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日記

kondouの日記: なぜ地球だけに陸と海があるのか

日記 by kondou

エクサスケールの衝撃 ★★★☆☆
文字ばっかりの分厚い本。医者で、X線画像処理装置などでコンピュータベンチャーをいくつも興した筆者が、ベンチャーでスパコン(7ヶ月の開発期間でGreen500の二位)を作る。筆者の主張は、スパコンが一般的になれば、その演算能力で夢のデバイスが何でも開発でき、労働、金、老いから無縁の楽園が作られる、という話。あまりにもかけ離れていてピンと来ない。私がコンピュータを使い始めてからでさえ、だいぶ、演算能力が向上したが使い方はほとんど変わっていない。そんな人類が、増加した演算能力を有効に使えるのか、結局ゲームしているのか。量的変化が質的変化を起こして人類活動を劇的に変えるためにはどうなるのだろうか?

自然を楽しむ ★★★☆☆
ゲッチョ先生。「最終講義」のつもりで書いたそうだ。生き物の楽しさよりも、むしろ、現在の筆者に辿り着いた道のりと、その根底にある考え方を語っている。各章に出てくる生物の話は、それぞれ面白いが、それらは各々、別の本としてまとまっている。筆者が向かい合ってきた「近い自然」と「遠い自然」、多様性をもった生物としての「生徒」がメインテーマである。

ピープルウェア ★★★☆☆
プログラマを、どうマネジメントするべきかという古典。電話やキュービクルの話など、多少時代を感じさせる部分もあるが、基本は人間のことなので、古典といってもあまり変わらない。ただ、先日、社内の別の開発部門と話をしたときに、ソフトウエアは一人でないと開発できない、複数人での開発などありえない、とチーム開発を全否定されたときには、びっくりした。この人たちはどの世界線を生きているのだろう??

仕事休んでうつ地獄に行ってきた ★★★☆☆
うつの体験記。大量の仕事、仕事のストレス、うつの発症、素人対応による重症化、薬物治療、回復の流れがわかりやすく書かれている。現代人はだれしも、うつと向き合わなければならない。正確な基礎知識を持っておくべきである。

なぜ地球だけに陸と海があるのか ★★★★☆
研究者本。宇宙のゴミが集まって、水星〜火星の地球型惑星ができた。その中で地球だけが、海洋地殻と大陸地殻の2種類の地殻を持つ。なぜか?筆者らの説は、地球でのみプレートテクトニクスが作動し、元々は一種類の海洋地殻しか無かったところに、地殻の沈み込み、水と地殻の反応により、海洋地殻が、軽い大陸地殻と沈み込む重い物質に分化した。そして、プレートテクトニクスが作動した理由は、水があったから。何百kmの深部、何十億年前の出来事などを、現代の地上で得られる様々な証拠から読み解くストーリーは引きつけられる。研究者本なので、多少の理科知識(大学教養課程程度)はあったほうが理解しやすい。

流れ ★★★☆☆
表紙と前半は、流体力学と渦について。後半は、粉流体について。もともとは、パターンに関する三部作(『かたち』『流れ』『分岐』)の一つ。主な興味であるパターンについて、流体力学からは渦(カルマン渦とか)しかネタが無くて、渦では一冊埋まらなかったのだろうか?タイトルから示されるように、もっと流体力学の話が読みたかった。

下町ロケット ★★★☆☆
職場で話題になっていたので。あまりにも日常的な光景と、ほとんど結果が読めているけど、論理に大きな飛躍があるストーリーで、ほとんど楽しめなかった。

たけしのグレートジャーニー ★★★☆☆
世界中でフィールドワークをする研究者と、雑誌での対談集。それぞれの研究者のフィールドワークの経験は、とても興味深く、また対談なので非常に読みやすかった。しかし、もっと深く掘り下げていけば、それぞれの対談が非常に面白くなると思うのだが、雑誌記事というせいか、表層的な内容で物足りなかった。

なぜ技術で勝ってビジネスで負けるのか ★★★☆☆
HDDの話。クリステンセンはHDDからイノベーションのジレンマを導いたが、筆者らは別の結論を導く。HDDの進歩には日本の技術開発が重要な役割を果たしたが、プレーヤーが入れ替わりつつ、新興国企業ではなくアメリカ企業が、支配している。実際に開発に携わった技術者の回想として、その原因が分析されている。でも、技術の話が3/4で経営分析が1/4。だからか…。

ヒット商品を創るデザインの力 ★★☆☆☆
シャープの液晶テレビAQUOSを作ったデザイナーの自説を述べる本。主にイタリアと日本の比較、外部デザイナーの存在意義の話。

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