sitosiのコメント: Re:国民全員 (スコア 5, 参考になる) 110
日本では社会主義国の勤労者は全て国家公務員だと信じられていますが、公務員は、日本と同じで、警察官とか、官僚とか、消防士とか、教員とか、ごくわずかで、ほとんどは、日本と同じ民間人でした。
日本では、社会主義国の企業は「国営」企業だと信じられていますが、これもまた間違い。「国営」ではなく「国有」でした。(一部純然たる私企業もありましたけれど。)国は企業の所有権を有しているだけで、経営権は社長が握っていました。経営形態としては、今のNTT や、日本たばこ産業、東京電力、JR、JAL のようなもんです。(あれ? JR と JAL は国の持ち分下がったのかな? いずれにせよ、“民営化”直後の JR と JAL は国が株式のほとんどを所有していました。)日本的な定義で言えば、社会主義国の企業のほとんどは(国が所有権を有する)“民営企業”だったのですね。
ちなみに、企業法では、「企業活動の目的は営利である」と明確に定義され、かつ企業の売り上げも、日本で信じられているように自動的に国庫に納められるのではなく、企業の利益に対して法人所得税が掛けられ、利潤を投資に回すと減税され、賃金に回すと、賃金税が課税され、企業の投資意欲を促進し、かつ中央銀行(これも株式の大半を大蔵大臣が所有する形の株式会社でした)は公定歩合で企業活動に間接的な影響力を行使していたのでした。(...って、要するにほとんど日本と同じだったわけです...。)
1980年代、覚えてらっしゃる方もいらっしゃるでしょうか? ABBA が爆発的にヒットしていた頃、日本ではハンガリーのニュートン・ファミリーというロックグループが大ヒットしていました。「ドン・キホーテ」とか「サンタマリア」、「スマイル・アゲイン」等の曲がヒットしたのですが、日本のマスコミは「彼らは国家公務員だ」とか「昼間は工場で働いている」とか勝手に創作話を作り上げていましたが、実際は日本のミュージシャンと同様に、彼らは自由業の音楽家で、公務員でもなければ、工場に勤めているわけでもありませんでした。普通に売り上げから所得税を支払い、レコードが売れれば印税が入り、売れなくなれば、食えなくなる...としごく当たり前の業態でした。
(そう言えば、東ヨーロッパ諸国は実は日本と同じ議院内閣制だったということも、意外と皆、知らない...。)