コメント: 奴隷じゃない (スコア 5, 興味深い) 133
そもそも先進国がいわゆる後進国の安い労働力で生産するというのは、Apple だけではなくて、日本のメーカーを初めとして、米国の製造業も含めて、ほぼすべての国が行っています。そのお陰で、国内のおける産業の空洞化や技術の空洞化が起きて、雇傭が減ってといろいろと問題になっている。米国のように早いうちから製造業を国内から海外依存に切り替えて国でさせ、金融やサービス産業中心体勢にもってきている国でさえその問題が起きている。
で、その安い労働力で使われているという国々ですが、彼らにとっては外資の企業(日本企業やAppleなど)は、国内に金と労働力を落としてくれる重要なメーカーです。タイの事情を見てもわかるように、彼らの大学進学率は47パーセントです。それは労働力として大卒者が日本の工場で多く雇われているという事情もあります。先進国と工場である国々とは紛れもなく win-win な関係であります。むしろ、工場を捨ててしまった先進国の方が雇用の問題を初めとして国内経済に影を落とすのが現在の世界経済です。
無論、Foxconn のような噂に聞く劣悪な環境もありますが、これは今後改善されていくことになると思います。日本でも、高度成長中は似たような物でした。かつては、世界の工場が日本であり、今は、韓国や中国といったアジア諸国に工場がシフトしているだけです。
同じ製造業でも製造自体の技術更新が非常に大事な分野(システム LSI の Fab )などでは、工場の海外移転や、海外への外注は致命的な衰退を招き兼ねないので注意ですが。同じ製造業でも Intel は国内の Fab にめっちゃ莫大な投資をして米国経済を回している。バブル後に(日本)国内に工場を戻そうという動きが強かったのはそういった意味もあって、国内はリーマン・ショックまでは順調でした。今は仕方が無いですが。
日本国内では、2000年代には国内への投資がまして(たとえがパネル分野)リーマン・ショックまでは一人あたりのGDP成長率では世界トップクラス、実質的にはめちゃめちゃ好景気でした。やはり、国内に工場があると強い。ただ、この兆円高の昨今、逆にそれがマイナスとなって。特に国内依存率が50パーセントであるトヨタなどは昨年は大打撃を受けました(トヨタやホンダなどは円高もさることながら震災とタイ洪水の影響が強いですが)。
まぁ、正直企業としては生き残りをかけているので、海外に工場をうつするのは仕方が無いですが、特に日本のような超円高でどうしようもない国は仕方が無いのですが、でも、米国でさえこのような自体いうのは笑えない状況です。先進国は製造せずに、研究開発、そしてなによりも金融とサービスで立国するのが資本主義の行き着く先と豪語していたはずなのに。無論、選挙の一環だとは思いますが。国内の雇用者を考えているというアピールは大事です。ただ、抜本的な政策の一つとして、米国内に製造業を復帰させるというビジョンはあるんだと思います。ウォン安で好調なSamsungが米国内にわざわざ工場を作っているのもそう言う米国内の流れを反映しているんだと思う。