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普通に考えたらHPC用途でExcelってのはありえなさそうなんですけど, HPC向けプログラミングフロントエンドとして見たら, もしかしたら意外に有効かもしれないという気がしてきました.
と言うのも現在のHPCのプログラミングでは, 基本的にはFortranやC等の様な1次元の処理流れを前提とした手続き型プログラミングが主流になっています. 一方, 実際の処理系は並列動作で総合的な計算量を稼ぐという構造になっています. ですから, 本来解きたい問題に対し
の様な形で段階を追って変換することにより, 最終的な実行形式に持っていきます. 問題になるのは中間のプログラミングの部分です. ここで, それ以前では保持していた問題が本質的に並列化可能かどうかといった情報が失われ, コードのみが並列化可能性を示す鍵となります. 具体的にはコード中のDOループなんかを抽出して論理的に並列動作が可能かどうか判断しているのですが, コードによってはループの独立性がうまく判断できず, 並列化されないなんてことが多々あります.
一方, Excelの場合は計算が各セル別に定義されたデータドリブン形式なので, 個々の計算・データの関連/独立性をかなり的確に判断でき, 結果として自動的な並列化が高効率で可能になりうると想像できます.
HPCの分野では今までにも多くの並列化に適したプログラミング言語が登場しては, 特にFortranのソフトウェア資産という壁の前に阻まれてきたわけですが, Excelぐらい普及していればあるいは…という可能性はありそうです.
さすがに数時間というのはないですけど、1時間くらいかかるバッチを数本使ってる身としては、アリじゃね?と思いました
HPCといっても、TOP500リストを見ていても上位ではないですが100位くらいからポツポツと、科学技術向けではないシステムが顔を出しています。大抵が、金融系や会計系で使われているシステムのようで、パッケージモノや自社開発でリスク計算のシミュレーションを行っていたりします
ただ、一方で計算資源を必要としてる企画や営業、経理部門は使い慣れたExcelで複雑怪奇なバッチを独自に作って、一昼夜動かして結果を見ていたりするので、手軽に高速化できるのならかなり需要があるのではないかと思います
#私の職場も、電子化されて不要になった内線電話帳があった場所に、VBAリファレンスとたのめーるのカタログが鎮座。拷問に使えそう [google.co.jp]
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もしかしたら意外に筋がいいかも? (スコア:5, 興味深い)
普通に考えたらHPC用途でExcelってのはありえなさそうなんですけど, HPC向けプログラミングフロントエンドとして見たら, もしかしたら意外に有効かもしれないという気がしてきました.
と言うのも現在のHPCのプログラミングでは, 基本的にはFortranやC等の様な1次元の処理流れを前提とした手続き型プログラミングが主流になっています. 一方, 実際の処理系は並列動作で総合的な計算量を稼ぐという構造になっています. ですから, 本来解きたい問題に対し
の様な形で段階を追って変換することにより, 最終的な実行形式に持っていきます. 問題になるのは中間のプログラミングの部分です. ここで, それ以前では保持していた問題が本質的に並列化可能かどうかといった情報が失われ, コードのみが並列化可能性を示す鍵となります. 具体的にはコード中のDOループなんかを抽出して論理的に並列動作が可能かどうか判断しているのですが, コードによってはループの独立性がうまく判断できず, 並列化されないなんてことが多々あります.
一方, Excelの場合は計算が各セル別に定義されたデータドリブン形式なので, 個々の計算・データの関連/独立性をかなり的確に判断でき, 結果として自動的な並列化が高効率で可能になりうると想像できます.
HPCの分野では今までにも多くの並列化に適したプログラミング言語が登場しては, 特にFortranのソフトウェア資産という壁の前に阻まれてきたわけですが, Excelぐらい普及していればあるいは…という可能性はありそうです.
Re:もしかしたら意外に筋がいいかも? (スコア:3, 興味深い)
さすがに数時間というのはないですけど、1時間くらいかかるバッチを数本使ってる身としては、アリじゃね?と思いました
HPCといっても、TOP500リストを見ていても上位ではないですが100位くらいからポツポツと、科学技術向けではないシステムが顔を出しています。大抵が、金融系や会計系で使われているシステムのようで、パッケージモノや自社開発でリスク計算のシミュレーションを行っていたりします
ただ、一方で計算資源を必要としてる企画や営業、経理部門は使い慣れたExcelで複雑怪奇なバッチを独自に作って、一昼夜動かして結果を見ていたりするので、手軽に高速化できるのならかなり需要があるのではないかと思います
#私の職場も、電子化されて不要になった内線電話帳があった場所に、VBAリファレンスとたのめーるのカタログが鎮座。拷問に使えそう [google.co.jp]
かつて自分が関わった世界だと (スコア:0)
なので、スーパーコンピュータのフロントエンドが普通の汎用機なんて頃には、MRP高速化ということでわざわざベクトル型のスーパーコンピュータを導入するところもあった。
これだとデイタイムに担当者がその場で条件変えながらMRP計算をその都度やって、その中から最適なのを選ぶなんてのにも使えそうですな。
(そう言えば一時期、表計算上に制約プログラミング実装して工程展開ってのがあったけど、今もありかな?)