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XerographyKMの日記: 回想の日記/ゼロックスにいたころ 4

日記 by XerographyKM
もう、5年も前になるがゼロックス(日本だね)でエンジニアをやっていた。
エンジニアといっても、本来はメカニカルデザインなのだが、1967に高専を
卒業して地元/佐世保にいた。ほぼ1年は造船のブロック建造の下請けをやって
る企業で現場監督の見習いと後半はメカニカルデザインをやっていた。卒業して
の就職先と言っても東京オリンピックのあとの不況と国立だが新設校なので、縁
もないから円滑に就職できたわけじゃない。それでも教官の口利きで無試験だった。
いいか、悪いかはどうでもよいが。1968の7月に第二新卒よろしく、縁もないままの、ゼロックスでの中途採用に受かった。まさに運と度胸と実力勝負での転職。
 今から思うと当時はゼログラフィーの実用化の黎明期だった。なんと在学中に
学校へドイツ企業のゼログラフィック印刷を売り込みにきていた情景を覚えている。
転職先が本家のゼログラフィーに関わるところになるとはおもってもみなかったさ。
 場所は赤坂/溜池の明産ビルというところ。裏手には東芝EMIがあった。駅は
国会議事堂前。坂道を降りて近接した企業には小松製作所があった。よく、昼時に
ショウウインドウの人工ダイアモンドをのぞきこんで窓ガラスに頭をぶつけたもんだ。
仕事はいきなりの「国産化ゼログラフィーマシン開発」だった。上司は今も海老名で顧問をやってるY本さん。ついでながら試験の面接にはN垣内という「師」がやってくれた。退職する前の、ある10年間はN垣内さんと師弟の間柄で仕事をやった。自分ではY本さんとN垣内さんだけがゼロックスにおける師である。そして、二人の師にとって最高の弟子はわたしだけだと自負している。
 ゼログラフィーというのは静電気のイメージを作って、それをトーナーで現像し、トーナーを紙へ静電気で転写して固定化する技術である。国産化での開発というのは
イメージをのせるセレニュームのドラムなどはゼロックスのオリジナルを利用して、新しい(実績のない)現像器と実績のない定着器を採用するというものだった。
現像器の実験と図面の分解やら、自分のアイデアでのクリーニングメカニズム設計を担当した。さらに試作の2つのマシンを組み立てて、テストもやった。これがプロダクトコード<COCO>の仕事だった。今では有機光導電性の材料が主流だが、当時の実用材料はセレニュームの合金だけだった。CdSなど、主流にはなり得なかった材料も大学、日本の他企業では着手していたようであるが。開発はほぼ一年間を費やしてメンバーは二人が転職したり、退職でいなくなった。そして開発レポートにリーダーのY本さんとわたしの名前が記載され、グループの活動は一時的に終了する。
 このあと、製品化にむけた新しい設計チームの活動はさらに先のことだった。
以下、明日の連載に期待してください。(^^)
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by loli (26882) on 2005年05月27日 12時28分 (#741914)
    連 載 なんでございますか?
    思わず期待してしまう暇なわたし。
    • ま、頭脳と身体がまっとうなうちに「あらいざらいの激白」ということです。
      ゼロックスにいるとき、<いかがわしい理由での現場体験>を社内サーバー
      の掲示板に掲載。そのサーバー;わたしの作業で導入したMklinuxPPCで
      働いておりました。現場体験の日記は途中で連載を止めたので、完全バージョン
      を世間に公開するという意味もあります。Macな環境から書いているので、転居しても執筆はできます。
      --
      進歩のために苦労しよう!それ以外はお断りだ。by uy807
      親コメント
  • どうぞよろしくですにゃ。

    な、なんだかむづかしそーなはなしが(=-_-;=)
    でも面白そうではあるかな。
    ウラの話とかも出てくるのかなー。
    • そりゃ、もちろん。技術のことも人事のことも。あるいは恋煩いでつらかったことなど。エンジニア、時には詩人で音楽に聞き入るとか。それで仕事はちゃんとやり、
      満たされぬ恋路の苦悩はオーディオで癒したさ。
       ま、ごゆるりとアーカイブをご笑覧あれ。ちょうどFM放送の初期でもありました。
      --
      進歩のために苦労しよう!それ以外はお断りだ。by uy807
      親コメント
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