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yasuokaの日記: 内田樹の知っている「QWERT配列」 2

日記 by yasuoka
内田樹の研究室に『学校選択制』というエントリーがアップされたので読んでみてほしい、という連絡があった。読んでみたのだが、こんなガセネタの例を掲げて内田樹が何を主張したいのか、私にはさっぱり理解できなかった。

QWERT配列というのをご存じだろうか。
みなさんのコンピュータのキーボードの配列のことである。
この文字配列は「打ちやすい」ように並べられているわけではない。「打ちにくい」ように配列されているのである。
初期のタイプライターではタイピストが熟練してくるとキータッチが早くなりすぎて、アームが絡まってしまうということが頻発した。それを防ぐためにキータッチを遅らせるキー配列が工夫されたのである。
最初はごく一部のタイプライターにしか採用されなかったが、大手のレミントンがこの配列を導入したことで、一気にデファクト・スタンダードになった。

何かもう、どこからつっこんでいいのかわからない文章だが、とりあえず、「QWERT配列」が決定された時代のタイプライターに「アーム」なる機構が存在しなかったなら、内田樹の言う「アームが絡まってしまう」とは何なのだろう。世界初の商用タイプライターが「レミントン」の「QWERT配列」だったなら、しかも1880年まで世の中には「QWERT配列」のタイプライターしか存在しなかったなら、内田樹の言う「最初はごく一部のタイプライター」とか「一気にデファクト・スタンダードになった」とかは、いったい何を意味しているのだろう。「QWERT配列」が市場を席巻したのは「市場原理」でも何でもなく、単にタイプライター・トラストの寡占による「QWERT配列」の強制だったなら、この話と「学校選択制」との間にいったい何の関係があるんだろう。

あるいは現時点で内田樹が『キーボード配列 QWERTYの謎』を読んでいたなら、あえてこんな馬鹿げたエントリーを書いただろうか?

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  • 10月29日の内田樹の研究室 [tatsuru.com]に、ご本人から「訂正」が載ったので、とりあえずは一段落。ただ、この「訂正」、私が送ったメールをそのままコピペしただけのものなので、内田樹ご本人がこれに対して今後どういうアクションを起こすつもりなのか、イマイチはっきりしません。結局、『キーボード配列 QWERTYの謎』など読む気がないんだろうし、詳しい歴史を調べようっていう気もないのかなぁ…。
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クラックを法規制強化で止められると思ってる奴は頭がおかしい -- あるアレゲ人

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