shimashimaの日記: [etc]技術者としての誠実さ 5
日記 by
shimashima
技術者に限ったことではないが、出来ない事は出来ないと正直に言う誠実さを求めるのは難しいことなのだろうか。
私は自分にも他人にも正直でいたいと思っているし、悪い事柄でも正直に言ったほうが傷が浅いという打算もある。
おもに社外で他の会社と一緒に仕事をした際に、他社の上の人からの受けがよかったのは正直に包み隠さず報告・指摘を行い、自分できることは自分で行った上で手に余る問題はチームの問題として提起してきたことにあると思っている。
内にも外にも、そして自分にも嘘をつくのは止めよう。
技術者が最初にお客様に合うわけではない、というあたりに問題の発生要因がある (スコア:1)
ようするに技術者が「それは、論理的に考えて不可能です」という。
その内容が、まさに営業が「うちに任せてください」と言っていた内容だった場合に、契約が破綻する。
だから営業は「不可能でも不可能と言わないでくれ」と言い出す。
あたりまえだが、営業は契約を取ってきたらあとは野となれ山となれ状態だ。確実に、責任を取らされて七転八倒するのはあなた。だから営業の言うとおりにしてはいけない。最大の敵は身内にいるのだ。
じゃぁ、なぜ営業がそんなにも最大の敵になるか。それは彼らのボーナスが契約金額に比例して支払われるから。
つまり「売上」に比例する。なので、契約内容によって生じる「経費」は一切気にしない。会社は「売上」からじゃなくて「売上 - 経費 = 粗利益」から給料を支払ってくれるものなのだが、営業のボーナスを「粗利益が確定する」まで待たない。
というわけで。敵は身内にある。
fjの教祖様
Re:技術者が最初にお客様に合うわけではない、というあたりに問題の発生要因がある (スコア:1)
okkyさん、コメントありがとうございます。
社内で営業と技術の対立というのはありふれたことであり、また自分も辛い立場に置かれたことがありますが、実は今回は対立図式ではない中のことがきっかけです。
有り体に言えば、マネージャはお客様に実現可能性やらをきちんと報告していない(様子)、技術サイドは無茶なスケジュールに抗うものの受け入れさせられるというもの。よくあることと言えばよくあることです。実際に手を動かさない営業が技術に無茶を言うならばまだわかりますが、営業より現場に近いマネージャからプレッシャーを受けるというのは悲しいことです。
はまさしくその通りで。
誠意が伝わるかどうか (スコア:1)
先日shimashimaさんとこの記事の件で話して,そのあと少し考えていたのですが「正直=誠実」としてしまうことに無理があるのではないかと思いました.以下,“誠実な対応=顧客に誠意が伝わる対応”という考え方の立場で述べます.
例えば絶対的にトラブルを起こす可能性が強いプロジェクトがあったとします.始ってから1ヶ月もしないうちにやはり無理があることが確定し,正直に「納期内に間に合わすことが出来ません」と発注側に言ったとします.このとき,どうすれば誠意が伝わるでしょうか.その1ヶ月の間に残業して休日返上して働いた結果,生産された成果物が発注側の想像を超えていて,いかにも「努力してくれた」という認識を与えることができれば誠意が伝わるかもしれません.しかし,努力の痕跡もなく「無理です」と言われても,正直かもしれませんが誠意は伝わらないのではないでしょうか.
先日の話の中で,ACさんの言う『「悪い事柄を正直に言わないほうが傷が浅い」ケース』として具体的な例を挙げましたがこれも同様です.例えば,既にプログラミング工程に入ったときに影響度の大きな仕様追加を依頼されたときの対応です.「契約上,仕様追加は受け入れられない」「今から仕様追加すると納期が延びる」「品質に影響が出る」などと正直に言うこともよいのですが,このような説明だけでは誠意は伝わらないでしょう.こういう悪い事柄は隠し,「この仕様を加えるのであればこの機能も一緒に追加しないと業務効率につながらない」とか「そういう機能はユーザ嗜好に左右されやすいので事前調査した方がよい」などのように,半ばウソの説明をして発注者を納得させて,仕様追加を諦めてもらうほうが互いに傷は浅いと思うのです.ウソであっても誠意が伝わる対応は「プロジェクトのことを大事に扱ってくれている」という安心感を与え,「このプロジェクトが終わったら別途発注しよう」というような発注者側の意識を導く可能性を残します.
まぁ,いずれにしても,shimashimaさんがこの記事を書こうと思ったきっかけのプロジェクトは,早く顧客に「できません」を言うべきだと思いますが.
一緒にしないほうがいい (スコア:0)
> 悪い事柄でも正直に言ったほうが傷が浅いという打算もある。
この二つは、本質的にまったく別の話。
これらを一緒くたにしていると、
「悪い事柄を正直に言わないほうが傷が浅い」
ケースに直面したときに対応を誤る。
# そういうケースは間違いなく存在します。
正直でいたいことと傷を深くしないことの、どちらを
どういう場合に優先するのか、普段から考えておいたほうが
いいと思います。
Re:一緒にしないほうがいい (スコア:1)
ACさん、コメントありがとうございます。
おっしゃる事は判るのですが、未だそういう自体に遭遇していないのと、正直に話すことで短期的には不利益になるかもしれないが中長期的にはプラスになることが原則多いと思っているのでいまいち実感がありません。
そういうこともあり、
の優先順位は「正直であること」となっています。あくまで原則なので、どこかで曲げるかもしれませんが。でも、やはり嘘はつきたくないのです。