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実は地球から至近距離のシリウスの裏に恒星が隠れいていて、その星が超新星爆発したらどうなるか、という内容の「超新星メギド」っていう漫画を昔学研のウータンという雑誌で読みました。
ニュートリノがものすごい勢いで降り注いで、夜に海が青白く光り輝くとか放射線の影響で奇形児ばかり生まれるようになるとかオゾン層が消滅して生身で出歩いたらすぐに皮膚ガンになるとかいろいろ興味深かった記憶があります。ラストのほうで衝撃波がやってきて地球全体に核爆弾が落とされたみたいな状態になって人類が滅亡しそうになるんですけど、星が爆発したら周囲の星にも本当にあんな風な影響が出るんですかね。あれだけはなんか理解し難かった記憶が。
>周囲の星にも本当にあんな風な影響が出るんですかね。
超新星爆発のエネルギーは,規模にもよりますが全体で10^50 J程度.これが数十日ぐらいの過程で放出されます.#このうちおよそ1%が爆発のエネルギー,残り99%がニュートリノが持ち去る分.
実際には非常に高エネルギーを放出する瞬間もありますが,これを100日かけて均一に放射したとすると,1秒あたりのエネルギーはおよそ10^43 J.我々の太陽の放射しているエネルギーがおよそ毎秒4*10^26 J.つまり超新星爆発の時は,太陽の10^16から10^17倍のエネルギーを放射することになります.(平均化した計算のため,実際のピーク値はもっと遙かに高い)
太陽から地球までの距離はおよそ1.5*10^-5 光年.距離がn倍になると受けるエネルギーはn^-2で小さくなるので,上記の10^16倍のエネルギーが太陽の放射エネルギーと等しくなる距離はおおよそ1.5*10^-5*SQRT(10^16)=1.5*10^3光年.1000光年先で太陽と同程度(ピーク時はもっと高いですが).逆に,10光年の距離(シリウスまでのおおよその距離)で爆発すれば,太陽の1万倍の強度でエネルギーが降り注ぎます.(しかもピーク時はもっと劇的に高い)
よく言われているおおざっぱな数値が,10光年以内で超新星爆発で惑星上の生命は(海中等も含め)ほぼ全滅,20光年で全球のうち超新星側の半分の生命が全滅,50光年で地上の生命に甚大な打撃(海中等は遮蔽が聞くので結構残る),というもので,まあそのぐらいの被害は出るよ,と.
> 超新星爆発のエネルギーは,規模にもよりますが全体で10^50 J程度.
3桁ぐらい間違っているようです。超新星爆発では、だいたい太陽の静止質量エネルギーと同等のエネルギーが解放されますので、mc^2 = 2E30 kg * (3E8 m/s)**2 = 2E47 J 程度。計算やりなおすほどのことでもないかもしれませんが。
超新星による生命絶滅に関してよく言われている数値って、どこで誰が言っているのですか?とても簡単に評価できるとは思えませんが。仮に、10光年以内の超新星爆発で生命全滅を信じて、その頻度を大雑把に見積もってみましょう。超新星の発生頻度は銀河系全体で100年間に2、3発。銀河系の体積をざっと 1E13立方光年とすると、10光年以内で超新星爆発が起きる頻度は、10億年に一回程度。地球に生命が発生してから、2、3回は大量絶滅の機会があったかもしれない。
恒星が完全にランダムに分布しているとしても,100光年以内で超新星爆発に遭う確率は10億年に一回とかそういうレベルだったような気が.で,我々のいるあたりはかなり辺境なんでもうちょっと低かったはず.
というか実際には近くに爆発しそうな星もありませんし,近日中に至近で超新星爆発を食らう恐れはほぼゼロじゃないかと.それに対して小惑星の方は低いながらもある程度の確率はあるんで,まあどっちが心配かと言われれば小惑星じゃないでしょうかね.
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アレゲは一日にしてならず -- アレゲ見習い
ガンマ線バーストとか (スコア:0)
みんな電子レンジ状態、とかなる心配ないの?
Re: (スコア:1, 興味深い)
実は地球から至近距離のシリウスの裏に恒星が隠れいていて、その星が超新星爆発したらどうなるか、という内容の
「超新星メギド」っていう漫画を昔学研のウータンという雑誌で読みました。
ニュートリノがものすごい勢いで降り注いで、夜に海が青白く光り輝くとか
放射線の影響で奇形児ばかり生まれるようになるとか
オゾン層が消滅して生身で出歩いたらすぐに皮膚ガンになるとか
いろいろ興味深かった記憶があります。
ラストのほうで衝撃波がやってきて地球全体に核爆弾が落とされたみたいな状態になって
人類が滅亡しそうになるんですけど、星が爆発したら
周囲の星にも本当にあんな風な影響が出るんですかね。
あれだけはなんか理解し難かった記憶が。
Re:ガンマ線バーストとか (スコア:4, 参考になる)
>周囲の星にも本当にあんな風な影響が出るんですかね。
超新星爆発のエネルギーは,規模にもよりますが全体で10^50 J程度.これが数十日ぐらいの過程で放出されます.
#このうちおよそ1%が爆発のエネルギー,残り99%がニュートリノが持ち去る分.
実際には非常に高エネルギーを放出する瞬間もありますが,これを100日かけて均一に放射したとすると,1秒あたりのエネルギーはおよそ10^43 J.
我々の太陽の放射しているエネルギーがおよそ毎秒4*10^26 J.つまり超新星爆発の時は,太陽の10^16から10^17倍のエネルギーを放射することになります.
(平均化した計算のため,実際のピーク値はもっと遙かに高い)
太陽から地球までの距離はおよそ1.5*10^-5 光年.
距離がn倍になると受けるエネルギーはn^-2で小さくなるので,上記の10^16倍のエネルギーが太陽の放射エネルギーと等しくなる距離はおおよそ1.5*10^-5*SQRT(10^16)=1.5*10^3光年.1000光年先で太陽と同程度(ピーク時はもっと高いですが).
逆に,10光年の距離(シリウスまでのおおよその距離)で爆発すれば,太陽の1万倍の強度でエネルギーが降り注ぎます.(しかもピーク時はもっと劇的に高い)
よく言われているおおざっぱな数値が,10光年以内で超新星爆発で惑星上の生命は(海中等も含め)ほぼ全滅,20光年で全球のうち超新星側の半分の生命が全滅,50光年で地上の生命に甚大な打撃(海中等は遮蔽が聞くので結構残る),というもので,まあそのぐらいの被害は出るよ,と.
Re:ガンマ線バーストとか (スコア:1)
もし存在していて、現在の我々と同等の科学認識をもっていたら、 どうする・どうなるのでしょうか…
ちょっと桁で間違っているみたい (スコア:1)
> 超新星爆発のエネルギーは,規模にもよりますが全体で10^50 J程度.
3桁ぐらい間違っているようです。超新星爆発では、だいたい太陽の静止質量エネルギーと同等のエネルギーが解放されますので、mc^2 = 2E30 kg * (3E8 m/s)**2 = 2E47 J 程度。計算やりなおすほどのことでもないかもしれませんが。
超新星による生命絶滅に関してよく言われている数値って、どこで誰が言っているのですか?とても簡単に評価できるとは思えませんが。仮に、10光年以内の超新星爆発で生命全滅を信じて、その頻度を大雑把に見積もってみましょう。
超新星の発生頻度は銀河系全体で100年間に2、3発。銀河系の体積をざっと 1E13立方光年とすると、10光年以内で超新星爆発が起きる頻度は、10億年に一回程度。地球に生命が発生してから、2、3回は大量絶滅の機会があったかもしれない。
確率的には (スコア:0)
Re:確率的には (スコア:2, 興味深い)
恒星が完全にランダムに分布しているとしても,100光年以内で超新星爆発に遭う確率は10億年に一回とかそういうレベルだったような気が.
で,我々のいるあたりはかなり辺境なんでもうちょっと低かったはず.
というか実際には近くに爆発しそうな星もありませんし,近日中に至近で超新星爆発を食らう恐れはほぼゼロじゃないかと.
それに対して小惑星の方は低いながらもある程度の確率はあるんで,まあどっちが心配かと言われれば小惑星じゃないでしょうかね.