yasuokaの日記: 内田樹の知っている「QWERT配列」 2
日記 by
yasuoka
内田樹の研究室に『学校選択制』というエントリーがアップされたので読んでみてほしい、という連絡があった。読んでみたのだが、こんなガセネタの例を掲げて内田樹が何を主張したいのか、私にはさっぱり理解できなかった。
QWERT配列というのをご存じだろうか。
みなさんのコンピュータのキーボードの配列のことである。
この文字配列は「打ちやすい」ように並べられているわけではない。「打ちにくい」ように配列されているのである。
初期のタイプライターではタイピストが熟練してくるとキータッチが早くなりすぎて、アームが絡まってしまうということが頻発した。それを防ぐためにキータッチを遅らせるキー配列が工夫されたのである。
最初はごく一部のタイプライターにしか採用されなかったが、大手のレミントンがこの配列を導入したことで、一気にデファクト・スタンダードになった。
何かもう、どこからつっこんでいいのかわからない文章だが、とりあえず、「QWERT配列」が決定された時代のタイプライターに「アーム」なる機構が存在しなかったなら、内田樹の言う「アームが絡まってしまう」とは何なのだろう。世界初の商用タイプライターが「レミントン」の「QWERT配列」だったなら、しかも1880年まで世の中には「QWERT配列」のタイプライターしか存在しなかったなら、内田樹の言う「最初はごく一部のタイプライター」とか「一気にデファクト・スタンダードになった」とかは、いったい何を意味しているのだろう。「QWERT配列」が市場を席巻したのは「市場原理」でも何でもなく、単にタイプライター・トラストの寡占による「QWERT配列」の強制だったなら、この話と「学校選択制」との間にいったい何の関係があるんだろう。
あるいは現時点で内田樹が『キーボード配列 QWERTYの謎』を読んでいたなら、あえてこんな馬鹿げたエントリーを書いただろうか?
内田樹ご本人が「訂正」公表 (スコア:1)
Re:内田樹ご本人が「訂正」公表 (スコア:1)
内田氏はユダヤ人や陰謀史観の研究をしていますけど、QWERTYの例の説ってちょっと陰謀史観的(ペニー・ガム的)ですよね (^_^;; 人のこと言えない。自戒とせねば。