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サイエンス

研究データの「早期および頻繁な共有」がねつ造を予防する? 14

ストーリー by reo
競争の激しい領域では難しいかもなあ 部門より

capra 曰く、

オランダの社会心理学者 Diederik Stapel 元教授による長期に及ぶ研究データのねつ造が最近話題となったが (/.J 記事より) 、同じくオランダの心理学者 Jelte M. Wicherts 氏が Nature News & Comment の記事にて「研究データの早期および頻繁な共有」によってこのようなねつ造を予防できるとの論を展開している (本家 /. 記事より) 。

ねつ造は論文発表のプレッシャーからくる浅はかで軽卒な行為としてはじまることも多いとのこと。現に Wicherts 氏が 49 の論文の著者に研究の生データ参照を依頼したところ、統計結果の報告エラーや根拠としての弱さを危惧して躊躇した研究者は少なくなかったという。このたび明らかになった Stapel 氏もデータの共有をしばしば拒否していたことがその後の調査で分かっており、その対象は論文の共同著者にも及んだとのこと。このような傾向は他の分野の研究者には馴染みがないだろうが心理学においてはままあることだという。統計結果のエラーは統計分析におけるその他のエラーやバイアスなどの氷山の一角であると考えられ、そのデータの有意性を揺るがす内容である程データ共有が躊躇される実態を Wicherts 氏は残念がっている。

タレコミ人は心理学の学術分野には明るくないのだが、日本においてもこの傾向はみられるものなのだろうか?

290808 comment

Mochimasaのコメント: ホメオパシー (スコア 5, 興味深い) 55

この人、最近はホメオパシーの効果を説明するとする論文を出して、一部で物議をかもしていたんですよね。
参考:
http://sp-file.qee.jp/cgi-bin/wiki/wiki.cgi?page=%A5%DB%A5%E1%A5%AA%A5%D1%A5%B7%A1%BC%A4%CE%BA%AC%B5%F2

今回の論文も、アブストラクトの
"Some bacterial and viral DNA sequences have been found to induce low frequency
electromagnetic waves in high aqueous dilutions."
という記述から明らかなように、"高度に希釈"されることで特別な効果が発揮されるという
ホメオパシーのキーポイントを押さえています。

今年のイグノーベル賞の有力候補なのではないでしょうか。

259738 comment

Mochimasaのコメント: Re:中垣先生+小林先生 (スコア 3, 興味深い) 57

短いスパンかどうかは分かりませんが、
フランスのJacque Benvenisteは1991年の第一回イグノーベル化学賞と
1998年のイグノーベル化学賞をホメオパシー関係の研究で二回受賞しています。

それ以外には二度受賞した例はなかったと思ったのですが。

249814 comment

Mochimasaのコメント: Re:色んな団体があるように見えて (スコア 4, 参考になる) 114

by Mochimasa (#1815805) ネタ元: ホメオパシーで、朝日新聞が追及中

それらの団体はすべて最大手の株式会社ホメオパシージャパン系の組織だから、
トップがすべて由井氏になっています。

日本にはホメオパシージャパン系以外にも永松昌泰氏が代表を務める
日本ホメオパシー振興会や帯津良一氏が代表の日本ホメオパシー医学会
のような別系統の団体もあります。

参考:
http://d.hatena.ne.jp/Mochimasa/20100815/1281855817

150703 comment

Mochimasaのコメント: サブユニットの説明についてちょっと、、、 (スコア 2, 参考になる) 11

>リボソームはタンパク質サブユニットとRNAサブユニットの2つから構成されており、

正しくは「大サブユニットと小サブユニットの2つ」、あるいは「タンパク質成分とRNA成分の2つ」では?
リボソームを構成している二つのサブユニットは、双方がタンパク質とRNAの両方から構成されているので、この説明だとちょっと問題がありそう。

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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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