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1401157 journal
日記

Ryo.Fの日記: 事情を知らなければ勘違いするのは仕方ないが

日記 by Ryo.F

Takahiro_Chouのコメント。

洒落にならんのは、日本より柔道人口が多い国で、死亡事故が、ほぼ0って事でして……

事情を知らないんだろうねえ。勘違いしている。

ここで言う「日本より柔道人口が多い国」というのはフランスのことだけど、フランスと日本では、柔道人口の考え方に大きな差がある。
日本で言う柔道人口ってのは大雑把に言って、いつでも本気で乱取り(試合形式の稽古)をできる人のことを言っている。
一方フランスはそうではない。前出のAFPの記事にもあるけど、

フランスでは家族全員が柔道をすることができる

とある。つまり、就学前の子供からご老人まで柔道をやってる、という事。
これが何を意味しているのかと言えば例えば、日本でも○○カルチャースクールみたいなところで、ご老人たちが健康太極拳講座、みたいなのやってることがある。フランスでは、そう言う感じ柔道をやってる人たちが大勢居て、彼らも柔道人口に数えられている。そう言うことだ。
日本ではそう言う人達は柔道人口にかぞれられていない…というより、そう言う形態の柔道がほとんど存在していない。

だから、日仏で表面的な柔道人口と事故数を単純比較することはできないわけだ。

また、AFPの記事では

フランス柔道連盟のジャン・リュック・ルージェ(Jean-Luc Rouge)会長は、フランスでの柔道の死亡事故は聞いたことがない

と言っている。これは調査結果がゼロだった、という主張ではない。つまり、実際に調査が実施されたかどうかは不明だし、実施されてもゼロなのかは判らない。つまり、どのくらいあてにして良い話なのか判らないのだ。

日本の柔道でも、実は最近まで事故の実態は調査されていなかった。最近(確か去年か一昨年)の調査で、やっと実態が判ってきた。今まで原因と思われていたものとは違う原因があることも解ってきた。
恥ずかしい話ではあるが、そう言う事情なのだ。

いずれにせよ、柔道の安全性については対策が必要だ。その点は間違いない。

それと、柔道の黒帯問題。
僕が高校生の頃から試合無しで段位を授与していた例は知っている。
段位授与の基準は、実は地区毎に違うのだが、受験者数の少ない地区では、そう言う例もあるという話だった。
ただ、そう言う地区でも、指導者の推薦が必要で、つまり、指導者が十分段位に適う実力があると認められなければ昇段審査を受けられない、という仕組みだったらしい。

ただ、ろくに稽古もしないまま、段位を与えるのはさすがにヘンだ。
そう言う教師が柔道の授業を受け持つのかと思うと、空恐ろしい気がする。

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私は悩みをリストアップし始めたが、そのあまりの長さにいやけがさし、何も考えないことにした。-- Robert C. Pike

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