁ」
じゃなくて「今後一切Amazonとは取引しません!」だと思う。
#もし問題があるとするなら独禁法違反あたりかなあ。現段階でその話は出てないと思うけど。
Re: (スコア:0)
一方的に規約変更や解約ができる条項、一般的にはアウトで実際行使されると損害賠償請求物なんだけど、実務運用的にはこういうの、例えば片方が重大な犯罪を犯した場合とか、そういうときにしか行使されないので商習慣的に入れられる事が多いね。少なくとも日本では。
それを今回Amazonは行使したって事なんじゃね。
日本法人の判断じゃない感じがする。
Re: (スコア:0)
他国は知らないけど日本国内のBtoBだと契約交わした以上問題無いはず
異議についても条項を設けてなければ申し立てるのは自由だけど聞く義務はないかと
BtoBでも個人事務所とかなら下請法の対象だろうからもう少し保護はされると思いますが
デジタルデータだし扱いの停止などには役に立たなさそう
Re:佐藤秀峰氏も同じような訴えを起こしてますが (スコア:2)
> 他国は知らないけど日本国内のBtoBだと契約交わした以上問題無いはず
いやいや、あまりにも片務的・一方的であったり賠償が過大・過小だったりだとかは無効になったりしますよ。
Re:佐藤秀峰氏も同じような訴えを起こしてますが (スコア:1)
あと優越的地位の濫用だったらアウトだな
Re:佐藤秀峰氏も同じような訴えを起こしてますが (スコア:1)
今回問題はビジネスモデルとして到底成り立たない大失敗な契約だったわけだから、Amazonが配信削除をしてもやむなし。
出版社や作者は損したわけではなく、得しなかっただけ。
詳しくないのでお聞きしたいのですが,この「ビジネスモデル」は,どちらから言いだした話なのでしょうか?
それがはっきりしないと批判も出来ないと思うのですが。
契約によるとしか…… (スコア:0)
Amazon の対応がいいとは言えんが、どの本を対象とするか選定する権利が Amazon 側にある契約ならなんともならんでしょう。
出版社側が選定する契約で Amazon 側がこういう対応に出ると、訴訟にまで発展しそうなので Amazon 側の動きからいっても、ちょっとそれは考えにくい。
「遺憾の意」の表明に止まっているということは、契約上がそれ以上主張できないということではないのか?
まあ、あくまで憶測ですが。
本屋と考えれば (スコア:0)
どんな本を置こうと本屋の勝手ではあるな。
Re:本屋と考えれば (スコア:2)
本屋というか貸本屋でしょう。
貸本屋の書棚が寒ければ客は寄り付かないだけですね。
Re: (スコア:0)
本屋は読み放題なんてことをしないよ。
もっと基本的な問題でしょ (スコア:0)
報告する。連絡する。相談する。
どんなことでもこれをしなければケンカになるのは当たり前。
あらかじめ「こういう事情なのでこうなりませんか?こうできませんか?こうしませんか?」
という連絡や相談があれば、大きくもめる総数はもっと少ないはず。
何も言わず一方的に勝手なことをするなという話にしか見ないんですけども。
話し合いをした後でもめてたら、こういう内容の話(ニュース)にはなってなかったはず。