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遂に宇宙の外側に仮想宇宙を生成し、そこで我々の宇宙のコピーを稼働させる理論と技術が完成した。疑似的とはいえ膨大な計算量だったがシミュレーションでは見事に成功し、この宇宙と同じものがもう一つ生成されることが確認できた。仮想宇宙との通信はできないが、定期的に仮想宇宙を生成してクローンを動かしてやればたくさんのこの宇宙の子供が産まれることになる。成功すればまさしく人類が神になるのだ。
しかし、期待をもって行われた最初の仮想宇宙起動は失敗に終わった。起動すると量子がこれまでに観察したこともないような壊れ方をし、予想さえされていなかった未知の量子まで観測される始末だった。一部の学者はそれら未知の量子を例外子と名づけて狂喜したが、当初の目的である別宇宙の起動を夢見ていたほとんどの人々は失望することになった。彼らはなぜ失敗したのかを調べて、いずれ訪れる成功に思いを馳せた。
何度目かのシミュレーションの成功と稼働の失敗を経ても、失敗の原因が掴めなかった。計算機上は完璧だった。原因不明の崩壊や例外子の発生などは起こらなかった。ついに仮想宇宙の起動は暗礁に乗り上げたかに見えた。ある日、とある学者が宇宙開闢をシミュレーションするのではなく失敗した実験のデータの実行を提案した。計算機上では例外子を存在させることさえ難しかったが、それでも実行するとシミュレータは一つのメッセージを表示した。
「仮想環境上で仮想環境を実行することはできません」
これが人類が初めて観察した神の声である。
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身近な人の偉大さは半減する -- あるアレゲ人
地球ごとバックアップすればいいんじゃね? (スコア:0)
Re: (スコア:5, おもしろおかしい)
太陽の異常や膨張なんかで、おしゃかですね。
太陽系内でミラーリングして、太陽系外、出来たら銀河系外にバックアップしておくと安心かもしれません。
壮大なSFになりそうです。
思いついたネタ(多分世間では既出) (スコア:1)
遂に宇宙の外側に仮想宇宙を生成し、そこで我々の宇宙のコピーを稼働させる理論と技術が完成した。疑似的とはいえ膨大な計算量だったがシミュレーションでは見事に成功し、この宇宙と同じものがもう一つ生成されることが確認できた。仮想宇宙との通信はできないが、定期的に仮想宇宙を生成してクローンを動かしてやればたくさんのこの宇宙の子供が産まれることになる。成功すればまさしく人類が神になるのだ。
しかし、期待をもって行われた最初の仮想宇宙起動は失敗に終わった。起動すると量子がこれまでに観察したこともないような壊れ方をし、予想さえされていなかった未知の量子まで観測される始末だった。一部の学者はそれら未知の量子を例外子と名づけて狂喜したが、当初の目的である別宇宙の起動を夢見ていたほとんどの人々は失望することになった。彼らはなぜ失敗したのかを調べて、いずれ訪れる成功に思いを馳せた。
何度目かのシミュレーションの成功と稼働の失敗を経ても、失敗の原因が掴めなかった。計算機上は完璧だった。原因不明の崩壊や例外子の発生などは起こらなかった。ついに仮想宇宙の起動は暗礁に乗り上げたかに見えた。ある日、とある学者が宇宙開闢をシミュレーションするのではなく失敗した実験のデータの実行を提案した。計算機上では例外子を存在させることさえ難しかったが、それでも実行するとシミュレータは一つのメッセージを表示した。
「仮想環境上で仮想環境を実行することはできません」
これが人類が初めて観察した神の声である。
LIVE-GON(リベゴン)