sitosiのコメント: 日本の銀行での印鑑とサインの使用が… (スコア 5, 興味深い) 183
で、帰国したのが 1979年。すぐ銀行口座が必要になったので近所の富士銀行(現在のみずほ銀行)で手続きをしました。書類に記入していくと、認証に印鑑を使うか、サインを使うかとありましたので、「なんだ、サインでもいいのか!」と素直にサインに✓を入れました。書類を提出すると窓口に呼び出され、サインはだめなので印鑑の方にチェックして欲しいと言われました。「じゃあ、なぜ選べるようになっているのか?」と訊ねると「外国人のお客様のためです」と言います。制度として使えるならサインでやりたいと粘りましたが、だんだん騒ぎが大きくなってきて、とうとう支店長まで下りてきて「印鑑でないと偽造されたときなど銀行では責任を取れませんので何とぞ」と懇願され、とうとう根負けして印鑑を使うことにしました。
数年後大学の学寮でルームメイトだった男が日本の奨学金を得て来日しました。奨学金を受けとるため彼は銀行口座を作らなければならなかったのですが、彼は喜び勇んで自分の名前の刻まれた印鑑も作りました。そして彼に付添って富士銀行の支店に行きました。申請書に彼は誇らしげに印鑑を捺したのですが、今度はサインでないとダメだと言います。今度は自分も引き下がらない。そこでも結構騒ぎになりましたが、こうなることは予想していたので、こちらも覚悟を決めていましたので粘り遠し、結局印鑑を認めさせました。
恐らく、本当のところは「日本人は印鑑、外人はサイン」という思い込みがあるだけなんだろうと思っています。もしかすると、そうすることを原則とするとかいう内規もあるのかもしれません。でも、全く意味のない区別ですよね。