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Yak!の日記: Boost.勉強会 #5 名古屋で発表してきました

日記 by Yak!

5/14(土)の Boost.勉強会 #5 名古屋で発表してきました。ぶっちゃけ GC 本勉強会の LT を入れてすら発表 2 回目という状況だったのですが、cpp_akira さんのプレッシャー背中を押して頂いて手を挙げました。Boost.勉強会でそれも Spirit テーマとか無謀だろうという感じでしたがまぁなんとか。

「春のlock free祭り」 (kumagi)

Lock-free。Java だと標準ライブラリに入ってる事もあって憧れですね。なんせ C++ にはマルチスレッドについてさえ規定がありませんでしたから。C++0x で Concurrency 周りが超強化され <atomic> も入る事で portable に lock-free  が書ける事になりある意味タイムリーとも言える訳ですが。うーん、やっぱり難しいですね。全然理解できていないのはともかく、話を聞いているのは面白いのですがやっぱりこの辺の実装は専門家に任せないと駄目だなぁという意を強くしました。ということで誰か書いてください。

「Boostで線形代数(再)入門」 (wof_moriguchi)

今のところあまり線形代数に関わらない感じではあるのですが。ただ多元連立一次方程式については結局その問題に帰着される問題も多い訳でさくっと書けるに超した事はないかも。

「Frama-Cによるソースコード検証」 (mzp)

うん、まぁ @mzp さんですね、うん。良く分かりませんが今は亡き Concept さんが居れば axiom とかと連携して良い感じになっていたかもしれません。

簡単のために端折ったのかもしれませんが min の仕様が返値が引数 x,y 以下、だけってのがちょっと気になりました。LE だけでも LE(x, \result) || LE(y, \result) で x か y のいずれかあるいは両方と等しいって規定できますよね?直接言えよって話ですが。

「C(C++)による左再帰を許すPEG」 (eldesh)

発表タイトルが告知された時から「ぐぁぁ」って感じでした。なぜなら発表では明示してなかったような気もしますが Spirit は PEG だからです。ネタ被りっていうかもっと高度じゃないですか-、やだー、みたいな。もちろん大変興味深く聞けました。

なお、Spirit は PEG で、かつ、Packrat parser を使っていません。なので左再帰は無限ループします(当日の朝に一応確認)。 ただ左再帰は文法を書き直せばいいですし計算量的に最悪指数時間と言っても無限先読みが可能という特徴から来ているものですので先読みがなければそれ程大きな影響はないはずです、多分。例えば axpdf--.spi なんかは先読みを使わずに書けています。

「Boost.Pythonの有能性」 (fate_fox)

高校生ですよ、高校生。競技コーディングもそうですけど最近の高校生ぱねぇ。

後、さらっと color f0 の助け船を出した yOU_aND_i さん、かっけぇ。

第一スクリプト言語が Perl なのでちょっと使うには敷居が高いですね。Python 以外にも対応させようという Language Binding というプロジェクトがあったはずなのですが完全に止まっちゃってますね。

「Boost.statechart / Boost.MSM」 (PG_kura)

衝撃のデモw DSEL がキモイのは、もうしょうがない気がします。基本無理矢理だし。でもきもいと言われた記法は eUML っぽいですが、UML のステートチャート図の記法が「イベント[ガード]/アクション」なので「まんまやん」って話ですよ。そうすると source + event [guard] / action == target ってのもそんなに変な感じはしません。…毒されてるんでしょうか。

「C++0x総復習」 (wraith13)

170 ページもある超大資料。carries_dependency ってのは知らなかったです。というか Concurrency 周りは良く分かってないので誰かエロイ人纏めてくれないでしょうか。まぁそれ以外にも FDIS 眺めてると結構知らない変更とかあったりします。ぶっちゃけ to_string() とか stoi() とかも知りませんでした。

「OpenCVを使った画像処理」 (miyabiarts)

やりたいんですけどね、OpenCV。本を買うだけはする自分のこと、OpenCV 本もあります。完全に積読ですが。GIL については BGL で adjacency_list とかと visitor だけがある状態みたいなイメージだと思うのでその上で走るアルゴリズムとかがないとなかなか使うメリットが見いだせないよな、という気はします。

「非実用的 Boost.Spirit.Qi 入門」 (yak_ex)

何の因果かトリになってしまいました(手を上げるのが遅かっただけ)。ネタの方向性的に Spirit に真面目に取り組んでる人ほど不興を買うような発表をしてしまったような気がします。発表が終わった後、酷評されてたらどうしようとか思いながら #boostjp 見に行ったのですが 3.3MB で全て持って行ってしまってたような。ちなみにエラー 3.3MB は本当に極端なケースです。ついでに言えば着目すべきエラーを一つ決めてしまえば後どんだけ出ようが大した問題ではありません。

反省点としてはそもそもの発表の位置づけでしょうか。Spirit で行くぜ→Tutorial あるじゃん→マニアックな方向も入れよう→非現実的、という思考回路だったのですが結局マニアックな方向を纏めきれませんでした。いっそ拡張性のところをばっさり割愛しようかとも思ったのですが(時間的にも)、せっかく書いたんだしということでスライドに残した上でスキップにしてしまいました。「Tutorila あるじゃん」に対する対応としては、カバーしきれていない落とし穴(Skipper周り)とか、いっそのこと Spirit エラーメッセージの傾向と対策とか、そういう実用方面を目指せばより有意義な発表ができたと思います。それだけの経験が貯まってなかったのも事実ですが。

ネタ的には「アーサー・C++・クラーク」とかも拾って頂いたようで無いセンス絞ったのが報われたような気がします。でも座席表で「へんたい」と書かれたのは想定外。違うよ。ボクはへんたいじゃないよ。仮にへんたいだとしてもへんたいという名の C++er 見習いだよ。

全体

Boost どころか C++ も関係ない発表が多いってどういうことなの?って感じですが、まぁ、Boost(に興味を持つような人が興味を持つようなことの)勉強会、ということにしておけば問題ないですね! Spirit における Packrat parser の実装可能性についてはちょっと考えてみたいところです。また、Boost.勉強会に限らず何らかの発表ができればいいなぁと思います。

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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人

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