アカウント名:
パスワード:
(最判昭31.11.30) 公務員が主観的に権限行使の意思を持ってする場合に限らず、自己の利益を図る意図をもってする場合でも、客観的に職務執行の外形を備える行為をして、これによって他人に損害を加えた場合には、国または公共団体に損害賠償の責めを負わして、広く国民の権益を擁護することをもって、その立法の趣旨とする。
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
※ただしPHPを除く -- あるAdmin
捜査情報を漏洩させることって違法じゃないの? (スコア:0)
国家賠償法1条 (スコア:0)
国家賠償法1条
1.国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
2.前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。
捜査資料の扱いについては「職務を行う」の範疇だろうし、 守秘義務があるはずである資料の流出は「違法に他人に損害を加えた」ことになるのではないか。
そうすると国が賠償することになり、その「公務員に故意又は重大な過失があつた」とされれば その公務員に対して国が請求することになる、というシナリオ。
ダウト(Re:国家賠償法1条) (スコア:2, 参考になる)
国賠法に訴えるということは基本的に民事訴訟となります(4条)。したがって、誰かが国又は公共団体を訴える必要があります。この場合、「被害者は国民全体」は通用しません。あくまで特定少数又は特定多数の「誰か」です。
次に、損害を特定する必要があります。
基本的に民事訴訟による損害賠償請求訴訟となるため、損害を具体的に特定する必要があります。民事訴訟では原状回復が原則となるため、損害の特定が必要となります。(慰謝料はまた別の話)
上記2点をクリアしたと仮定して、請求訴訟では請求する側に証明(ここでは裁判官をして「なるほどそれはもっともだ」と言わせる程度の証明。以下同じ)する責任があります。被告の故意又は過失(あるいは重過失)があったこと、損害が発生したこと、その二つに相当の因果関係があることを、原告が証明しなければなりません。
>捜査資料の扱いについては「職務を行う」の範疇
えーと、確か「職務を行うについて」は、「職務執行中」という意味のはずです。したがって、職務執行中に私物PCでWinnyを起動し、資料が流出したことを証明する必要があると思われます。
>守秘義務があるはずである資料の流出は「違法に他人に損害を加えた」ことになる
なりません。守秘義務のある資料の流出は、せいぜい守秘義務違反に問われるくらいです。損害の発生と結び付けるには、資料の流出によって損害が発生し、資料の流出と損害の発生の間に相当の因果関係があることを証明することが必要です。(資料の流出は当然に損害の発生とまではいえない)
>その「公務員に故意又は重大な過失があつた」
過失と「重大な過失(重過失)」はイコールではないので、仮に請求が認められたとしても、過失であって故意や重過失ではない場合は公務員への請求は行われません。
ではまた
ダウト? (スコア:0)
情報流出における「原状回復」とはどのような扱いになるのでしょうか。原理的に回復が不可能なわけですが…。
法に関しては素人なのですが「職務を行う」について以下の判例をみつけました。
Re:ダウト? (スコア:2, 参考になる)
ただこの判決、どうやら警察官が職務中に不審尋問を装って証拠物名義で被害者の所持品を預かり、被害者を官給の拳銃で射殺したという事例で、つまり職務中に職務外の目的で職務を装って行った犯罪の賠償をめぐるもののようです。(判決文はこちら(pdf) [courts.go.jp])
これに対し、今回の件は私有PCからの流出ということで、おそらく自宅のPCということになると思いますが、そうするといわゆる非番の際に行われた、即ち職務外の行為である、ということになる可能性があります。
原状回復についてですが、これは必ずしも「損害を原状に復せ」というものでもなく、「発生した損害を超えての賠償はさせない」という意味でもあります(このため、著作権法では損害額の推定規定(114条)を設けています)。
過失と重過失については概ねその通りです。
最後に「ダウト」ですが、「お前は間違っている、議論にすらならない」という用法は初めて聞きました。私が今回「ダウト」としたのは、ほぼこの [infoseek.co.jp]用法そのまま、つまり、端的な疑念の表明です。
ではまた
Re:国家賠償法1条 (スコア:1)
まず、流出させた本人については、流出した時は、個人的にPCを使っていたので職務ではなかった。
上司については、その時点では、捜査資料を持ち出す事によって起こる、情報流出への危険性は予測できなかった。
という事で、国の責任は無いとされた気がする。
ただ、これは、Winnyによる流出が全然知られていない頃に起きた事件なので、後者の危険性を予測できたかというのは、現状とは違っていると思われます。
Re:国家賠償法1条 (スコア:3, 参考になる)
スラドの過去のストーリーにありました。
北海道警の捜査情報Winny流出事件の国家賠償請求訴訟で最高裁が上告を棄却 [srad.jp]
Re:国家賠償法1条 (スコア:0)
> 情報流出への危険性は予測できなかった。
ここが違うんだよね。
捜査資料を持ち出した時点で情報漏洩なんだから、危険性以前に持ち出した時点でアウト。
論点おかしい。