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一度製鉄所を見学したことがあるけど、あの巨大さには圧倒された。頭上を数百トンの銑鉄が入った釜が移動する光景にびっくり。日本国内で製鉄が行われている限り希望はあるんじゃない?
昔はね、中国どころか韓国ですら全うな製鉄は出来なかったんだ。今は出来る。問題はそこ。Fixconnなんぞで作られているApple製品に文句を付けない様に、中国製の鉄にも文句付けない奴が増えたんだよ。そして製造にかかるリソースのコストが全然違うという現実。
この合併はマスを大きくして材料の仕入れを有利にするのが目的でしょうね。単純にこれだけでどうにかなるとは思っていないと思うよ。
鉄鋼の品質へのコメントが少ないようですね。日経ビジネス「...まだまだ強いニッポンの鉄」 [nikkeibp.co.jp]では新日鉄メンバーにインタビューしていて日本の製鉄の品質の強さを記事にしています。(残念ながら第2ページ以降は無料メンバー登録が必要)記事は「新日鉄の自動車向けハイテンション材(高張力鋼)は現在、世界一の品質で、インドや中国が追いつくなんて10年早い」という要旨です。なお記事筆者フェルディナント・ヤマグチ氏のやや軽薄な文体は好き嫌いがわかれるでしょうから、ログイン不要な記事で高張力鋼板(ハイテン) [nikkeibp.co.jp]もあります。
>海外ローカルメーカーを買収するほうがそれをやったのがミタルですよね。今の時点でミタルに買われてない高炉がどれくらいあるのか分かりませんが、逆に今の時点で買われていないメーカを今頃買いに行くのは既に戦略として時期遅れでは。オーバースペックなのは確かにそうかと思います。上の方でも話されてるように印中のハイテンでも十分な性能なのかもしれません。国際競争力については、今回の合併で粗鋼生産量世界2位というのは結構価格交渉や販路に地味に効いてくるのではないかと思うのですが。
>金属は決められた成分の分析(と強さ)だけでは規定できず、洗浄度などの組織も重要です。
これって結局、求められる品質がどのようにすれば得られるかの技術的考察がきちんとできていないだけなのではないでしょうか?材料系は結構難しいですけどね。
>用途によっては確かにオーバースペックなんですが、>疲労破壊を気にする用途は保険の意味でもぜひ大手国産を。
過剰スペックで何とかするのは安全で楽な解決法かもしれませんが、ギリギリを狙うことで何が本当に支配要素になっているのかがハッキリする場合もあります。むしろそういうノウハウは海外の方が持ってたりして。
市場の要求がハッキリ掴めないために、要求品質が判らず過剰スペックになるのは仕方ないと思いますけど。とにかくわからないから保険ってのはどうかと。
>用途によっては確かにオーバースペックなんですが、>疲労破壊を気にする用途は保険の意味でもぜひ大手国産を。それを行って価格競争力を失うと「それみたことか」と罵声をかけるのが現在の日本ですからね。安全保障にかかる農業ですら「価格が出せないなら辞めてしまえ」とか平気だし。そういう世の中でそんな商品は、現状の大量生産工業最優先主義から脱却しない限り有りえない。
#ハイテン程度は電炉ですら作ろうって時代だからな。
>疲労破壊を気にする用途は保険の意味でもぜひ大手国産を。これこそが過ぎ去った時代ってもんでしょ。今はちゃんと必要強度を見積もり必要十分なコストでモノを作らないといけない時代です。QCってのは品質を高くするという意味では無い。品質をコントロールするって意味です。それを解ってないと過剰品質でハイコストな物を作る事に。そう、この意見って現状の追認でしかないんですよ。
でも、アプリを作る側は、その手の国産材と外国材を比べて、トータルでコストパフォーマンスの良い方を選ぶ。それにより日本製の使用頻度が減っているってのが現状ですよ。
もちろん日本のハイテンは世界トップの性能だけれども、タイ製の日産マーチにはインドや中国のハイテンが使われているそうです。多少性能は劣っても安いんでしょうね。
安いクルマはインドや中国のハイテンでいいし、高級車は今後カーボン繊維に取って代わるかもしれません。となると日本自慢の高級ハイテンは今後どこに売ったらいいんでしょう?という危機感も合併を後押ししてるのかも。
10年ですか・・・あっという間ですよね。
# 10年早いという言葉には、そういう話を持ち出すこと自体が10年早いというニュアンスを含んではいますが
> # 10年早いという言葉には、そういう話を持ち出すこと自体が10年早いというニュアンスを含んではいますが
いや、まさにこの意味だけだと思います。おそらく、次の10年で、軟鋼板の成形性が追いつくかどうか、でしょう。ハイテンの議論をするのは、その先です。
成形性のいい材料は、それだけでコストをさげることができます。(複雑な形状を1部品で作れたり、すくない材料で同じ形状を作れたり)単価は高くても、トータルで値段を下げられる。高付加価値、というのは、そういうことです。
>成形性のいい材料は、それだけでコストをさげることができます。
本当にそうだといいんだけどね。現実にはその高付加価値とやらを過大評価し過ぎて、結局安物に負けてると思うよ。
同じく。逆に中韓が10年でキャッチアップできる程度の技術しか今の日本は持っていないのかと。
相手の技術力も知らないでよく10年って言えたもんだ。もちろん慣用句的な言い回しだろうがだとすると余計悲惨だな。どれだけのシニアエンジニアが中韓に渡ったと思ってるんだよorz
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※ただしPHPを除く -- あるAdmin
鉄は国家! (スコア:0)
一度製鉄所を見学したことがあるけど、あの巨大さには圧倒された。
頭上を数百トンの銑鉄が入った釜が移動する光景にびっくり。
日本国内で製鉄が行われている限り希望はあるんじゃない?
Re: (スコア:3, 興味深い)
昔はね、中国どころか韓国ですら全うな製鉄は出来なかったんだ。
今は出来る。問題はそこ。
Fixconnなんぞで作られているApple製品に文句を付けない様に、中国製の鉄にも文句付けない奴が増えたんだよ。
そして製造にかかるリソースのコストが全然違うという現実。
この合併はマスを大きくして材料の仕入れを有利にするのが目的でしょうね。
単純にこれだけでどうにかなるとは思っていないと思うよ。
自動車の高張力鋼は日本がリード (スコア:3, 参考になる)
鉄鋼の品質へのコメントが少ないようですね。
日経ビジネス「...まだまだ強いニッポンの鉄」 [nikkeibp.co.jp]では
新日鉄メンバーにインタビューしていて
日本の製鉄の品質の強さを記事にしています。
(残念ながら第2ページ以降は無料メンバー登録が必要)
記事は「新日鉄の自動車向けハイテンション材(高張力鋼)は現在、
世界一の品質で、インドや中国が追いつくなんて10年早い」
という要旨です。なお記事筆者フェルディナント・ヤマグチ氏の
やや軽薄な文体は好き嫌いがわかれるでしょうから、
ログイン不要な記事で高張力鋼板(ハイテン) [nikkeibp.co.jp]もあります。
Re:自動車の高張力鋼は日本がリード (スコア:4, 参考になる)
日本の自動車メーカーの設計が高機能な国産の鋼材頼みだと思われると、それは違います。
特定サプライヤーしか作れない高機能材料の使用は、悪い設計の見本です。
私の勤め先では、2006年頃、国産自動車用鋼板の供給不足が発生してから、韓国ポスコの鋼板でボディをほとんど作れるようにしました。また、スプリング関係やアクスル類はメキシコやカナダの鋼材を使っています。国内メーカーに断わられた時には、ポスコから大量に調達して助かりました。その後設計した車両は、はじめから高機能鋼材の使用部位を限定し、やむを得ず高機能材料を使う部位でもマルチサプライヤーの材料を使うように徹底しています。
重量も衝突安全もきちんとクライテリアをクリアした上で、汎用材料を使う設計は、設計者のセンスと材料に対する多面的な理解(地域別の流通状況を含む)が無いとうまく行きません。
国産の材料技術がすごいのは確かだけど、それをじゃんじゃん使っている他社の車(乗用/商用を問わず)を見ると、設計が甘いなと感じます。
トラック屋
Re:自動車の高張力鋼は日本がリード (スコア:2)
これだと誰も買ってくれませんよ。
国内メーカー同士で合併しても国際競争力は全然変わらなかったりするのが現実です。
今の円高を活用して積極的に海外ローカルメーカーを買収するほうが手っ取り早いです。
といっても、日本板硝子-ピルキントンみたいに経営者が無能なため失敗するケースも多々ありますが。
Re:自動車の高張力鋼は日本がリード (スコア:1)
>海外ローカルメーカーを買収するほうが
それをやったのがミタルですよね。
今の時点でミタルに買われてない高炉がどれくらいあるのか分かりませんが、逆に今の時点で買われていないメーカを今頃買いに行くのは既に戦略として時期遅れでは。
オーバースペックなのは確かにそうかと思います。上の方でも話されてるように印中のハイテンでも十分な性能なのかもしれません。
国際競争力については、今回の合併で粗鋼生産量世界2位というのは結構価格交渉や販路に地味に効いてくるのではないかと思うのですが。
Re: (スコア:0)
国産の強みはやはり高品質につきるとおもう。
外国産に手を出そうとして失敗する企業をいくつか見てきたけど、
多くは国産の品質に慣れてしまっているためだった。
不良の相談なんかで材料に関して聞くと、良く聞くのが「MILシートで確認している」。
金属は決められた成分の分析(と強さ)だけでは規定できず、洗浄度などの組織も重要です。
このへん、国内大手は高いけどしっかりしたものを出してくる。
近隣外国産は、そのあたりがイマイチなんですよね。
用途によっては確かにオーバースペックなんですが、
疲労破壊を気にする用途は保険の意味でもぜひ大手国産を。
Re:自動車の高張力鋼は日本がリード (スコア:1)
>金属は決められた成分の分析(と強さ)だけでは規定できず、洗浄度などの組織も重要です。
これって結局、求められる品質がどのようにすれば得られるかの技術的考察がきちんとできていないだけなのではないでしょうか?材料系は結構難しいですけどね。
>用途によっては確かにオーバースペックなんですが、
>疲労破壊を気にする用途は保険の意味でもぜひ大手国産を。
過剰スペックで何とかするのは安全で楽な解決法かもしれませんが、ギリギリを狙うことで何が本当に支配要素になっているのかがハッキリする場合もあります。むしろそういうノウハウは海外の方が持ってたりして。
市場の要求がハッキリ掴めないために、要求品質が判らず過剰スペックになるのは仕方ないと思いますけど。とにかくわからないから保険ってのはどうかと。
Re: (スコア:0)
>用途によっては確かにオーバースペックなんですが、
>疲労破壊を気にする用途は保険の意味でもぜひ大手国産を。
それを行って価格競争力を失うと「それみたことか」と罵声をかけるのが現在の日本ですからね。
安全保障にかかる農業ですら「価格が出せないなら辞めてしまえ」とか平気だし。
そういう世の中でそんな商品は、現状の大量生産工業最優先主義から脱却しない限り有りえない。
#ハイテン程度は電炉ですら作ろうって時代だからな。
Re: (スコア:0)
>疲労破壊を気にする用途は保険の意味でもぜひ大手国産を。
これこそが過ぎ去った時代ってもんでしょ。
今はちゃんと必要強度を見積もり必要十分なコストでモノを作らないといけない時代です。
QCってのは品質を高くするという意味では無い。
品質をコントロールするって意味です。
それを解ってないと過剰品質でハイコストな物を作る事に。
そう、この意見って現状の追認でしかないんですよ。
でも、アプリを作る側は、その手の国産材と外国材を比べて、トータルでコストパフォーマンスの良い方を選ぶ。
それにより日本製の使用頻度が減っているってのが現状ですよ。
Re:自動車の高張力鋼は日本がリード (スコア:1)
もちろん日本のハイテンは世界トップの性能だけれども、
タイ製の日産マーチにはインドや中国のハイテンが使われているそうです。
多少性能は劣っても安いんでしょうね。
安いクルマはインドや中国のハイテンでいいし、高級車は今後カーボン繊維に
取って代わるかもしれません。となると日本自慢の高級ハイテンは
今後どこに売ったらいいんでしょう?
という危機感も合併を後押ししてるのかも。
〜◍
Re:自動車の高張力鋼は日本がリード (スコア:1)
実際、日本の高炉メーカーが今頑張っているのは100kgf級ハイテン(高張力鋼板)の生産性向上ですが、実のところ、日産マーチは50kgf級ハイテンまで、ホンダの次世代グローバル戦略車は60kgf級ハイテンまでで設計されるとのこと。理由は、そのクラスまでなら世界各地の鉄鋼メーカーから供給可能との判断だそうです。
つまり、日本メーカーしか安定供給できないような特殊な高級鋼は、量のでない高級車にしか採用されなくなってきており、「日本でしか作れない」というのは逆にデメリットにすらなりつつあります。
難しい時代になってきました。
Re: (スコア:0)
10年ですか・・・あっという間ですよね。
# 10年早いという言葉には、そういう話を持ち出すこと自体が10年早いというニュアンスを含んではいますが
Re:自動車の高張力鋼は日本がリード (スコア:1, 興味深い)
> # 10年早いという言葉には、そういう話を持ち出すこと自体が10年早いというニュアンスを含んではいますが
いや、まさにこの意味だけだと思います。
おそらく、次の10年で、軟鋼板の成形性が追いつくかどうか、でしょう。
ハイテンの議論をするのは、その先です。
成形性のいい材料は、それだけでコストをさげることができます。
(複雑な形状を1部品で作れたり、すくない材料で同じ形状を作れたり)
単価は高くても、トータルで値段を下げられる。高付加価値、というのは、そういうことです。
Re: (スコア:0)
>成形性のいい材料は、それだけでコストをさげることができます。
本当にそうだといいんだけどね。
現実にはその高付加価値とやらを過大評価し過ぎて、結局安物に負けてると思うよ。
Re: (スコア:0)
同じく。
逆に中韓が10年でキャッチアップできる程度の技術しか今の日本は持っていないのかと。
相手の技術力も知らないでよく10年って言えたもんだ。もちろん慣用句的な言い回しだろうが
だとすると余計悲惨だな。どれだけのシニアエンジニアが中韓に渡ったと思ってるんだよorz