サードパーティーが修理をした製品が、正しく修理できていることを担保できる仕組みがないのをどうするんだろう。
サードパーティーによる修理を行ったら、販売元はその後何があっても一切責任をとりませんよ、が認められるならそれでいいけど。
たとえばサードパーティーがスマホのバッテリーを交換して暫くしてからスマホが発熱炎上したとして、誰が主体で調査するのか。
交換したバッテリーが粗悪だったり、取り付け方が悪かったのかもしれないし、実はスマホの制御回路に問題があったのかもしれない。あるいはスマホの制御回路が想定していない規格のバッテリーをつけたのが原因かもしれない。
もっと言うなら「サードパーティーがスマホのどこかを若干仕様が違う(でもとりあえずは動作する)部品で修理して、後日、それとは知らない別のサードパーティーが別の箇所を修理した結果、キャパシティを越えた等で爆発炎上した」みたいな事案も考えられる。そんなの誰が調査して、どう責任を立証するのか。
でも現実問題、ユーザーが「サードパーティーで修理をした」ことを確実に把握する方法はないし、一義的に開発元が検証・確認のコストを負うとしたら。開発元はそのまま、値上げという形で担保するしかないんじゃないだろうか。それ以外のビジネスモデルが簡単には存在できないし。
(修理を資格・認可制にした上で、修理業者は個体番号を登録して修理状況を製造元とサードパーティーが共有し、無許可での修理は実施者も依頼者も刑事罰まである、みたいなところまで制度を作れば多少は何とかなるかもしれないけど)
そういう製造関連のリスクヘッジに関わった身からするなら「トラブったときに、サードパーティーが勝手に改造したのが原因かどうか調査する費用や、訴訟対策費用」まで視野にいれたら、スマホの値段なんて10倍じゃ済まないと思うよ。日本でも。
アメリカでやったら高級車と大差ない値段になるんじゃないかなぁ、そんな恐ろしいこと。