Nature Medicineに掲載された研究論文によれば、血液検査を行うことで3年内にアルツハイマー病が発症するかを90%の精度で予見できるとのこと（BBC記事、本家/.より）。

ジョージタウン大学の研究グループは70歳以上の高齢者525人の血液を採取し、そのなかから血液採取後にアルツハイマーを発症した人または軽度の認知症を発症した人53人、そして健康な脳を保っていた人53人の血液サンプルを選び出し、2つのグループの比較を行ったところ10種の脂質に違いが見つかったとのこと。その後、マーカーとなる10種の脂質をもとに、他の血液サンプルから数年後にアルツハイマー病を発症するかどうかの予見を行うことができたとのこと。

アルツハイマー病は少しずつ脳を攻撃し続け、症状が出てくるまでに10年以上かかりる。薬物臨床試験が成功しないのは、治療が行われる時期が遅すぎるからだと言われてきた。そのため認知症になる可能性を予見する検査法の発見は、同分野における重要な課題となっていた。現在、世界には認知症の人が4400万人おり、2050年にはその数が倍になるといわれている。

6550万年前のユカタン半島の隕石衝突地点には（偶々）硫酸塩岩が豊富に存在しており、衝突で蒸発して大量の硫黄酸化物が放出され、それにより生成した硫酸エアロゾルや酸性雨がもたらした環境変化が（中略）恐竜絶滅につながったというのが有力な仮説らしい。そのメカニズムの実験的研究を千葉工業大などのチームが進めたようだ（プレスリリース、産経の記事）。ユカタン半島のクレーターと同じ成分の硫酸塩岩に、秒速15～20kmで金属を打ち込み、三酸化硫黄が多く発生したことを確認。計算してみると、非常に強い酸性雨が降って海洋が酸性化、プランクトンが持つ炭酸塩の殻が溶ける状態が数年間続き、海洋生物の大絶滅につながったというシナリオ。酸性雨は海洋、陸上、淡水中を含めた白亜紀末の大量絶滅を包括的に説明できるという。