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データ付きで議論しましょうや。電力系統って複雑ですから、ちょっと頭で考えただけじゃ意味のある議論をするのは難しいですよ。
太陽光や風力の導入に際して系統側でどのぐらいの費用がかかるかってのは、大雑把に計算されてます。かなり余裕を見た見積もりで、系統安定化の費用は20年間で5兆円。蓄電だけじゃなくて送電インフラ全体の改造費です。# 10時間分以上に相当する蓄電池の装備を仮定してますが、実際はそんなにたくさん要らないはず。http://www.meti.go.jp/committee/materials2/data/g81128aj.html [meti.go.jp]でも石油の輸入と違って(国産ならば)国内経済にも寄与するので、全体的に見れば期待できる経済効果の方がずっと大きい。http://www.meti.go.jp/press/20090318003/20090318003.html [meti.go.jp]
こうした検討は最近突然始まった話ではなくて、下記のように太陽光でも風力でも基礎となるデータ収集や検討が地道に行われてきています。太陽光の例: http://www.nedo.go.jp/activities/portal/gaiyou/p02050/p02050.html [nedo.go.jp]風力の例: http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g50606a31j.pdf [meti.go.jp]
ただ系統全体での将来計画については、まだごく大雑把な検討しかされていません。・蓄電池を使うなら、どれぐらいの量をどこに(各家庭?変電所?)置くか・送電線の電圧を上げたりする対策をどの程度行うかそういう全体的なインフラ整備についてももっと詳しく調べようか、という話です。
最終的には、風力・地熱・太陽光・原子力などの発電所をどこでどれだけ使うと一番役に立つか、なるべく少ないお金で火力発電になるべく頼らないようにするにはどうすればいいか、という議論の基礎になる調査ですね。
それすら調べずに「再生可能エネルギーなんかダメだ」「いや原発なんかいらん」とか言っても全然説得力がありません。適材適所が一番。
-----ちなみにアメリカの例ですと、風力発電で2030年までに電力の20%を供給する計画が進行中です。http://www.20percentwind.org/20p.aspx?page=Report [20percentwind.org]あの国は系統がすごく弱いのですが、それでも系統安定化の費用はせいぜい最初の2,3年で十分に取り戻せてしまう計算だそうです(上記のChapter4、Figure4-11など)。
> あの国は系統がすごく弱いのですが、それは話が反対でしょう。停電があっても「それが当たり前」と思って各家庭にUPSや発電機が備え付けられていることも珍しくないからこそ、何事も過剰品質などこぞの国のように1秒たりとも電力供給を途絶えさせないために限りなくコストを費やさなくても済むのです。
>> あの国は系統がすごく弱いのですが、>それは話が反対でしょう。
いいえ、少なくとも「反対」ではありません。
あなたのご指摘のように、日本に比べて求められている品質が低いということは確かに系統への投資額を抑える効果もあります。
しかし一方、系統が弱いということは・風力発電などの変動を火力発電所などで吸収する・発電所が多い地域から電力消費地まで効率よく送電することも難しくします。この対策としてSmartGrid(SuperGrid)などの技術が検討されている [doe.gov]わけです。
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にわかな奴ほど語りたがる -- あるハッカー
手間暇かかるけど実用にはなる (スコア:3, 参考になる)
データ付きで議論しましょうや。
電力系統って複雑ですから、ちょっと頭で考えただけじゃ意味のある議論をするのは難しいですよ。
太陽光や風力の導入に際して系統側でどのぐらいの費用がかかるかってのは、大雑把に計算されてます。
かなり余裕を見た見積もりで、系統安定化の費用は20年間で5兆円。蓄電だけじゃなくて送電インフラ全体の改造費です。
# 10時間分以上に相当する蓄電池の装備を仮定してますが、実際はそんなにたくさん要らないはず。
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/data/g81128aj.html [meti.go.jp]
でも石油の輸入と違って(国産ならば)国内経済にも寄与するので、全体的に見れば期待できる経済効果の方がずっと大きい。
http://www.meti.go.jp/press/20090318003/20090318003.html [meti.go.jp]
こうした検討は最近突然始まった話ではなくて、下記のように太陽光でも風力でも基礎となるデータ収集や検討が地道に行われてきています。
太陽光の例: http://www.nedo.go.jp/activities/portal/gaiyou/p02050/p02050.html [nedo.go.jp]
風力の例: http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g50606a31j.pdf [meti.go.jp]
ただ系統全体での将来計画については、まだごく大雑把な検討しかされていません。
・蓄電池を使うなら、どれぐらいの量をどこに(各家庭?変電所?)置くか
・送電線の電圧を上げたりする対策をどの程度行うか
そういう全体的なインフラ整備についてももっと詳しく調べようか、という話です。
最終的には、風力・地熱・太陽光・原子力などの発電所をどこでどれだけ使うと一番役に立つか、なるべく少ないお金で火力発電になるべく頼らないようにするにはどうすればいいか、という議論の基礎になる調査ですね。
それすら調べずに「再生可能エネルギーなんかダメだ」「いや原発なんかいらん」とか言っても全然説得力がありません。適材適所が一番。
-----
ちなみにアメリカの例ですと、風力発電で2030年までに電力の20%を供給する計画が進行中です。
http://www.20percentwind.org/20p.aspx?page=Report [20percentwind.org]
あの国は系統がすごく弱いのですが、それでも系統安定化の費用はせいぜい最初の2,3年で十分に取り戻せてしまう計算だそうです(上記のChapter4、Figure4-11など)。
Re: (スコア:0)
> あの国は系統がすごく弱いのですが、
それは話が反対でしょう。停電があっても「それが当たり前」と思って各家庭にUPSや発電機が備え付けられていることも珍しくないからこそ、何事も過剰品質などこぞの国のように1秒たりとも電力供給を途絶えさせないために限りなくコストを費やさなくても済むのです。
Re:手間暇かかるけど実用にはなる (スコア:1)
>> あの国は系統がすごく弱いのですが、
>それは話が反対でしょう。
いいえ、少なくとも「反対」ではありません。
あなたのご指摘のように、日本に比べて求められている品質が低いということは確かに系統への投資額を抑える効果もあります。
しかし一方、系統が弱いということは
・風力発電などの変動を火力発電所などで吸収する
・発電所が多い地域から電力消費地まで効率よく送電する
ことも難しくします。
この対策としてSmartGrid(SuperGrid)などの技術が検討されている [doe.gov]わけです。