okkyの日記: サンタはいかに器用であるか 9
人類は今の所大雑把に70億人いる。で、このうちの約2割…14億人が子供たちだとしよう。
サンタは「良い子に」プレゼントをあげるのがお仕事だが、どの子が良い子になるかはその年のクリスマスにならないと判らない。なので基本的に「すべての子供達が良い子になったとしてもちゃんと配達できる」だけの身体能力を備えている。
では、この身体能力はどれほどか。
話をさらに簡単にするために、一家族あたりの平均の子どもの数を3人としよう。すると世界には大雑把に 4.7G家族=兄弟姉妹がいる。基本的に兄弟姉妹は近い場所に寝ていたり、少なくともクリスマスツリーは一箇所にあるものなので、そこにプレゼントを置く手間はほぼ一定としよう。
日付変更線の関係で、24日は27.5時間程存在する。この間にすべてのご家庭にプレゼントを届ける必要がある。ここではご家庭は地球上に均等に分布していることにしよう。NYCや東京のように密集していることは考慮しない。これはサンタが1家族当たりにかけられる時間を最大化して予測した場合の数字になる。
さんたさんの1秒当たりの訪問ご家庭数は
(4.7 * 1 000 * 1 000 * 1 000) / (27.5 * 60 * 60) = 47 474.747
大雑把に4.75万件/秒だ。
1件当たりの マイクロ秒に直すと
(1 000 * 1 000) / ((4.7 * 1 000 * 1 000 * 1 000) / (27.5 * 60 * 60)) = 21.0638298
これには移動時間も含める。光の1/3の速度で移動できるサンタさんなので、移動時間は 1マイクロ秒程度しか掛からないとしても、残り20マイクロ秒。その時間で以下のことを「一切の痕跡を残さずに、子供たちを起こすこともなく」やってのける。
- 侵入
- プレゼントを置く場所の探索
- プレゼントを取り出す
- プレゼントの設置(靴下がおいてある場合、それを開いて中にプレゼントを入れる、というのは非常に面倒であることに注意)
- 子供たちからのケーキやらクッキーやらをいただく
- 脱出
侵入後20usecの間に光速の1/3の速度で移動できる最大距離は約2km。なので距離的にはどうということはない。
移動時の摩擦等はすべて「物質通りぬけ」能力で回避できる。また急な方向転換は「バーゲンホルム機関」のお陰で楽勝だ。昔は加速・減速を静かに繰り返す必要があって大変だったのだが(訪問するべき仮定の数がそんなに無かった分で相殺している)。
平均の方向転換回数は(円運動は1回と数えるなら)、おおよそ10回。2マイクロ秒ごとに1回方向転換する。通常の人間は方向転換などのための判断は1秒弱かかるので、サンタは50万倍以上の判断速度を持っているのだ、と考えてもらえればよい。
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もちろん、これらはすべてが平均的であると仮定した場合の話。実際には人口密集地があるので、判断速度はさらに早い。しかも移動しながら、「メリー・クリスマス」とか叫ばなくちゃいけない。これらを計算に入れると、大雑把に 1G ~ 2G倍の判断速度がある、という計算になる。
考察 (スコア:1)
・陸地と海の割合を考えれば多少の分布の偏りを考えないと現実的な数値にならないよなぁ
陸地だけ見ても人口分布を均等とすると数桁オーダーの誤差を生じる恐れがあるし…
・明らかに異常な身体能力なので、計算に出てこない影武者や小人さんの存在も考慮すべきではないか
たまに望んでいないプレゼントを配ってしまうのは実は小人さんの計算まちg(ry
・実はサンタさんって高速移動しているのではなくテレポートしているという可能性はないだろうか
もっとも光の速さの数分の一の速度で移動しているなら人間の目からすればどっちでも同じか
・実はテレポートでもなく空間の再配置能力があって子供の居場所を瞬時に最適化する能力が(ry
それを気づかせない為に催眠術でいかにもトナカイで移動しているように見せているだけかもしれない
・来年の 4/1 に向けて RFC 1149 のサンタさんバージョンをまとめる必要があるだろう
クリスマスにしか使えないネットワークなので掲載される可能性は少ないと思われるが
Re:考察 (スコア:1)
fjの教祖様
恐れながら卓袱台をひっくり返してみます (スコア:1)
全世界に公認サンタは120人いる [wikipedia.org]ので、その前提で計算のやり直しをお願いします。
あぁ、日本はパラダイス山元さん一人なので日本のみに限定すれば一人でもいいです。ちなみに山元さんは公認サンタクロース協会の会議その他の使用便を全部スタアラに固めて上級会員解脱済みです。
KyaTanaka
Re:恐れながら卓袱台をひっくり返してみます (スコア:1)
でもその120人は所詮「普通の人間」です。処理能力としては誤差にすらなりません。
一応この120人の処理能力を計算すると、一家庭15分ぐらいでどうにかなるとして
120 * 4 * 27 = 12960
13k家庭程度しか減りません。 4.7G家庭の中の 13k家庭を受け持ってもらっても、数字は減りませんぜ?
fjの教祖様
Re:恐れながら卓袱台をひっくり返してみます (スコア:1)
いや、判りませんよ。何せ公認されてるくらいですからグリーンランドで苦しい修行を積んでサンタクロースの魂が宿って12/24の夜にはあの格好に変身するとか、あるいは地球外生命体と衝突したり致死量の放射能を浴びて超人に変化してるのかも…普通の人と仮定すれば、そこらへんに漂ってるチリ以下の誤差に過ぎませんが。
どうでもよいですが、12/24の夜便の到着時の機内アナウンス、締めの一言は日本語は「よいお年をお迎えくださいませ」英語は「メリークリスマス」でした。クリスマスイブに乗ったのは初めてですから新鮮な驚き。イスラム教国だったらどんなアナウンスするんだろうと思ったけど、現地語は絶対判らないのでどうしようもない(笑)
KyaTanaka
Re:恐れながら卓袱台をひっくり返してみます (スコア:1)
うーむ。ではその120人がただの120人ではないとしましょう。
しかし、その場合、その120人がどのような120人なのかによって計算結果が強く影響を受けてしまいます。
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例えば、
「諸君、私はクリスマスが好きだっ」
で始まる演説をサンタクロースが毎回120人にしている、と。でその場合、120人は「一騎当千の古強者」なので、実際には 120,000と1人のサンタ集団だと言う事になります。この場合1秒当たりの訪問家庭数は0.395619595…。本物のサンタクロースはざっと2.53秒に1軒、120人の手下は 2.53msecに1軒回ればよい、と言う事になります。
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他にもよくある誤解ですが、サンタは北極点を出発するときに「すべてのプレゼントをそりに搭載して」出発するわけではありません。
冬のこの時期、北極点は夜です。そして夜の帯域に沿って南北に移動しまくるサンタとしては、時々北極点に立ち寄って補給を受けた方がよいのです。
で、このピットインの際に、ドライバーも載せ換えると考えると、120人いても一度に動いている人数自体は1人なので、要求スペック自体は変わらない。ただし、一人当たりの担当時間は平均して 13.75分で良い事になります。
fjの教祖様
Re:恐れながら卓袱台をひっくり返してみます (スコア:1)
> 他にもよくある誤解ですが、サンタは北極点を出発するときに
> 「すべてのプレゼントをそりに搭載して」出発するわけではありません。
う、その点は考えが及びませんでした。奥が深くて修羅の道、サンタ道。
KyaTanaka
サンタ巡回問題ですね (スコア:1)
9年前に計算されていて、子供一人につきサンタが一人いれば問題ないそうです。
http://www.hirax.net/dekirukana2/xmas/ [hirax.net]
jmz
Re:サンタ巡回問題ですね (スコア:1)
それはこれではなく その次 [srad.jp] のテーマですな。
しかし、子ども一人当たりサンタ一人というのは セルフサービスそのまんまで寂しすぎる答なので却下です。
やはりここは「St. Nicolaus」時代からのパワフリャぶりをさらに発揮し、プレゼントの配達は一人でやっているが、それをサポートするための超絶技巧集団が背後で支えている、と考えているべきでしょう。
…ほら、あれと一緒ですよ。
「地球を守っているのはウルトラマンタロウ一人のはずだが、やたらめったらウルトラ兄弟とかウルトラファミリー(父・母)とか銀十字軍とか宇宙警備隊とかがやたらと総出演して怪獣に脅しをかけまくっていたじゃないですか。ああいう、フォローは万全っていう感じ。
fjの教祖様