うろ覚えで申し訳ありませんが,この辺の考えが出てきた流れが,
1. ブラックホールのエントロピーの計算からの派生で,ある空間に詰め込める情報(その空間内で起こる物理現象も全て情報として扱う)の最大値はその空間の体積ではなく,表面積に比例することが判明.重要なのは空間ではなくその境界面ではないか,という一派が現れる
2. それとは独立に,量子重力理論を構築しようとする過程において,d+1次元のアンチ・ド・ジッター時空上での弱極限の重力理論が,d次元における場の理論の強結合極限として記述できることが発見される(AdS/CFT対応).また,d+1次元上のいくつかの物理過程も同様にd次元における重力を含まない場の理論と一致することが判明.
1,2を結びつけ,さらに発展させ,
「そもそも重力といものは,本来d次元空間の重力を含まない世界を,d+1次元空間として我々が解釈してしまっていることにより発生している見かけの力であり,本質的な力ではない.世界を記述する手法(情報量)が体積ではなく表面積により制限されるのは,そもそも世界が1次元少ないことからの素直な帰結である」
とする一派が出現(ホログラフィック宇宙論).
現状,ループ重力子理論などと組み合わせた場合など,重力周りでは比較的うまくいっていた……ような.
が,重力以外の物理過程に関しては現在のところうまく書き表せないものが存在したり(本質的に無理なのか,まだ正しい表記法が発見されていないだけなのかは未解明),そもそもアンチ・ド・ジッター時空なの?とかまだまだ疑問点が多く,非主流派の一つにとどまっています.