コメント: 正規化するなら正しい方法でやって欲しい(勝手に半角数字にするとかもやめて) (スコア 5, 参考になる) 116
不動産関係の仕事をしている私からすると、誤った方法で住所を勝手に正規化するシステムがあって腹が立ちます。
内部的にその会社で都合の良い方法で正規化するのは仕方無いとしても、顧客が入力した住所を勝手に誤った方法で改変して、それを宛名として郵便物を送り付けることは大変失礼にあたるので止めていただきたいです。
日本の住所表記を大きく分けると、住居表示の地域と、住居表示が実施されていない地域の2つがあるので、正規化するならそれを混同しないようにしましょう。
・住居表示の地域
正)東京都千代田区永田町一丁目10番1号
誤)東京都千代田区永田町1丁目10番1号 … 「永田町一丁目」という地名なので算用数字にしてはならない
誤)東京都千代田区永田町一丁目10番地1 … 住居表示の地域では「番地」ではなく「番」を使う
・地番管理の地域
正)大宮区吉敷町一丁目124番地1
誤)大宮区吉敷町一丁目124番地1号 … 最後の「号」は地番管理の地域では使用しない
誤)大宮区吉敷町一丁目124番1号 … 地番管理の地域では「A番B号」ではなく「A番地B」としなければならない
また、エンジニアの中には全角数字を異常にまで嫌う人が居ますが、戸籍や住民基本台帳などの電算化に関する法令や規則等では住所の数字は「全角数字」で統一することとされています。
正規化するなら、勝手に半角にしたりせず、全角に正規化しましょう。半角にしたら、マイナンバーカードから取得した電子データや住民票等と完全一致しなくなります。
なお、運転免許証に表記されている住所は券面スペースの関係上省略表示される場合があり、必ずしも正しいとは限りません。
あと、勝手に「大宮区吉敷町1-124-1」のようにハイフン表記するシステムもありますが、
・住居表示なのか地番管理なのかというその場所に辿り着く上で重要な情報を削除している
・部屋番号なのか番地なのか等が分かりにくくなる
・それによるスペースの節約は僅か(世の中には長すぎる地名・住所というものが存在するので、それに対応する空間を用意していたならばハイフン表記で節約できるスペースなんて誤差)
という観点からデメリットが多いので止めていただきたいです。
余談ですが、就活マナー本が間違いだらけで、履歴書で「大宮区吉敷町1丁目124番地1号」のような誤表記(地番管理なら最後の「号」が不要なので「A番地B号」とはしてはならない)をする人が大変多いです(正確に書いている人の方が稀)。
不動産業界でそんな履歴書を出すと、住居表示と地番管理の区別すらできていないというマイナスのアピールにしかなりません。
普段は「大宮区吉敷町1-124-1」のような省略表記をしていて正確に書こうとして間違えているのだと思いますが、それならハイフンで省略した表記の方がまだマシです。