アカウント名:
パスワード:
日本だってこれだけメートル法が普及してるのに,今でも坪だの畳だの盛んに使われるじゃないですか.全部平方メートルにしろよ!と言いたくなりますが,坪とかの方がわかりやすい人も多いのでしょう.他にも,グラムとかがあるのにカラットとか使ったりしますし.
なーに,そんなの,電磁気分野の単位の混乱に比べればどうと言うことはありません.例えば磁場は,cgs-Gauss単位系でG(ガウス),MKSA単位系およびSI単位系でのT(1T=10000G)やWb/m2(Tに等しい)を使う人が入り乱れてますし,挙げ句の果てに磁束密度と磁場が区別されずに使われる(まあ,対象物の作る磁界が外部磁場に比べ十分弱ければ等しいのですが)ため,さらにOe(事実上Gと等しい)やA/mもこれに混ざります.磁化だってcgs-GaussのemuとMKSAのWb·m,SIのA·m2(もしくはJ/T)が入り乱れ,あげく「磁化はcgs-Gaussだけど磁場はSIで書いちゃった」とかやられるとさらに難易度アップ.おまけにこのemuがくせ者で,
磁化:emu磁化率=磁化/磁場(弱磁場極限):emu/G,emuとも書く.
……なんでやねん.
磁性の研究に入ってきた学生がまず撃沈するのがこの辺です.油断してると教えてる側もよくわからなくなってきます.いえ,自分らの分野の人とだけ話してるときはみんな同じような組み合わせを使うんで問題ないんですが,化学系の人と物理系の人と工学系の人とかが一緒に話してると単位がよくわからないことに.
私も撃沈したひとりです。磁性は自分の専門分野ではなかったので、まだ助かりましたが。
SI以前の混沌とした単位系を使いこなせている人のために、新しいSI系を解説する本というのはあるのですが、その逆は、ないようです。SI単位系で育ってきた(当時の)若者にとって、その状況は理解に苦しむものでした。
磁性は、MKSの範囲とは異なり、単位系が違うと次元そのものが異なるのでとくに混乱しやすく、さらに、物性屋さんは物理量をある基本的な物理定数で割って無次元化するのが好きなようですので、次元解析のための足がかりすら奪われてしまいます。
こんな話が理解できる物性屋さんって、よっぽど頭がいいのかなあ、と思ったものでした。実際、我々化学系は、学部のなかでも最もレベル(たとえば入試合格ライン)が低いと言われたものでしたが。
> ただSIにすればいいのかと言うのもなかなか乱暴な話で、常用する単位としては巨大すぎる> のですよね。磁束密度のTとかはなんでこんなにでかい単位なんだろうといつも思ってい> ました。
いいんじゃないでしょうか?コンデンサの容量を言うのにファラドは巨大すぎるけど、だからといって別の単位を持ち出すことなく、まじめにpFとかμFとか使ってますし。
また、むしろ極端な補助単位を使わないといけないことをアピールした「ナノテク」なんて言葉もあるくらいだし。
> まじめにpFとかμFとか使ってますし。
なぜか mF と nF は見かけない不思議。「4.7nF」「47nF」ではなく、「4700pF」「0.047μF」といった表現ばっかり…
グラムとかがあるのにカラットとか使ったり
真珠の国内・国際取引単位には、「もんめ」が使われてますな。単位の表記は、mommeもしくはmomらしい。3.75g。
おそらく単位「もんめ」が最後まで残るのは放送業界。
#そういえば児玉清氏は大丈夫でしょうか?
原子単位系な人間が通りますよ。# そのエネルギーは Hartree? kcal/mol? eV? kJ/mol? ひょっとして、cm−1??# その長さは Bohr? Ångström? なのでID
ああ,エネルギーも面倒臭いですよね.磁性でも相互作用の強さJを書くときに,
・化学系で磁性からちょっと遠い人 -> kJ/molとかで書く(化学的な相互作用のエネルギーと比較しやすい)・化学でも分光系とか錯体系の人 -> cm-1で書く(分光で使う光のエネルギーと比較しやすい)・磁性系の人(全員ではないが) -> J/kBを取って温度に直しKで書く(温度揺らぎとの比較,転移温度の概算がしやすい)・電子系の固体物理の人とか理論物理の人とか -> eVで書く(物理系の人が光や他の物性と換算しやすい)
とか結構いろいろと.あげく相互作用Jの定義がH = ΣJijSi·SjH = Σ2JijSi·Sjの二通りの流儀があって,値が二倍違ってみたりも……#そのため,最近の論文誌の投稿規定の欄には「Jを使うときは必ず定義用のハミルトニアンも書いとけ」という記述が.
SI間(ま)の畳(1m × 2m?)が標準になれば変わるでしょうけど、半間×1間より小さい団地間が多いから、なかなか厳しいだろうな。売り手は「8畳、6畳、6畳」とか言いたいところが「6.5畳、4.9畳、4.9畳」と言わなきゃならないとなったらキツイもん。
既にそうなっていますよ。(私が買ったのは15年ぐらい前か)
# 畳はないフローリングだけどね
>日本だってこれだけメートル法が普及してるのに,今でも坪だの畳だの盛んに使われるじゃないですか.全部平方メートルにしろよ!と言いたくなりますが,坪とかの方がわかりやすい人も多いのでしょう.他にも,グラムとかがあるのにカラットとか使ったりしますし.
句読点に、。,.どれをつけるか、あるいはつけないか、って派閥もありましたね。#,.は「鉄道ファン」だったか?
理学系の教科書も「,.」がかなり多い気がします.横書きだとこっちの方が何となく収まりが良い(気がする)んで使ってますが.一応官公庁でのオフィシャルな規定では「横書きの際は,。」なんでしたっけ.確かえらく古い規定でそうなっていた覚えが.#でも守られていないという.
何だっけ、文部省系(学会)と通産省系(JIS)で違うんだっけか
より多くのコメントがこの議論にあるかもしれませんが、JavaScriptが有効ではない環境を使用している場合、クラシックなコメントシステム(D1)に設定を変更する必要があります。
人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家
慣れの問題 (スコア:4, 興味深い)
日本だってこれだけメートル法が普及してるのに,今でも坪だの畳だの盛んに使われるじゃないですか.全部平方メートルにしろよ!と言いたくなりますが,坪とかの方がわかりやすい人も多いのでしょう.他にも,グラムとかがあるのにカラットとか使ったりしますし.
なーに,そんなの,電磁気分野の単位の混乱に比べればどうと言うことはありません.
例えば磁場は,cgs-Gauss単位系でG(ガウス),MKSA単位系およびSI単位系でのT(1T=10000G)やWb/m2(Tに等しい)を使う人が入り乱れてますし,挙げ句の果てに磁束密度と磁場が区別されずに使われる(まあ,対象物の作る磁界が外部磁場に比べ十分弱ければ等しいのですが)ため,さらにOe(事実上Gと等しい)やA/mもこれに混ざります.
磁化だってcgs-GaussのemuとMKSAのWb·m,SIのA·m2(もしくはJ/T)が入り乱れ,あげく「磁化はcgs-Gaussだけど磁場はSIで書いちゃった」とかやられるとさらに難易度アップ.
おまけにこのemuがくせ者で,
磁化:emu
磁化率=磁化/磁場(弱磁場極限):emu/G,emuとも書く.
……なんでやねん.
磁性の研究に入ってきた学生がまず撃沈するのがこの辺です.油断してると教えてる側もよくわからなくなってきます.
いえ,自分らの分野の人とだけ話してるときはみんな同じような組み合わせを使うんで問題ないんですが,化学系の人と物理系の人と工学系の人とかが一緒に話してると単位がよくわからないことに.
Re:慣れの問題 (スコア:1, 参考になる)
私も撃沈したひとりです。磁性は自分の専門分野ではなかったので、まだ助かりましたが。
SI以前の混沌とした単位系を使いこなせている人のために、新しいSI系を解説する本
というのはあるのですが、その逆は、ないようです。SI単位系で育ってきた(当時の)若者に
とって、その状況は理解に苦しむものでした。
磁性は、MKSの範囲とは異なり、単位系が違うと次元そのものが異なるのでとくに混乱
しやすく、さらに、物性屋さんは物理量をある基本的な物理定数で割って無次元化
するのが好きなようですので、次元解析のための足がかりすら奪われてしまいます。
こんな話が理解できる物性屋さんって、よっぽど頭がいいのかなあ、と思ったものでした。
実際、我々化学系は、学部のなかでも最もレベル(たとえば入試合格ライン)が低いと
言われたものでしたが。
Re:慣れの問題 (スコア:1)
CGSの場合はどの式をすっきりした式にするかという話で、CGS電磁単位系、CGS静電
単位系、CGSガウス単位系と互いに変換がめんどくさい(さらにSIとの変換も面倒)状態
になっていますね。特に磁性をやっていた人は何かしらの罠にはまったのではないでしょうか。
ただSIにすればいいのかと言うのもなかなか乱暴な話で、常用する単位としては巨大すぎる
のですよね。磁束密度のTとかはなんでこんなにでかい単位なんだろうといつも思ってい
ました。(僕は弱磁場な世界に住んでいたのでなおさらでした。) まあちゃんと電磁気学
勉強しましょうってことで。SIだけで書かれた本だけ読んで満足しちゃいかんです。
Re: (スコア:0)
> ただSIにすればいいのかと言うのもなかなか乱暴な話で、常用する単位としては巨大すぎる
> のですよね。磁束密度のTとかはなんでこんなにでかい単位なんだろうといつも思ってい
> ました。
いいんじゃないでしょうか?コンデンサの容量を言うのにファラドは巨大すぎるけど、
だからといって別の単位を持ち出すことなく、まじめにpFとかμFとか使ってますし。
また、むしろ極端な補助単位を使わないといけないことをアピールした「ナノテク」
なんて言葉もあるくらいだし。
Re:慣れの問題 (スコア:1)
> まじめにpFとかμFとか使ってますし。
なぜか mF と nF は見かけない不思議。
「4.7nF」「47nF」ではなく、「4700pF」「0.047μF」といった表現ばっかり…
Re: (スコア:0)
確かにμFだと大きいしpFだと小さいことが多いのですが、なんで日本だと使わないのでしょうね。
Re: (スコア:0)
日本の中だけの話か、国際的な合意があるのか、は、知りません。
Re: (スコア:0)
間違っていても便利だから/影響ないから使うってのならいいけど,間違っていることを認識せずに使うのは頭がおかしいと思う.
Re:慣れの問題 (スコア:1)
グラムとかがあるのにカラットとか使ったり
真珠の国内・国際取引単位には、「もんめ」が使われてますな。単位の表記は、mommeもしくはmomらしい。3.75g。
Re: (スコア:0)
おそらく単位「もんめ」が最後まで残るのは放送業界。
#そういえば児玉清氏は大丈夫でしょうか?
Re: (スコア:0)
Re:慣れの問題 (スコア:1)
原子単位系な人間が通りますよ。
# そのエネルギーは Hartree? kcal/mol? eV? kJ/mol? ひょっとして、cm−1??
# その長さは Bohr? Ångström? なのでID
Re:慣れの問題 (スコア:1)
ああ,エネルギーも面倒臭いですよね.
磁性でも相互作用の強さJを書くときに,
・化学系で磁性からちょっと遠い人 -> kJ/molとかで書く(化学的な相互作用のエネルギーと比較しやすい)
・化学でも分光系とか錯体系の人 -> cm-1で書く(分光で使う光のエネルギーと比較しやすい)
・磁性系の人(全員ではないが) -> J/kBを取って温度に直しKで書く(温度揺らぎとの比較,転移温度の概算がしやすい)
・電子系の固体物理の人とか理論物理の人とか -> eVで書く(物理系の人が光や他の物性と換算しやすい)
とか結構いろいろと.
あげく相互作用Jの定義が
H = ΣJijSi·Sj
H = Σ2JijSi·Sj
の二通りの流儀があって,値が二倍違ってみたりも……
#そのため,最近の論文誌の投稿規定の欄には「Jを使うときは必ず定義用のハミルトニアンも書いとけ」という記述が.
Re: (スコア:0)
MeV って書いたりして統一されていなかったりする。
僕の場合はアホなのでたまに無意識にごっちゃにして最後に次元が
おかしいななんて事もやった。
Re:慣れの問題 (スコア:1)
SI間(ま)の畳(1m × 2m?)が標準になれば変わるでしょうけど、半間×1間より小さい団地間が多いから、なかなか厳しいだろうな。売り手は「8畳、6畳、6畳」とか言いたいところが「6.5畳、4.9畳、4.9畳」と言わなきゃならないとなったらキツイもん。
Re: (スコア:0)
既にそうなっていますよ。(私が買ったのは15年ぐらい前か)
# 畳はないフローリングだけどね
Re: (スコア:0)
>日本だってこれだけメートル法が普及してるのに,今でも坪だの畳だの盛んに使われるじゃないですか.全部平方メートルにしろよ!と言いたくなりますが,坪とかの方がわかりやすい人も多いのでしょう.他にも,グラムとかがあるのにカラットとか使ったりしますし.
句読点に、。,.どれをつけるか、あるいはつけないか、って派閥もありましたね。
#,.は「鉄道ファン」だったか?
Re:慣れの問題 (スコア:1)
理学系の教科書も「,.」がかなり多い気がします.横書きだとこっちの方が何となく収まりが良い(気がする)んで使ってますが.
一応官公庁でのオフィシャルな規定では「横書きの際は,。」なんでしたっけ.確かえらく古い規定でそうなっていた覚えが.
#でも守られていないという.
Re:慣れの問題 (スコア:1)
何だっけ、文部省系(学会)と通産省系(JIS)で違うんだっけか