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セシウム137が4万ベクレル検出されたほうれん草100gを毎日1年間食続けた場合で計算をしてみると、
預託実効線量=0.1(kg)*1.3*0.00001(mSv/Bq)*40000(Bq/kg)*365日=19.0mSv
極めて低い被ばく線量の場合も確率的影響の比例関係が成り立つと仮定して、ICRPの癌発症の確率的影響の比例定数0.05を用いると、この19.0mSvという放射線量は、癌を発症する人を0.095%増加させると考えられる線量。
これから、このほうれん草100gを毎日1年間食べ続けた場合、その後50年間に被ばくする放射線量で、癌を発症する人が0.095%増加する。(あくまで、極めて低い被ばく線量の場合も確率的影響の比例関係が成り立つと仮定して、ICRPの癌発症の確率的影響の比例定数0.05を用いた場合の結論)
という結論が出ました。自分なりには、この結果が出てホッとしているんですが、あってますか?
いいんじゃないすかね?
これが、経口での摂取で内部被曝をする際の50年分の積算被曝量も含めた係数だということが分かれば、政府や専門家のいうように、「食べても影響ないけど、なるべくなら食べないほうが…」という説明も納得できます。
しかも、大半の放射性物質は表面に付着しているわけで、洗うだけでも1/10程度に減らすことができるということですので、実質的にはほとんど影響ないと見てよいでしょう。
政府が出荷停止措置をしているのは、この基準値を超えてしまった製品を出荷しても、かなりの量はおそらく風評被害で売れないことになるので、それなら早めに措置法による出荷停止措置の対象にしてしまうことで、生産者に対する補償を早い時期から行えるという狙いがあるのではないかと思っています。
個人の健康としてはその通りですけど、公衆の健康という観点からは別の見方があります。
単純のため期待値で考えますが、その食生活を日本国民全員が行った場合、10,000人規模がホウレン草由来の癌で死ぬことになります。つまり、今回の地震・津波被害そのものに匹敵するスケールの大災害になってしまいます。もちろん、そんなに大量のホウレン草は市場に流通させられないでしょうが、関東3千万が母数なら、3000人規模、その中でホウレン草を食べるペースを毎日から毎月、つまり30分の1に減らしても100人です。やはり、これは行政がアクションを起こすに値する数字ですよ。普通の毒なら致死量以下で死ぬ確率は非線形に下がるので、そこを基準としますが、放射性物質はどこまでいっても線形(という理解でしかデータがとれていない)なので、話がややこしくなってしまうんですね。実際、自然被曝や飛行機の宇宙線被曝で癌になっている人・動物は確実にいると思いますけど、数字として出せるデータはどこにもありません。ましてや合併症の研究なんて全く進んでいませんからね。
つまり、個人の健康被害としては全く現れてこない数字であって、医者もまさかホウレン草が原因で癌になったとは特定できないでしょうが、それでもやはり流通を制限する意味は小さくないわけです。我々は統計的にモノが「見える」ようにできていないので、直感的な理解は難しいですが、「原因不明の発癌」で死ぬ人を数人は救った、と考えるべきなのでしょう。そうでもしないと、農家やそれを補償する電力ユーザーは納得できないでしょうからね。まあ、コストパフォーマンスはいささか悪いですが、それは社会不安やその他の要因も絡んできますし、なかなか難しい話ですよ。
QTさん、ACさん詳しい説明、ありがとうございます。
そうですね、やはり規制はすべきですね。「ホッと安心した」というのは語弊がある言い方だったかもしれません。会見のときやテレビには、伝えるときに、どの程度のリスクが含まれるのかを「年間に受ける自然放射量の半分になる」とかではなくもっと、具体的に分かりやすく伝えて欲しいですね。なかなか難しいのかもしれないですが・・・。それがしっかり伝わらないと、最悪みんなが冷静さを失ってしまって、先日の買占め問題以上の事態になる可能性も大いにあると心配です。
今、暫定基準の見直しがされているようですが、このタイミングでは、絶対に基準を変えてほしくない。それこそ、基準を誰も信用しなくなって、風評被害はもっと大きくなって、収拾がつかなくなってしまうのではないかと、非常に心配です。
早く事態が収拾して欲しいです。
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私はプログラマです。1040 formに私の職業としてそう書いています -- Ken Thompson
4万ベクレルのほうれん草 (スコア:3, 参考になる)
セシウム137が4万ベクレル検出されたほうれん草100gを毎日1年間食続けた場合で計算をしてみると、
預託実効線量=0.1(kg)*1.3*0.00001(mSv/Bq)*40000(Bq/kg)*365日=19.0mSv
極めて低い被ばく線量の場合も確率的影響の比例関係が成り立つと仮定して、ICRPの癌発症の確率的影響の比例定数0.05を用いると、
この19.0mSvという放射線量は、癌を発症する人を0.095%増加させると考えられる線量。
これから、このほうれん草100gを毎日1年間食べ続けた場合、その後50年間に被ばくする放射線量で、癌を発症する人が0.095%増加する。
(あくまで、極めて低い被ばく線量の場合も確率的影響の比例関係が成り立つと仮定して、ICRPの癌発症の確率的影響の比例定数0.05を用いた場合の結論)
という結論が出ました。自分なりには、この結果が出てホッとしているんですが、あってますか?
Re: (スコア:3, すばらしい洞察)
いいんじゃないすかね?
これが、経口での摂取で内部被曝をする際の50年分の
積算被曝量も含めた係数だということが分かれば、政府
や専門家のいうように、「食べても影響ないけど、なる
べくなら食べないほうが…」という説明も納得できます。
しかも、大半の放射性物質は表面に付着しているわけで、
洗うだけでも1/10程度に減らすことができるということ
ですので、実質的にはほとんど影響ないと見てよいでしょう。
政府が出荷停止措置をしているのは、この基準値を超えて
しまった製品を出荷しても、かなりの量はおそらく風評
被害で売れないことになるので、それなら早めに措置法
による出荷停止措置の対象にしてしまうことで、生産者
に対する補償を早い時期から行えるという狙いがあるの
ではないかと思っています。
Re:4万ベクレルのほうれん草 (スコア:0)
個人の健康としてはその通りですけど、公衆の健康という観点からは別の見方があります。
単純のため期待値で考えますが、その食生活を日本国民全員が行った場合、10,000人規模がホウレン草由来の癌で死ぬことになります。つまり、今回の地震・津波被害そのものに匹敵するスケールの大災害になってしまいます。もちろん、そんなに大量のホウレン草は市場に流通させられないでしょうが、関東3千万が母数なら、3000人規模、その中でホウレン草を食べるペースを毎日から毎月、つまり30分の1に減らしても100人です。やはり、これは行政がアクションを起こすに値する数字ですよ。普通の毒なら致死量以下で死ぬ確率は非線形に下がるので、そこを基準としますが、放射性物質はどこまでいっても線形(という理解でしかデータがとれていない)なので、話がややこしくなってしまうんですね。実際、自然被曝や飛行機の宇宙線被曝で癌になっている人・動物は確実にいると思いますけど、数字として出せるデータはどこにもありません。ましてや合併症の研究なんて全く進んでいませんからね。
つまり、個人の健康被害としては全く現れてこない数字であって、医者もまさかホウレン草が原因で癌になったとは特定できないでしょうが、それでもやはり流通を制限する意味は小さくないわけです。我々は統計的にモノが「見える」ようにできていないので、直感的な理解は難しいですが、「原因不明の発癌」で死ぬ人を数人は救った、と考えるべきなのでしょう。そうでもしないと、農家やそれを補償する電力ユーザーは納得できないでしょうからね。まあ、コストパフォーマンスはいささか悪いですが、それは社会不安やその他の要因も絡んできますし、なかなか難しい話ですよ。
Re:4万ベクレルのほうれん草 (スコア:1)
QTさん、ACさん
詳しい説明、ありがとうございます。
そうですね、やはり規制はすべきですね。「ホッと安心した」というのは語弊がある言い方だったかもしれません。
会見のときやテレビには、伝えるときに、どの程度のリスクが含まれるのかを「年間に受ける自然放射量の半分になる」とかではなく
もっと、具体的に分かりやすく伝えて欲しいですね。なかなか難しいのかもしれないですが・・・。それがしっかり伝わらないと、最悪みんなが冷静さを失ってしまって、先日の買占め問題以上の事態になる可能性も大いにあると心配です。
今、暫定基準の見直しがされているようですが、このタイミングでは、絶対に基準を変えてほしくない。それこそ、基準を誰も信用しなくなって、風評被害はもっと大きくなって、収拾がつかなくなってしまうのではないかと、非常に心配です。
早く事態が収拾して欲しいです。