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神経は電気ではなく音を使う?」記事へのコメント

  • 英語論文を読むだけの力が無いので的外れな可能性もありますが。

    何か勘違いしてるんじゃないでしょうか?

    神経における電気信号の伝達って言うのは、電線が電気を通すようにスーっと流れるものじゃありません。
    ある神経細胞が興奮すると、ミエリンという絶縁体を挟んだ隣の神経細胞がびっくりして興奮するんです。
    で、次々に伝搬していくと。
    (電気生理苦手なので詳しくは忘れましたが)

    この理論だと、抵抗的な要素があまり無いように思えますが、はてさて。

    # って書いたら先越されてた……
    • この伝言ゲームの間違いは,(CBCとは言ってもカナダの)ニュースサイトが
      ソリトンを音と言い始めたところから始まっているようですね.
      本家のこのコメント [slashdot.org]が参考になるのですが,
      電位差が起こることを否定する論文ではなく,生体膜が融解して元に戻る
      状態変化をすることで信号を伝達し,この反応がソリトンを起こしている
      ことで減衰せずに長距離を運ぶことが出来ているという説明のようです.
      アナロジーとして言えば,電気で物理的な振動を起こして音を出すように,
      音の振動で電気が発生するような相互的な関係があることを示しているので
      あり,このモデルであれば様々な条件で起きる麻酔効果をうまく説明でき
      るということだそうです.
      --
      kaho
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2007年03月12日 13時57分 (#1124664)
        元ACです。
        やっぱ英語を勉強しなきゃなあと思う今日この頃。

        kaho氏のご説明を元に話を進めたいと思いますが、
        それでもやはりこのKopenhagen Univ.の論文はあまりにぶっ飛びすぎていると思うんですよ。
        (世界の革新的な発見の多くが、こうしたぶっ飛んだ着想から生まれていることは承知しています)

        まず、電気信号説を否定するための最大の壁となりそうなのが、イオンチャネルやイオントランスポーターの存在かと思います。
        各種イオンを選択的/非選択的に細胞内外へ移動させますが、これによって電気信号(インパルス)が生じます。

        で、イオンチャネルやトランスポーターの存在を前提にした説は腐るほどあって、実用化されています。

        例えばニューロンレベルではCl-/K+イオンチャネル共役受容体の作動薬が精神系の薬物としてありますが、
        これを投与するとチャネルが開き、神経細胞が過分極して興奮しにくくなり、鎮静効果を与えます。
        電気的な状態と精神的な作用が一致している例です。
        (チャネルに対して作用することは、チャネルを特異的に発現(クローニング)させたニューロンに対する
         パッチクランプ法で説明できます)

        また、チャネル自体の存在も電子顕微鏡やX線結晶解析法、およびDNAから読み取られた配列などによって
        実際の姿が詳細に分かりつつあります。
        (チャネルがどうやって選択性を持つのか、などは今現在ホットなトピックスとして研究されています)

        いずれにせよ、信号伝達にイオンチャネル=電気が能動的に振る舞っていることが分かります。
        電気信号説を否定して他のものを持ってくるには、これら全部ひっくり返すか、内包するだけの理論が必要なわけで、
        それはちょっとあり得ないのではないかなあ、と思うんです。
        親コメント
        • 私もこの分野は21世紀になってからは追いかけていないので不明を認識しつつ(でも議論として面白くさせるため彼らの立場に立つことにして(笑))話を進めますが,

          それでもやはりこのKopenhagen Univ.の論文はあまりにぶっ飛びすぎていると思うんですよ。

          いえいえ,筆者らはこういった喧騒を嫌ってわざわざ

          Moreover, it is to be emphasized that thermodynamics is not inimical to microscopic (e.g.,
          ion-channel) descriptions of the same phenomena. (Biophys J)
          (超訳:別にイオンチャンネル説に喧嘩売ってるわけじゃないですぅ)

          とまで言っていて,例えば麻酔が動物の種に関わらず効く(タンパク質をターゲットとするなら種間で差がありそうなのに)といった現象に対して,タンパク質の方からだけではなくて脂質の物性から考えるモデルも(ある種の麻酔が効く機構の説明に)必要じゃないか,と言っているわけです.

          筆者らはそこまで言っていないかもしれませんが,イオンチャンネルによって発生した電位差をエネルギーとして膜の相変化が起こり,ミエリン鞘の中間地点までソリトンによって運ばれてきた信号を関知したら電位差を起こして増幅してまた末端まで伝える,という経路もあり得ると私は理解しています.
          またこの段階では電気信号のみによって伝えられる神経信号の存在も否定しておらず,生体が使用する神経のうちどちらが重要か,あるいはどのような比率で使われているのか,といったことまでは踏み込んでいませんので,電気信号説の否定は今のところなされていません.
          --
          kaho
          親コメント
          • SQUIDである程度神経活動がわかることを考えると、実態としての電流も
            流れているんじゃないでしょうか?
            親コメント
          • うーん、説としてはアリかもしれないけど、麻酔薬は膜の物性を変えることによりイオンチャネルの活性に影響を及ぼしているんじゃないのかなぁ。膜の物性と膜蛋白の活性とには密接な関係があるでしょうから(具体的にこれこれのチャネルでどうなのか、とかは知りませんが)。

            >麻酔が動物の種に関わらず効く(タンパク質をターゲットとするなら種間で差がありそうなのに)

            ってだけじゃあちょっと弱いですよね。膜自体には種でそんなに差がある訳じゃないですから、例えば膜の厚さや流動性なんかがちょっと変われば膜蛋白全体に非特異的に影響しそうですし。

            親コメント
          • 最初はよくあるトンデモ学説かと思ったのですが、そう考えるなら説として面白そうですね。
            懐疑的な視点を撤回します。

            同時に、伝言ゲームがいかに良くないものかということも分かりました。
            物事について議論するときは、原文をしっかりと読まなきゃ駄目ですね。
            (言い訳がましくなってしまいますが、最近トピックのタイトルが不適切なことが多くありませんか?)

            疑問なのは、ソリトンにより運ばれた信号を隣の細胞がどういう機構で感知するのか、でしょうか。
            電気刺激だと明快なモデルがあるのですが、このあたりに説得力のあるデータを持ってこれるかが
            鍵なのかなあ、と個人的には思ったりもします。
        • by Anonymous Coward on 2007年03月12日 14時31分 (#1124677)
          >イオンチャネルやイオントランスポーターの存在

          関連論文流し読みした程度だけど、イオン濃度の差が直接的に電位の差として働くのではなく、
          膜のゾル-ゲルの自由エネルギーの差に影響を与え、それによって力学的特性が制御されている
          可能性を指摘してるみたいなんで、イオン濃度が存在したりそれによって制御される機構の
          存在は今回の例の反例には直接はならない。各部位の自由エネルギー等も含め定量的に議論する
          のなら別だけれども。
          親コメント
        • イオンチャンネルからカルシウム取り込んで励起した
          神経細胞体の状態が、神経線維末端のシナプス部まで
          どうやって運ばれるか、っていう話でないかい?

          で、その伝達が細胞膜の状態変化によるソリトン(のような
          もの。隣接する部分と相互作用する、基底状態に戻ろう
          とする系なら波動的動作するから)であるのではないか
          という話だと思うので、イオンチャンネル説に対立する
          概念じゃないんでないかなあ。。。
      • by Anonymous Coward on 2007年03月12日 14時33分 (#1124680)
        なるほど、麻酔の作用機序と関連させた研究ですか。

        学生時代にNatureかなにかのReviewで麻酔の分子レベルでの作用機序がいまだに謎だという話を読んで
        ちょっと驚いた記憶があります(薬なんてそんなものらしいですが)。はるか昔、それこそ百年以上前から
        麻酔薬の効果とその化合物の疎水性には正の相関があることは知られているそうで(Meyer-Overton法則)、
        それで麻酔薬は細胞膜(脂質からなる)に溶け込んで、細胞膜の物性を変えることで効果をあらわすのでは?
        なんていう説があるそうですね。そのあたりの関連の研究なんでしょうか?

        余談ですが、CBCの記事中にオリーブオイルなんていう言葉が出てきますが、その麻酔薬の疎水性を
        はかる古典的手段が水とオリーブオイルの2層分配だったような気が……密閉できる容器に水とオリーブ油を
        いれて、そこに麻酔薬をまぜ、ドレッシングのようにふってけんだくさせて、再び分離した水とオリーブ油の
        を分け、それぞれに溶けた麻酔薬の量をもとめるとか、そういうの。オリーブ油にとけやすい化合物ほど
        麻酔の効果が強いと。

        参考になるっぽいリンク [nitech.ac.jp]
        記憶があいまいで適当なのでAC
        親コメント

皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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