To confirm the stability of the transgenic trait, homozygous T1 progeny from transgenic lines LCT66-2 and -32 were grown to maturity in the greenhouse, and 50 individual T2 seeds obtained from these plants were analyzed for gossypol levels. The results from these analyses show clearly that the low-seed-gossypol trait is successfully inherited and stably maintained in both RNAi lines. (意訳)Tg個体の第一世代子孫と第二世代子孫はゴシポールのレベルが低いままだったのでRNAi効果は安定して遺伝されることが示された.
あれ? (スコア:1)
Re:あれ? (スコア:3, 興味深い)
いろいろなレベルで誤解があるようなのでちょっと.
siRNAとはsmall/short interference RNAのことで,外部から導入されたものだけではなくて
生物が内在的に持っているものもあります.これらは当然遺伝します.
次に外部からRNAiでノックダウンする場合ですが,これは細胞の培養液に人工的なsiRNAを投与した
ような場合は確かに原理的には遺伝しないのですが,線虫ではRNAiが卵に残るためか次世代でもRNAi
の効果がみられることもあります.もちろん高等生物では遺伝しないのが一般的理解ですが.
培養細胞や線虫のような資料の場合は培養液にsiRNAを投与するだけでいいのですが,より複雑な生体
ではそのような方法
kaho
Re:あれ? (スコア:1)
ゲノムにある発現配列を組み込ませると、そのうちその発現が落ちてくるということは、哺乳類の培養細胞ではよくあることだと思うのですが、この種子の場合は何世代ぐらい持つんでしょうかね。
--- Dead Poet Social Club
Re:あれ? (スコア:3, 興味深い)
ということです.まだ数世代しか試していないとは言え安定的に遺伝しているようです.
もちろんホモ同士で交配させないといけないので交配時の管理は必要ですが,タレコミに
ある
という表現はちょっと研究を過小評価かな,と.
哺乳類培養細胞で培養している間に(特にマーカーの抗生物質を除くとすぐに)表現型が
おちてしまうのは,DNAが核内に入ってもゲノムには組み込まれていないためであること
が多いと思いますので今回のような方法の遺伝的安定性はある程度予想できると思います.
またこの後に,更に選別することでFDAの基準をかなり下回るゴシポール量の株もみつ
かっていると書いてありました.
Nature Web Newsにもあったかと思いますが,GM植物の利用ということで人間が食べる
ことには問題があるかもしれませんが,飼料用としては確かに有望なのかなと思います.
kaho