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603510 journal

L.Entisの日記: 人の行動原理

日記 by L.Entis
命の力学 hirx.net 経由

人命は地球より重い、というのは誤解を生む表現かもしれない。自分の命は地球より重いというべきだろう。

私はこの意見には反対である。
私が考えている行動原理方程式に拠れば、

一般的に人は、ある時点 t において、次に取り得ると考えている行動の集合 A(t) の元と、心理状態ベクトル M(t) との内積が最大になる行動を常に選択する   …①

集合 A(t) と心理状態ベクトル M(t) は時間 t と共に変化することが重要だが、それ以外は人間の行動と言うのは至ってシンプルに決定されていると言うのが私の信条である。

さて、ここで、人の命を奪うと言う行為について考えよう。
但し、私はより一般的に扱えると考えるので、ものを破壊するか或いは護ろうとするかを決定する比較式を導出する

対象物 X について、破壊したいと言う衝動を D(t)、対象物 X に対して抱く愛着を S(t)、その人固有の行動閾値を H とすると

D(t) - S(t) > H

のとき、X を破壊しようとする行動に

S(t) - D(t) > H

のとき、X を護ろうとする行動に遷移する   …②

S(t)、D(t) は時間と共に変化する(H も多少は変化する)
(但し、S(t) の変化は D(t) よりも遅い傾向にある)

結論から言えば、多くの人間は、自分を含め人の生命と言うものに愛着を持っているし、愛着を持っているから失いたくないとも思うのである。
また、破壊の衝動 D(t) は普段は発生しないし、発生したとしても一瞬の間だけで、しばらくすると 0 に向かう。


因みに、自分の命は特に格別になるように出来ている
なぜなら、自分の死というのは、自分を含めた世界のあらゆるものが失われると言うことであり、即ち、自分の命に対する実効的な愛着と言うものは、自分を含めた世界全てに対し抱いている愛着 S(t) を全て足し合わせたものとなるからである。
当然これは計算できない。
なぜなら、自分を x とし、世界の要素を a(n) とすると、世界は { x, a1, a2, a3 ... } となるのに、愛着を計算する時には、x の中にまた同じ集合が現れるからである。

そう言えば昨日、NHK スペシャルかなんかで、子供に命の大切さをどう教えたらいいのかなんてことやってたなぁ~
上の理屈で行けば、世界に対する愛着を覚えさせれば、必然的に自分の生に対する執着は無限大に発散するはずである。
(最近の子供たちは自分の生と言うよりも、世界に対して失望しているのだ。当然のことだけどね、こんなに腐った人間ばっかじゃね…希望を持てと言うほうが酷に思えてくるよ)


-- 補足
① からなぜ ② が導出されるのか、一応補足
まず、行動と、心理状態ベクトル M(t) との内積を取るという操作は、現在の心理状態における、ある行動への衝動・欲求を1つの軸の上で比較するためのものである
さて、破壊の衝動 D(t) と愛着 S(t) は、1つの行動「破壊」についての平行で向きが逆のベクトルであるとして考えている。(M(t) がどのように変化しても、大きさは変化するかもしれないが、常に逆向きで同じ比率で変化する)
行動閾値 H は、集合 A(t) に必ず含まれる「何もしない」という行動と M(t) の内積である。
衝動の大きさを比較する際には、この行動閾値 H を単位として考えるとよい。


-- 追記
いかん、勢いで書いた文章は、誤字やら書き間違いやらが多くて、だめだ。
①の中で、非常にクリティカルな書き間違いを発見したので修正しました。
(誤)内積が最小になる行動を
(正)内積が最大になる行動を
全然意味が逆になりますね・・・この間違いは・・・(汗)

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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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