人力飛行機の大会が一般に危険とは思わないけど、鳥人間コンテストのレギュレーションは危険。
例えば、あの高いステージ。
滑空部門はまだしも人力部門であんな高いところから突き落とす必要はない。
実際、出場機は平地でテストや訓練のための離陸や飛行をしてる。
また、滑空部門だって、あのクラスのグライダーは別のエンジン付き飛行機や自動車、ウインチ、さもなきゃ戦前に飛行機のテストに用いていた
ゴム方式でも良いけど、とにかく平地で外部から牽引して離陸させるのが通常。
ハンググライダーやパラグライダーでさえ、普通は斜面を駆け下りて離陸だし。
それをあんな高いステージからあんな低速で投げ落とすと、まずある程度急降下して速度を稼ぎ、さらにそこから急速に引き起しを掛けないといけない。
これをやるには通常のグライダーよりも設計上の翼面荷重とその安全率を大きく取る必要が出てくるし、操縦者の高い操縦技能も必要になる。
しかし、このパターンの実機での飛行は事実上、あのときあの場でしか行えないから、事前に十分なテストも訓練も行えない。
これが、鳥人間コンテストで離陸失敗が多い理由。
しかも予想も付かない変な墜ち方をする場合が多々あるし、墜ちる途中でステージの足にぶつかったりもする。
つまり、テストや訓練が足りないのは、離陸操作だけでなく、離陸失敗時の機体の挙動や破損の仕方、搭乗者の保護や脱出手順などの安全要素にも及ぶ。
オマケに、あんなやり方のせいでギネスなどの公式記録にもならない。
鳥人間コンテストは、カメラ映えする画を安く速く次々と撮りたいという放送局の都合だけで決められた、危険なものだと思う。
人力飛行機の大会が国内で行えるのは素晴らしいことだけど、出来ればもっと常識的な安全な大会としてもらいたい。
そうでないと、かえってスカイスポーツや航空技術のイメージを落とし、発展を阻害する結果になりかねない。
今まで、訴訟沙汰になったケースが少ないのは、関係者各位の尽力あってのものだと思うが、同時に大なり小なりの不満が押さえつけられているとも思う。
どうか、それが一気に爆発する前に、改善を進めてもらいたい。
一度、危険というレッテルを貼られてしまうと、国内で飛行機などを作り、飛ばすための研究をしているいろいろな人や、
安全に配慮してスカイスポーツを楽しんでいる人にまで、累が及んでしまうから。