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日記

route127の日記: 終わりなき出家 1

日記 by route127

昨年の今日のスレッドによれば今年1月からユトレヒト市周辺でのベーシックインカムの試行が始まってるはずだが、検索すると実際に実施されているようで先月下旬付けの記事が出ていた
光文社新書とか去年の中公新書なんかも読んではみたが結局のところ今考えられているBIというのは日本に生まれつかないとその恩恵に浴す事が出来ない仕組みであることに落胆した覚えがある。

ホールドマンの終わりなき戦いを読んでいると1997年に出征した主人公が帰還した2023年の地球は10~20億人で運営されていて、残りの50~60億は生活保護受給者であるとされていた。
受給者に「特に悩み事がない」という描写されているところを見ると、アメリカでも生活保護受給に伴う負のイメージのようなものはあるのかもしれない。
同じくホーガンの終わりなき平和でも先進国はナノ鍛造機によって労働から解放されてはいた。
だがその恩恵に与れない人々は存在し、彼らの組織するングミ軍との戦いで主人公は消耗していく。
ホールドマンの描く未来で人類は労働から解放されてはいるが、それ以外の部分では厳密なカロリー管理や兵役やらで今の世の中から見て大して魅力的ではないようにも思える。

NHKでこころの時代を見ていたら工業化学科を出て文学部に入りなおした寺の息子が仏教教団における組織運営について語っていた。
その中でも出家制度について

「今の生き方に満足できない人が、本当の生きがいを求めて、人生をリセットすること」が「出家」。

として税金で運営されるラージサイエンスに携わる科学者もある種の「出家者」であるとしていた。
またそういった出家者に支払われる賃金はある種「布施」であるとも言っていたが、そういわれてみると確かに同じ賃金といってもサラリーマンのそれとは微妙に色合いが違う気はしないでもない。
またそう考えることで「好きなことをして給料を貰っている」という文言に感じる批難がましさついても何がしかの糸口が見えそうな気はする。

厳しいカロリー管理を戒、生活保護を布施と考えれば、不自由に感じられたホールドマンの未来世界も少しだけ身近になる気がする。

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  • by nemui4 (20313) on 2016年07月07日 7時44分 (#3043011) 日記

    「今の生き方に満足できない人が、本当の生きがいを求めて、人生をリセットすること」が「出家」。

    ISISの連中もそうなのかな。
    他人や他国に関わらないで、自分の人生だけをやり直せばいいのに。

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