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エボラウイルスの無毒化に成功。」記事へのコメント

  • 増殖の経緯以外では害を与えることがないから結果無害になる、
    体内で増殖する前の少量の感染では害は無い、みたいな事じゃなくて、
    そもそもヒトには感染しませんよ、ということなんですよね?
    増殖する際に宿主をしっかり選択していて、
    選択肢からヒトを取り除いたので感染しなくなったとかそういうことかな。
    サルでは増殖するそうだけど、このサルをヒトが食べても大丈夫?

    ウィルスを扱ったマンガといえば
    • >サルでは増殖するそうだけど、

      asahi.comの記事では、「実験用のサルの細胞では増える」とあやふやな書き方をしているために、「ヒトでは増殖しないがサルの細胞でなら増殖する」というようにも読めてしまいますね。
      中日新聞の記事 [chunichi.co.jp]の方が肝心の部分が正確に書かれています。

      ウイルスが増殖するためには必要なVP30という蛋白があるわけですが、この新しいウイルスはその蛋白を作るための遺伝子を持っていません。
      わざわざVP30蛋白の遺伝子を組み込んで発現するようにしたサルの細胞でなら増殖できる、というのが正しいです。
      そういう細胞は自然界にはもともと存在しませんから、かなり安全に実験が行えるようになった、という話です。
      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2008年01月23日 10時42分 (#1284922)

         エボラウイルスは、アフリカの公衆衛生の懸案であり、潜在的な生物兵器でもあります。 これは、高い死亡率と認可済みのワクチン・抗ウイルス剤の少なさから、 危険レベル4の因子と分類されています。
         エボラ病原のメカニズムへの基礎研究と、効果的な対抗策の開発は、 現在のエボラウイルスの高い危険レベルによって制限されています。
         私たちは、VP30遺伝子(重要な転写因子をコード化している)の代わりに、レポーター遺伝子(遺伝子が発現しているかどうか見やすくするための遺伝子)を発現するエボラウイルスを開発しました。
         安定してVP30を発現するベロー細胞系は、転写中の重要なタンパク質を提供していて、 この細胞系内の完全な複製サイクルへウイルスを閉じ込めます。
         VP30遺伝子が不足しているエボラウイルスは、 野生のウイルスと同様の力価に育つので、 この補完的なアプローチは非常に効果的です。
         さらに、VP30遺伝子を発現しているベロー細胞において、 7回のシリアルパッセージ(弱毒化)の後にシーケンス分析を行ないましたが、 野生のエボラウイルスと形態上の見分けがつかず、また遺伝的にも安定にしていました。
         このシステムは、危険レベル4の施設外でエボラウイルスを取り扱う安全な手段を提供します。 そして、この致死的なウイルスに対して、 活発で複合的である大規模なスクリーニング作業と同様に、 エボラウイルスのライフサイクル上の重要な研究を促すでしょう。

         アブストだけ翻訳してみました。この方面とは無関係の者なので、その点はご了承下さい。
         ざっと纏まると以下のようになると思われます。

        • 増殖に必要な遺伝子(VP30)を取り除いた。
        • 代わりにレポーター遺伝子(蛍光タンパク質など)を埋め込んだ。
        • VP30を持つベロー細胞に閉じ込めることが出来る。
        • 野生のウイルスと同じ力価を持つ。
        • 弱毒化過程を経ても、野生のエボラウイルスの形態を保っている。遺伝的に安定している。
        # 活発で複合的である大規模なスクリーニング作業ってBOINCかな?
        親コメント
        • ありがとうございます。とても参考になりました。
          PubMedにはまだのようですが、私の環境からはPNASのEarly access [pnas.org]で見られる要旨ですね。

          細かいですが、いくつか。

          >7回のシリアルパッセージ(弱毒化)の後にシーケンス分析を行ないました

          これは継体培養のことだと思います。ウイルスを感染させた細胞から取り出した(増殖した)ウイルスを他の培養細胞に感染させる、
          というプロセスを7回繰り返しても遺伝型、表現型ともに変化がなかった(=不安定な株ではない)ということだと思います。

          ># 活発で複合的である大規模なスクリーニング作業ってBOINCかな?

          large-scale screening efforts for compounds with activity against this lethal virus.
          この部分だと思いますが、多分これは製薬会社がやっているようなエボラウイルスに効果のある化学物質(compounds)の
          スクリーニングのことかと思います。

          日本の新聞社のサイトではよく分からなかったのでNature Web News [nature.com]で読みましたが、変異エボラウイルスのDNA配列を
          作成してRNAに転写して作成したとのこと。
          この方法では無毒化エボラウイルスを安定して維持できますが、これが世界中で使われると、今度は逆に「有毒化」エボラウイルスが
          この配列をもとに作成されるかもという可能性もあり、しばらくは管理は通常のエボラウイルス株に準じるものになりそうです。
          --
          kaho
          親コメント
          • by Anonymous Coward
            >この方法では無毒化エボラウイルスを安定して維持できますが、これが世界中で使われると、今度は逆に「有毒化」エボラウイルスが
            >この配列をもとに作成されるかもという可能性もあり、しばらくは管理は通常のエボラウイルス株に準じるものになりそうです。

            さすが俺様だ、即座に「箱入り令嬢の無毒化エボラたん」と「アルカトラス刑務所の有毒化エボラたん」に萌えキャラ変換されたが問題ないぜ。
        • by Anonymous Coward on 2008年01月23日 11時38分 (#1284945)
          >活発で複合的である大規模なスクリーニング作業ってBOINCかな?

          違う。
          そもそも活発で複合的、という訳がおかしくて、原文は

          >large-scale screening efforts for compounds with activity against this lethal virus

          だから
          "この致死性のウィルスに対する活性をもつ化合物の(=化合物を探す)大規模スクリーニング"
          という感じ。
          大規模スクリーニングってのは文字通りの意味で、多量のものから欲しい特性のものを選び出す作業全般って
          だけの意味。
          医薬なんかの現場で言うと、化合物を少量ずつ多種類のせられる容器に入れておいて、上から標的物質を
          全部の部分に入れて、しばらく後に反応を見る(あらかじめ、反応があればわかるようにしておく)。
          そうすると、特定の病原体/その部分構造等に反応する薬品をスクリーニングできるから、あとは有望そうな
          ものに絞って、その発現機構を調べたり改良したりできるわけで、絞り込みが速くなる。
          こんな感じの装置とか見たことあるんじゃないかと。
          http://microarray.swmed.edu/p_protein.html [swmed.edu]
          (個々の点の部分がちょっと窪んでいて、それぞれに異なる薬品が入っていて、そこに装置とかが標的物質を
           マルチチャンネルピペッターを使って一気に流し込む)
          この手の手法を使うと、数万とか数十万とかの化合物から迅速に数十種とかの候補が選び出せるから、とりあえず
          頭を使わずに絞り込めて便利。
          親コメント
        • 「そうかもしんない」

          おそらくBOINCですな。

計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

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