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糖尿病の治療が可能に」記事へのコメント

  • by shigepong (8002) on 2002年08月05日 1時59分 (#139552) 日記

    ザ・スクープのサイト http://www.tv-asahi.co.jp/scoop/ [tv-asahi.co.jp] のバックナンバーにて、 独占詳報!「夢の万能細胞」誕生~あらゆる難病も解決!?医療革命最前線 てのが配信されてます。

    胚性の万能細胞であるES細胞由来のものと違い、 骨髄で見つかった体性万能細胞由来の組織は自分の細胞であるために 移植に不可避の拒絶反応が無いのだとか。

    心臓組織再生による心筋梗塞治療、皮膚・筋組織再生による床ずれ治療などへはすでに臨床的応用がなされており、アルツハイマーその他への応用が期待されてるらしいです。

    要は骨髄の濃縮液をちゅっと注射するだけなお手軽さが 不思議で衝撃的でした。

    • by y_tambe (8218) on 2002年08月05日 12時23分 (#139695) ホームページ 日記
      実際の放送も見ておらず、また(個人的に得るところの少なそうな)数十分にも及ぶ動画配信を見て検証する気もないので、的を外した発言かもしれませんが、少なくとも当該リンクにあった「ディレクターズアイ」と放映日時から推測する限り、報道の内容は体性幹細胞に関するものであって体性万能細胞(分化万能性体性幹細胞)のものではないようですが.そこらへんはきちんと説明されていたのでしょうか>実際に見た方.

      そもそも「万能細胞」という呼び方は、胚性幹細胞(ES細胞)が理論上、すべての細胞に分化しうる(分化万能性を持つ)ことからそうとも呼ばれるというだけで、「幹細胞=万能細胞」という置き換えは成り立ちません.幹細胞には、将来的に一種類のものにしか分化できないものから、限られた数種類の細胞に分化しうるもの、それから(例外的に)分化万能性を持つものまで存在します.

      #どうもマスコミ報道ではインパクトのある「万能細胞」という呼び名を使いたがっているようにも見えますが、それは正しい呼び名とはいえません.

      以前にも少し話題にのぼりましたが [srad.jp]、ES細胞の最大の利点(体性幹細胞の最大の弱点)はこの理論上の分化万能性にあったのですが、実はごく最近、7/4のNature [naturejpn.com]で マウス骨髄細胞由来の体性幹細胞(mMAPCs)が分化万能性を持つ可能性がある [nih.gov]という最初の報告が出たばかりのところです.これは従来言われていた体性幹細胞の最大の弱点を克服する知見だと言えます.

      #とはいえ細胞の効率的な調整法や、遺伝子導入治療への応用など、まだまだESに遅れをとっている部分も多いのは事実ですが.

      一方、ES細胞の方はパーキンソン病の治療に繋がる、動物モデルでドーパミン産生神経細胞への分化に成功する [nih.gov]など、実際の応用に向けた進展が見られており、どちらが先に実用し、また最終的には片方のみが利用されるのか、それとも使い分けられていくものなのか、まだ現状では何とも予測の付かないところです.
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      • なるほど

        > 実はごく最近、7/4のNature [naturejpn.com]で
        > マウス骨髄細胞由来の体性幹細胞(mMAPCs)が
        > 分化万能性を持つ可能性がある [nih.gov]という
        > 最初の報告が出たばかりのところです.

        まさしくその話が取材されて紹介されており、(でも science誌 と言っていたような?) スポットの当て方は、あくまで分化万能性が中心でした。

        「基礎研究の立場からはまだまだすっきりとは分からないことが多い。でもその割には、人に対する応用の試みまでもがすすみつつある。 そうした勇み足に対して警鐘を鳴らすべきだが、 劇的な成果が上がっていることに希望もある。」そういう扱いでした。

        (1)分化万能細胞を含んだ骨髄液をちゅっちゅと注射することの危険性(心臓に骨ができちゃったりする可能性)とかも述べられていたこと、 (2)にもかかわらずうまくいくのは「生命の神秘としかいえない(臨床医曰く)」という意見、 (3)そういう意見は杜撰で危険な考え方だという基礎研究者からの警鐘、 (4)ギャンブルに賭けることで望みの無かった重傷の狭心症を治して喜んでいる患者の視点などなど、 様々な視点からバランス良く現状報告がなされていたと思います。 報道番組としてこれ以上のできは望めないんじゃないかなぁ。

        #というわけでザ・スクープの終了は個人的に心底残念です

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        • >(でも science誌 と言っていたような?)

          となると多分 これ [nih.gov]ですね
          ScienceのNewsですから報道番組の材料としては確かに使いやすいと思います.

          この時点では先のNature7/4の報文はありませんでしたが、それ以前にも幹細胞の中に、その由来となる胚葉系を超えた多分化能を持つものがあることは解っていましたので、それを踏まえて書かれているようです.

          厳密にはNatureの新しい報文でも、体性幹細胞が「分化全能性を持つ」とは言っておらず(それを証明するためには、実際に卵に注入して正常な個体発生を起こすという条件が必要)、これまで知られていた以上の多くの、「調べた範囲のすべての」細胞種に分化可能であった、ということですので、内容的にはこれまでの見解の裏づけが取れた、というところです.


          >(1)分化万能細胞を含んだ骨髄液をちゅっちゅと注射することの危険性(心臓に骨ができちゃったりする可能性)とかも述べられていたこと、 (2)にもかかわらずうまくいくのは「生命の神秘としかいえない(臨床医曰く)」という意見、

          この現象を説明するために「幹細胞ニッチ」 [trc-net.ne.jp]という概念があります.移植した幹細胞が何に分化するかは、移植された場所の微小な環境(ニッチ)によって決まり、足りないものが補われるという考えですね.
          ただしその「環境」を決めている多くの要素が何か、どうコントロールされているか、の解明はまだまだで、現在はかなり漠然とした概念でしかないですが、基礎的な方面からもその「生命の神秘」の解明は進みつつある、ってことで.
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    • 骨髄幹細胞で失明治療に希望の光 [hotwired.co.jp]」 では、骨髄幹細胞を使ってマウスの眼に新しい血管をつくることができたそうな。糖尿病性症の失明も治るかも、だって。なんで眼だけを狙って造血管できたのだろう?

      # Nature [nature.com]は見ているが、Nature Medicine [nature.com]までは見てないなぁ。完全に out of 専門。
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