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日記

saratogaの日記: エンブレム問題に思う 3

日記 by saratoga

デザイナーという職業じゃないから違うのかもしれないけど、
自分の仕事での創作となると特許ということになる。特許では、限定が少ない構成要素だけでできていて、しかも構成要素の数が少ないシンプルな発明は、よほどのことでない限り、権利化できない。
まず社内の知的財産担当が出願に同意しない。こんなシンプルじゃ当然食らう拒絶通知に抗いようがないから無理だと。
なんとか説得して出願しても、今度は特許庁の審査官が、山のように先行例を見つけてきて切った貼ったでひねり出し、やれ新規性がないとか、そんなに設計マターだろとか、あれこれ意見をつけてくる。
それでもなんとか登録に持って行けても、いざ商品化したらしたで、待ってましたとばかりにライバル企業やパテントトロールが、わざととしか思えない変な特許分類の大きな藁山に潜ませた特許をもって襲い掛かってくる。
そういう意味では、今回のおでんの具みたいなデザインは、最初からそういう危うさを孕んでいたと言えるだろう。
そもそも、あの、ある意味ありふれたデザインで、専門家が集まって審査したとか、使用差し止め裁判だとか、大金が動いたりとかいう話自体が少し滑稽に思えるんだが、なぜかあまりそういう話は聞かない。
デザイナーという職業じゃないから違うのかもしれないけど。

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  • by Anonymous Coward on 2015年09月01日 23時26分 (#2874829)

    この件に関する本当のクライアントはIOCであって、日本の組織委員会や選考委員会は代理で手続きしてるだけって感じです。
    代行業者が依頼人の意向を無視してありふれたデザインを強硬に支持しているからおかしいのです。

  • by Anonymous Coward on 2015年09月01日 23時39分 (#2874834)

    どれだけシンプルな形であっても、パクリでなかったら原案というものは必ず存在するんだ。
    例えば俺のツレはデザイナーだけど、上着のポケットなんていつもメモ用紙で一杯だ。
    佐野にパクられたBEACHの人のように、文字や図形の間隔や太さといった細かい変更を思いつく度に書き留めておくからね。
    素人目には同じにしか見えないようなものを沢山持ってる。

    だから構成要素が単純かどうとかいうような問題じゃないんだよ。
    佐野のパクリで言えば、東山動植物園のマークとコスタリカの国立博物館はいい例だ。
    縮尺を変えて、図形を回した程度でピッタリ収まるなんて本来ありえない。
    棒の部分の長さと、丸の部分の大きさが、縮尺変えるだけでピッタリ合うなんてありえないからだ。
    そこいらの中学生に東山動植物園のマークを見せて模写させたとして。
    縮尺変えただけでピッタリ合うなんてありえないって、考えるまでもなくわかるだろう。
    棒と丸だけの単純な形でさえそうなんだ。
    コピペするとか、定規で計って書きでもしない限り、同じ比率の図形を書くことはできない。

    もし「たまたまだ同じになっただけだ」というのなら、俺のツレのポケット一杯のラフスケッチみたいなものを持ってなきゃおかしい。
    そういう意味で今回の件は、かの原案とやらを出した瞬間に「私がパクりました」と9割方暴露したも同じ。
    原案ってものはそういうものじゃない。
    単純な図形の大きさを変え、配置を変え、色を変え、どれをどう組み合わせて最終的にそのエンブレムになったのかという思考の流れを示すものだ。
    そういったものを出してくるべき場所で、あんなものを恥ずかしげもなく出した時点で終わり。

    というか、あの人はパクリ云々以前に原案ってものを、ただの一度も作ったことがないんじゃないのかな。
    あれはありえないよ。

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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家

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