piyoreのコメント: 本丸はガソリンエンジントラックの25%関税死守 (スコア 5, 興味深い) 242
奴ら間違ってもコレだけで軽が無くなるとか、ましてや日本で米国車が売れるとか考えてませんって。
さすがにそれは90年代までに学んでます。
実際、11ページに及ぶ声明文の中で、軽への言及は下記だけ。
Additionally, through an artificial construct of its regulatory system, Japan provides preferential treatment to a special car segment that is only manufactured domestically. Japan‟s “Kei” super-mini car segment has consistently represented over 30% of the auto market, but no longer has a clear policy rational to be provided preferential treatment. This special treatment for a unique nationally defined vehicle category, that solely benefits domestic automakers, should be ended.
(市場の3割を占める軽を特別に優遇する理由は既に消滅しているのに、日本限定の特殊規格を優遇することで日系メーカーを補助している。やめろ)
むしろ、この後段の「日本のスクラップインセンティブ補助金から輸入車特別取り扱い規定の車両が排除されたのに対して、米国のスクラップインセンティブ補助金は米国で販売される日本車にも適用され、$1.5 billion の補助金が日系メーカーに渡った」ことの方がずっと大きく扱われたりします。
全文はこちら
http://www.aapc.us/sites/default/files/articles/AAPC%20TPP%20FINAL%20PDF_0.pdf
実際のところ、ビッグスリーの本丸はSUVの25%関税死守なんですよ。
それについては声明文では一切触れていないわけで、日本のマスコミはそこを突いて欲しいんですが。
米国はガソリンエンジントラックの輸入に25%もの関税を掛けます。ガソリンエンジントラックとはフレーム付き車両のことなので、いわゆるSUVはこれになります。例えばトヨタのランドクルーザーはトラックです。25%というのは、ランクル程度の車でキャディラックのエスカレードより価格が高くなってしまう程の高関税です。結果、日系を含む輸入車には価格競争力が有りません。しかもビッグスリーのSUV工場は、スクールバス等の公用商用車(バイ・アメリカン条項適用車)との共通性もあって、今でもほとんどが米本土に所在します。(ビッグスリーでもモノコック乗用車系工場は急速にメキシコとカナダに移転中です)。このため、SUV死守(=TPPの日本参加阻止)では組合員の雇用を要求するUAWと、ビッグスリー経営側の利害が完全に一致しているのです。
ちなみに、米韓FTAでは米側はガソリンエンジントラックの関税を10年間猶予させる事に成功しました。TPPではこの手が使えないので、米側が焦っています。
今回は、日本人が大騒ぎするような話を投げ込んでなんとかTPPを阻止したいということ。
日本国内で揉めてTPPが自滅すれば、表向きTPP推進でもUAWの支持は失いたくないオバマ大統領にとってもベストシナリオかと思われます。
というあたりを是非、日本の皆様にはご理解いただきたく、今日も日系自動車メーカーの米国事務所にて勤務中。