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6745 story

日本独自のSSTO ただいま実験中 33

ストーリー by Oliver
▲ 部門より

SS1 曰く、 "新宇宙機構宇宙科学研究本部は, 前回飛行実験(RVT-6)時のISASロゴをJAXAに改め,再使用ロケット実験機・離着陸実験(RVT-9)の準備を始めている(注:RVT-7,8は燃焼試験)。
今回の実験は,平成11年3月および平成13年6月の実験に引き続く3回目の離着陸実験。みんなの期待する飛行実験は, 計画概要[PDF]によれば,23日の予定・・だったが,悪天候のため24日に変更された。( 22日プレスリリース[MS-Word])。
同実験機は, デルタ・クリッパーと同様の単段軌道直行式(SSTO)・・とは書かれていないようだが,同構成でエンジンを一基に小型化した垂直離着陸する再使用ロケットである。その実現性はさておき,飛んでる姿のあぶなっかしさは,とても魅力的だ。なお,ISAS時代と同様にJAXAからの中継予定は無し。結果は各自でニュース・サイトから。
現JAXA総合技術研究本部 (前NAL)のHSFD Fase II での失敗を思い出すと,国産技術で固めた今回の実験機は,まだ気が楽そう。 ともあれ,中国独自の有人飛行に感心したところで,今度は日本独自のロケット技術にも関心を持とう!"

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  • 捨てれるものは捨てれ (スコア:1, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2003年10月24日 9時45分 (#420379)
    と、思うのだけどね。
    なんで一切合財軌道上まで持っていこうとするのかな。
    • by tercio (17780) on 2003年10月24日 10時39分 (#420415)
      将来の為です。
      いずれ往還機が主流になる時代はやってきます。
      この手の技術は宇宙を開拓すべき新天地として扱うべく発展すべきものです。
      そのためには、いちいち部品を使い捨てにするような贅沢はいつまでも続けられません。

      ある作家はこういう文章を書きました。
      「人間はこの直径6500kmの泥球で死ぬために生まれてきたのではない、
      宇宙を引っ掻き回すために生まれてきたのだ。」
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2003年10月24日 12時32分 (#420511)
        現在の航空機のように運用できて、軌道まで上がって
        再突入可能な機体が制作できる程にまで新素材とかの
        技術が向上したら、その頃にはその新素材技術で
        軌道エレベータが十分建造可能になってるので特殊な
        用途を除いて往還機は結局不要になるって話を聞いた
        ことがある。
        往還機作るには軌道エレベーターが建造可能な程の
        超高強度で軽量でしかも異常な耐熱性素材が出来ないと
        実用化不能だろうって事か・・・
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2003年10月24日 12時52分 (#420530)
          上の続きです
          不要とか言ったけど、よく考えると宇宙開発じゃなくても
          往還機の使い道はあるな。
          軌道にペイロード配達に行かなくても
          大陸間の超高速旅客機とかの用途も想定されますね。
          コンコルドのデラックス版
          親コメント
          • > 大陸間の超高速旅客機とかの用途も想定されますね。

            なんですが、あまり高いところを飛んじゃうと酸化剤の問題が生じてしまいますよね。
            自前で持っていくとコストがバカ高くなるし、持っていかないとオゾン層の破壊につながったりして、、、
        • そんなとてつもない新素材は必要ないと思います。
          いつ壊れるか予想がつく素材と生産技術があれば良いかと。

          教習では始動前点検も教わりますけど、今時の自動車は普段は給油だけで乗り回せます。
          整備は車検時のみというのが大半でしょう。壊れるとしても鋭い人なら予兆は感じられるはず。
          初期の自動車はそんなわけにはいかなかったわけです。

          現代の技術は、部品点数が万単位の自動車についてそれなりのメンテナンスフリーを実現していますが、
          部品点数の桁が一つはあがる航空機では、しっかりした整備体制が欠かせない。
          それでも各パーツの耐用時間が規定できるので、今の様にブンブンと飛び回ることができる訳です。

          対して往還機では、まだ各パーツの耐久時間が規定できるところまで到達していないと思います。
          一機を全てばらして点検し組み直す再生産をしなければ運用ができない現状じゃないでしょうか。
          だからシャトル一機の再打ち上げにはアレだけの期間が必要なのかと。
          --
          〜後悔先に立たず・後悔役に立たず・後悔後を絶たず〜
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          • エンデバーのように後から追加建造されたシャトルって、それまでの運用経験でのメンテナス性の向上とか考慮されたんでしょうか?
            コロンビアから10年あったんだし。
            電子装備が改良されているという話は聞くのだけれど、メンテの違いの話は聞いたことがないので。
      • > 「人間はこの直径6500kmの泥球で死ぬために生まれてきたのではない、
        > 宇宙を引っ掻き回すために生まれてきたのだ。」

        今時こんなセリフを真面目な顔で話すとゴローさんに笑われるので慎んだほうがいいですよ.

        親コメント
        • by yasiyasi (5450) on 2003年10月24日 22時09分 (#420863)
          >> 「人間はこの直径6500kmの泥球で死ぬために生まれてきたのではない、
          >> 宇宙を引っ掻き回すために生まれてきたのだ。」
          > 今時こんなセリフを真面目な顔で話すとゴローさんに笑われるので慎んだほうがいいですよ.

          まぁ、将来、ゴローさんに、火星基地でタイガース日本一のテレビ中継を見てもらったり、
          月面都市内でかかと落としをやってもらったりするためには、
          現時点では、タナベ(アニメ版)並みの熱い情熱を持って宇宙開発にあたる人がいてもらわないと。

          # 今、日本で求められているのは、むしろ「第六大陸」の桃園寺会長の
          # ような理解あるスポンサーでしょうけど。
          親コメント
      • >「人間はこの直径6500kmの泥球で死ぬために生まれてきたのではない、

        地球の直径は12700キロ強。マイルにしてもちと足りないから、6500ってのは半径のことを言いたいのではないかと思われます。
        #重箱の隅なのでAC
        親コメント
      • まあデブリをこれ以上増やさない、という観点から往還機はよいと思うのですが。いかんせん使い捨てのほうがコスト安そうだものなあ。
        • by Anonymous Coward on 2003年10月24日 12時07分 (#420487)
          目先のコストに捕らわれると、大きな目標を失います。
          昨今のコスト至上主義は、短期的なコストを大きく見積もりすぎています。
          親コメント
          • スペースデブリも増え続ければ危険が増す事は確定でしょうし..

            そうなったときに、安価な除去方法が無いんじゃ、地球に閉じ込められる事に...

            全部品が軌道外か地球海面に落下するなら問題ないのかなぁ??
            • なぜ燃え尽きるという選択肢は無いんだ?

              まぁ「絶対に燃え尽きる」ことを証明するのは大変だが。

              • もう一つ。

                多段式=使い捨てとも限らない筈。
                例えば、シャトルのブースターは回収しますよね?
                要はゴミにならなければ良いと思われ。

        • 将来的にそのコストを回収できる見込みがあるのであれば、
          使い捨てにこだわらなくてもよいと思います。
          どれくらいの期間で考えるかによるんでしょうが。
          10年なのか100年なのか200年なのか。
      • 将来の為は同意だけど、単段式軌道往還機の論理的な実現性ってどうなの?
        機体重量(ペイロード、本体、推進剤込み)、推進機構(推力)、推進剤(比推力)、etc.
        それぞれこういう条件なら、軌道速度を出せるという数字。
        いくら技術が進歩しても物理法則は変化しないから、この手の数字は現在でも求まるはず。
        • by Anonymous Cowboy (6205) on 2003年10月24日 15時51分 (#420630)
          おおざっぱに言うとH-IIAクラスのロケットで低高度軌道に上げるとして
          ・総重量の90%弱が推進剤
          ・10%弱がエンジンとか構造材とか
          ・で、衛星が2~3%ぐらい
          です。ブースター使うともう少し改善しますが。SSTOの話ですから無視します。

          SSTOはこの衛星の部分にエンジンと構造材と帰りの燃料を詰めるわけです。
          まあ、仮にすんごい軽い構造材料や全域引っ張れる軽いエンジンがミラクルサイエンスにより開発されたとしましょう。
          そんで超うまくいったとして全体の6%が軌道に上げられるようになったとしましょう。奮発して現状の倍ね。
          現状と同じペイロードを上げるのならば、さしひき3%に「行きの推進剤とペイロード」以外のものを詰め込まなくてはいけません。
          まあそれもうまくいったとしましょう。

          で、推進剤とペイロードを積みなおすだけで何度でもぽんぽん打ち上げられるロケットの誕生です。おめでとう。ぱちぱちぱち。

          しかしそううまい話ばかりではないですな。この話がうまく回るには
          ・一回の打ち上げ全体に占めるロケットエンジン&構造材のコストが大きい(推進剤とか運用のコストが低い)
          ・メンテナンスが超確実かつ簡単(ロケットエンジンの再利用はたいへん)
          ・ミラクルサイエンスが結実する(実際には現状よりペイロードの比率は減るとおもう)
          親コメント
          • by Anonymous Cowboy (6205) on 2003年10月24日 16時06分 (#420636)
            長くなるので分割します

            ・fuel :打ち上げあたりの運用&推進剤コスト
            ・costN :普通のロケットの製造コスト
            ・costS :SSTOの製造コスト
            ・lifeS :SSTOの耐久回数
            ・maintenance :SSTOの打ち上げあたりのメンテナンスコスト
            ・ratioSN :普通のロケットに対するSSTOのペイロード投射能力比

            とすると、
            costN + fuel > (costS / lifeS + maintenance + fuel ) / ratioSN
            の場合にはじめてSSTOが有利になるわけです。
            仮に前述のすごいSSTOのようにratio=1だったとすると
            (costN - maintenance) lifeS > costS
            でなくてはいけません。
            耐久力とメンテナンス費用がものすごく重要であることがわかりますね。
            で、スペースシャトルはメンテナンスの手間がすんごいかかって苦労しているわけです。
            親コメント
        • 幻想のSSTO (スコア:2, 興味深い)

          by simon (1336) on 2003年10月24日 16時49分 (#420685)
          >将来の為は同意だけど、単段式軌道往還機の論理的な実現性ってどうなの?
          >機体重量(ペイロード、本体、推進剤込み)、推進機構(推力)、推進剤(比推力)、etc.
          >それぞれこういう条件なら、軌道速度を出せるという数字。
          >いくら技術が進歩しても物理法則は変化しないから、この手の数字は現在でも求まるはず。

          燃料込みのロケット全体の質量/燃料抜きの質量=質量比、といいます。
          エンジンの比推力と重力加速度、達成したい増速度によって質量比は計算できるのですが、
          きわめて効率の良いロケットエンジンであるスペースシャトルのメインエンジン(SSME)の場合は
          質量比が9.4になります。
          だからエンジンと構造材の重さが全体の10%になれば、なんとか単段式のまま軌道までは行けます。
          ・・・荷物はなんにも積めないけどね。
          これじゃ本当に「行くだけ」のドンガラです。

          参考:マツドサイエンティスト研究所 [infoweb.ne.jp]

          人類がロケットを作る目的は宇宙に何かを運びたいからであり、ただ宇宙に
          たどり着ければいいというわけではない
          のですから、こりゃ意味無いです。

          エンジンの高効率化・・・には限界があるし(もう理論限界にちかい)
          構造材の軽量化もそうでしょう。

          ものすごく無理すればなんとかなるかもしれませんが、
          それだけのカネとリソースをかけてまで得るようなものでしょうか?再利用って。

          部分再利用機の話ですが、荒っぽく比較すると
          ・スペースシャトル打ち上げ時の全質量は2000t。うちオービターは100t。(うち貨物は30t)
          ・H-IIAロケットは、全質量250tで10tの荷物を軌道に運べます。
          こんなこともいえるかもしれません。
          再利用は安くとは限らないんです。

          鹿野司氏が『幻想のSSTO』 [so-net.ne.jp]って文を書いてます。
          「安く宇宙に行くのが目的だったのに、いつのまにか
          いくらかかってもいいから再利用機で宇宙に行くことが
          目的になってしまっている」といったことを言ってます。

          『悪魔の辞典』風に言えばSSTOとは
          「わざわざ高いカネをかけて、捨てれば楽になるものを持ったまま無理やり軌道に上がる技術システム」
          といえるのかもしれません。
          親コメント
          • by yasiyasi (5450) on 2003年10月24日 19時35分 (#420792)
            > 鹿野司氏が『幻想のSSTO』 [so-net.ne.jp]って文を書いてます。

            鹿野氏の文章で、私はこの一節が真理をついているように思えました。

            つまり、それだけ軽い材料が開発できたとしても、それで多段式のロケットを作った方がうんと効率が良く、割安になるってことだ。

            計算はしてませんが、4tのペイロードを何とか打ち上げられるSSTOを実現できるなら、
            軽々と100tのペイロードを打ち上げられる多段式ロケットが出来そうですものね。
            親コメント
          • 「改良できても理論まであと1割」ですかあ。

            自分の中に詰め込んだものを化学反応で膨張させて打ち出す反動で飛ぶって限り、もう使い捨てロケットのほうが御得ってことなのかなあ。現実は厳しい。
            外から運動エネルギーを与えるよーなのじゃないと劇的に省エネ・安価にはならない?

            なんというか某SF作家が高高度にマスドライバー設置する小説書いたのもわかる気がする。
            親コメント
        • 「燃料に何を使うか」で質量比と推力がほぼ決まってしまうのです。
          液水液酸を使用する限り、ラムジェットで液体酸素の搭載量を減らすとか、新素材とかの小手先の改良では使い捨てに負けます。

          反物質なら推進剤(噴射剤)は数トンで充分だったり…
          --
          notice : I ignore an anonymous contribution.
          親コメント
      • >いずれ往還機が主流になる時代はやってきます。
        >この手の技術は宇宙を開拓すべき新天地として扱うべく発展すべきものです。

        人間を月まで送り込んだアメリカなら、「そろそろ次を目指そうか」という話も
        自然に出てくるでしょう。
        そうして出てきたスペースシャトルは当初の目的を達成できず、次世代機の開発も
        失敗続きで期限切れに
    • もしかしたら、将来の低重力天体 (月とか、もっと遠くの衛星とか) での利用を視野に入れてるんですかね。
      素人感覚だと、片道使い捨てでも出力や燃料の重さに苦労してそうなのに往復のメリットはあるんかいなと首を捻ってしまう。
      親コメント
      • >もしかしたら、将来の低重力天体 (月とか、もっと遠くの衛星とか) での利用を視野に入れてるんですかね。

        液酸液水でやる意味があるんかいな、とは思うんですけど。
        まぁ、制御ノウハウの蓄積という意味では、液酸液水でもヒドラジンでも同じかなぁ、とは思うけど。

        重たいエンジンとタンクと余分の燃
  • 見た目や完成度ではこちらが大分進んでいるのですが, 機能的にはスパイクノズルの様な大気圧変動対応型ノズルを使っているわけでもないのでフライングテストベッド [nasda.go.jp](元祖フライングテストベッド [kakamigahara.gifu.jp]じゃないです)とかぶるように思えるのですが, 実際のところはどうなんでしょう?

    # 吊り操演は漢のロマンなのでID

  • 部門名も謎だが、投稿時刻が3:33なのは一体? 三位一体?
  • by Anonymous Coward on 2003年10月25日 14時51分 (#421129)
    HSFD Fase II → phase II じゃないかしら... 何だろうと首をひねりましたですよ ^^;;

    # 修正されたらどなたかマイナスモデよろしう

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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond

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