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水素を使った燃料電池が普及すると、世界中が蒸し暑くなるんじゃなかろうか、という点だな。シリコンバレーとかは、乾燥しているので快適だったのに。
水蒸気の量産による温室効果ってのはどのぐらいの影響があると見積もられているんだろう?
>水蒸気の量産による温室効果ってのはどのぐらいの影響があると見積もられているんだろう?
一応科学的理解が追いついている範囲では概算が行われていて、現状までの理解では、
・化石燃料由来の水蒸気放出量は無視できる程度に少量・ただし農業由来(灌漑など)による水蒸気はいくらかの影響を与える可能性有り(化石燃料の燃焼によるものよりはるかに膨大)・炭化水素類の成層圏などでの酸化分解による高層への水蒸気の生成はいくらかの影響があり得るが、よくわかっていない部分が多い(低層では水蒸気による吸収がほぼ飽和しているが、高層では温度が低いため水蒸気量(=水による吸収)が非常に低く、逆にこの領域に水蒸気が生成すると赤外線の吸収効果は大きい)
というあたり。
もうちょっと一般的に、気温の上昇などによる低層での水蒸気量の大幅な増加に関しては、
1. 雲に関して1a. 雲が増えて温室効果が増す1b. いやいや、雲はむしろアルベドを増やすからネガティブフィードバックになる
2. 直接の温室効果に関して2a. 低層での温室効果はほとんど飽和してるから、水蒸気が増えてもほぼ変わらない2b. やや高い位置での水蒸気による吸収にはまだ余裕があるから、そのあたりの水蒸気量が増えてポジティブフィードバックとして働く
あたりでいろいろ議論があったけれども、最近の流れとしては1a(ただし効果はそれほど強くはない)と2bが正しそう、というあたり。ただし1a、2bともまだかなり議論があり。
というか、海面からの蒸発と降雨のプロセスに比べると圧倒的に小規模なので、大気中の水蒸気の量はどこかで均衡が保たれる気がする・・・
影響あるとし大都市の風下で降雨量がちょっと増えるとかで、温室効果ガスとして心配するのはポイントがズレてる気がします。
別に『温室効果ガス』としては余り心配していません。
湿度上昇が気温上昇よりはるかに不快に感じる私としては、湿度がむやみに上がるのを心配しているだけで(T.T)
# "高温多湿の日本の夏" エブリウェア ってのはあまり嬉しくないのだ。
>温室効果ガスとして心配するのはポイントがズレてる気がします。
まあそれでも一応計算してみるのが大気科学者のお仕事なわけで。#だからちゃんとIPCCの報告書でも検討が行われている。
>まあそれでも一応計算してみるのが大気科学者のお仕事なわけで。
okkyは大気科学者じゃないと思うの
ガソリンや軽油を燃焼させても水蒸気が発生しないの?
発生しなくはないけれど、「水素だけ」に比べると圧倒的に少ない。
.
たとえばガソリンは大雑把に 11,120 cal/g。例えばガソリンをC7H16と考えると 12*7+1*16=100 g/mol。
水素は12,770kJ/m3。0.08988g/m3として142 078.327kJ/g = 0.59530819 kcal/g = 595.3 cal/g。で、こいつは 2g/mol。
だから同一のエネルギー…例えば 1Mcal を生成するのにはガソリン: 78.3g = 0.783mol水素: 1680g = 840mol必要になる。でガソリン1molを燃焼させると水が8molできる。水素はmol数が変わらない。なので
ガソリン: 6.264molの水/1Mcal水素: 840molの水/1Mcal
となって、水素だけの場合のほうがざっと134倍の水が出てくる。もちろん、二酸化炭素が0になるんだから当たり前といえば当たり前だが。
こう考えると、水をばらまいて走っているようなものなので、気候への影響の仕方が変わると思うんだ。
別コメでも突っ込まれてますが、水素の燃焼熱はおよそ34kcal/gですので、1Mcal を生成するのには
ガソリン: 78.3g = 0.783mol水素: 29.4g = 14.7mol
が必要になり、出てくる水の量は
ガソリン: 6.264molの水/1Mcal水素: 14.7molの水/1Mcal
で2倍程度ですね。
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目玉の数さえ十分あれば、どんなバグも深刻ではない -- Eric Raymond
一つ心配事があるとするなら… (スコア:1)
水素を使った燃料電池が普及すると、世界中が蒸し暑くなるんじゃなかろうか、という点だな。
シリコンバレーとかは、乾燥しているので快適だったのに。
水蒸気の量産による温室効果ってのはどのぐらいの影響があると見積もられているんだろう?
fjの教祖様
Re:一つ心配事があるとするなら… (スコア:1, 参考になる)
>水蒸気の量産による温室効果ってのはどのぐらいの影響があると見積もられているんだろう?
一応科学的理解が追いついている範囲では概算が行われていて、現状までの理解では、
・化石燃料由来の水蒸気放出量は無視できる程度に少量
・ただし農業由来(灌漑など)による水蒸気はいくらかの影響を与える可能性有り(化石燃料の燃焼によるものよりはるかに膨大)
・炭化水素類の成層圏などでの酸化分解による高層への水蒸気の生成はいくらかの影響があり得るが、よくわかっていない部分が多い
(低層では水蒸気による吸収がほぼ飽和しているが、高層では温度が低いため水蒸気量(=水による吸収)が非常に低く、逆にこの領域に水蒸気が生成すると赤外線の吸収効果は大きい)
というあたり。
もうちょっと一般的に、気温の上昇などによる低層での水蒸気量の大幅な増加に関しては、
1. 雲に関して
1a. 雲が増えて温室効果が増す
1b. いやいや、雲はむしろアルベドを増やすからネガティブフィードバックになる
2. 直接の温室効果に関して
2a. 低層での温室効果はほとんど飽和してるから、水蒸気が増えてもほぼ変わらない
2b. やや高い位置での水蒸気による吸収にはまだ余裕があるから、そのあたりの水蒸気量が増えてポジティブフィードバックとして働く
あたりでいろいろ議論があったけれども、最近の流れとしては1a(ただし効果はそれほど強くはない)と2bが正しそう、というあたり。ただし1a、2bともまだかなり議論があり。
Re: (スコア:0)
というか、海面からの蒸発と降雨のプロセスに比べると圧倒的に小規模なので、大気中の水蒸気の量はどこかで均衡が保たれる気がする・・・
影響あるとし大都市の風下で降雨量がちょっと増えるとかで、温室効果ガスとして心配するのはポイントがズレてる気がします。
Re:一つ心配事があるとするなら… (スコア:1)
別に『温室効果ガス』としては余り心配していません。
湿度上昇が気温上昇よりはるかに不快に感じる私としては、湿度がむやみに上がるのを心配しているだけで(T.T)
# "高温多湿の日本の夏" エブリウェア ってのはあまり嬉しくないのだ。
fjの教祖様
Re: (スコア:0)
>温室効果ガスとして心配するのはポイントがズレてる気がします。
まあそれでも一応計算してみるのが大気科学者のお仕事なわけで。
#だからちゃんとIPCCの報告書でも検討が行われている。
Re: (スコア:0)
>まあそれでも一応計算してみるのが大気科学者のお仕事なわけで。
okkyは大気科学者じゃないと思うの
Re: (スコア:0)
ガソリンや軽油を燃焼させても水蒸気が発生しないの?
Re:一つ心配事があるとするなら… (スコア:1)
発生しなくはないけれど、「水素だけ」に比べると圧倒的に少ない。
.
たとえばガソリンは大雑把に 11,120 cal/g。例えばガソリンをC7H16と考えると 12*7+1*16=100 g/mol。
水素は12,770kJ/m3。0.08988g/m3として142 078.327kJ/g = 0.59530819 kcal/g = 595.3 cal/g。で、こいつは 2g/mol。
だから同一のエネルギー…例えば 1Mcal を生成するのには
ガソリン: 78.3g = 0.783mol
水素: 1680g = 840mol
必要になる。でガソリン1molを燃焼させると水が8molできる。水素はmol数が変わらない。なので
ガソリン: 6.264molの水/1Mcal
水素: 840molの水/1Mcal
となって、水素だけの場合のほうがざっと134倍の水が出てくる。もちろん、二酸化炭素が0になるんだから当たり前といえば当たり前だが。
こう考えると、水をばらまいて走っているようなものなので、気候への影響の仕方が変わると思うんだ。
fjの教祖様
Re:一つ心配事があるとするなら… (スコア:1)
あと、水素ガス燃焼時の発熱量が595.3cal/gという計算式がよく分からないのですが...
ぐぐったら水素ガスの燃焼熱は33900cal/gとかいう値が出てきました。
Re:一つ心配事があるとするなら… (スコア:1, 参考になる)
別コメでも突っ込まれてますが、水素の燃焼熱はおよそ34kcal/gですので、1Mcal を生成するのには
ガソリン: 78.3g = 0.783mol
水素: 29.4g = 14.7mol
が必要になり、出てくる水の量は
ガソリン: 6.264molの水/1Mcal
水素: 14.7molの水/1Mcal
で2倍程度ですね。