コメント: 抜群の官能小説の充実度 男性向けエロならAmazonを目指してるのか? (スコア 5, 参考になる) 79
配信内容を分析した方が早速出てますが、これによると、Amazon、今回はエロを強化してきたようですな。エロを扱う出版社を中心に営業をかけて、優遇して取り込んだ模様。
これがAmazonの方針か。まさかエロに潔癖で、表現の自由を盾に販売拒否をやってきたAmazonがこうやってくるとは。正直驚いた。
スラドの健全なる諸氏はエロに詳しくないだろうから、エロい人として解説をしようじゃないか。
集計によると、配信数No1はフランス書院。ここは社内ブランドとしてプランタン出版というものを持っているが、この2つを合わせると2500冊を超えて圧倒的No1。しかもほぼすべてが分冊などではないフルプライスの700円弱の本だ。
2番目は朝日新聞だが、朝日新聞は100円程度の記事ばら売りを主にしているのでこれは数だけで見ると見誤る。初期のKoboにおける楽譜のようなもん。
その次が竹書房。
竹書房は一般の電子書籍定額配信にも積極的にコンテンツを供給しているが、今回は特に、竹書房ロマン文庫という和姦専門の官能小説レーベルを大幅に投入している。これは比較的多く配信している双葉社、ぶんか社も事情は同じ。
ぶんか社についてはこちらは男性向けより女性向けエロコンテンツ(昔はレディコミと言う言い方をされたが、最近はティーンズラブとも言う)が大量投入されている。
さらにモバイルメディアリサーチと言う所は、ケータイコミックで単話のエロ漫画を大量に出している所であり、エロ電書ファンには検索で引っかかって来てうざい事でおなじみだが、これは単話なので数だけで見ると見誤る。
そしてキルタイムコミュニケーションと、松文館は言うまでもない。ここが上位にいるのである。
ここでもう一つ特筆すべきなのは、ティーンズラブ(異性愛)はあるが、ボーイズラブ(男性同士の同性愛)がほとんど見当たらないのも特徴だと思う。つまり、女性相手を完全に切り捨て、とんでもなく特化してきている。フランス書院もティーンズラブのプランタン・ティアラは投入してきたがボーイズラブは少ない。
また、漫画のほうはコンビニコードに準拠しているような、残虐表現のない、ライトな作風で、それなりにストーリーがある作品に限定している。
一方、官能小説はもっとやばい猟奇的な作品も多くあるが、それらが配信されているのも特徴だ。たとえばフランス書院文庫で検索すると真っ先に出てくるのは痴漢ものという具合ある。つまりAmazonは、エロ漫画は許さないが、活字なら反社会的で残虐な犯罪表現も許すどころか、積極的にサービスの目玉にすることを表明していると言って…るとしても過言では無い……可能性が……若干………微粒子レベルで存在している。
その他だといわゆる「自己啓発本」「ビジネス本」に該当する毒にも薬にもならない出版社がいくつかおり、ブクオフで2冊100円のワゴンセールに入っているようなどうしようもない本を売っているがここは電子書籍ではメインストリームでは無いので置いておく。
すると、エロでは無く、一番電子書籍で読まれているコミックやライトノベルを、冊数、配信率共に多く投入して積極配信しているところは
・竹書房
・一迅社(ラノベ中心)
・日本文芸社
・双葉社
・ぶんか社
ぐらいと言う状況だ。
これ以外の所は、シリーズものの最初の数冊だけが読み放題対象といった、「他のサイトでは読み放題とかしなくても、キャンペーン期間中は無料配信してたりするよね?」と言う程度しか配信されていないので、利用すると腹が立つばかりでいらいらすることだろう。
つまりAmazonが目指しているのは
「官能小説・ジュブナイルポルノならAmazon!」
と言うことなのではないか!
アマゾンが選考しているほかの読み放題サイトに対して、どういう差別化をとるのか気になっていた。だが、まさか方向できっちり差別化を図ってくるとは思わなかった。
今後は
コミックを読むならブックパスかビューン、シーモア
エンタメ文芸ならブックパス
雑誌ならdマガジン
エロならアマゾン、ブックパス
こんな感じになるだろう。
エロが多いなら高めの値段設定も納得。すばらしい棲み分け戦略だ。