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何の役に立つんだ?今までに税金はいくら使われたんだ?回収できそうか?
あなたの3次元の嫁をつくる研究ですよ。
真面目に感想を言っただけなのだが。何の役に立つかわからない研究になんで税金が使われるんだ?誰か納得のいく説明しておくれよ。
>何の役に立つかわからない研究になんで税金が使われるんだ?
いくつか理由はあるんだけど、例えば
1. 歴史的に、研究時にはなんの役に立つかわからないがその後様々な応用が生み出された研究があるように、一見役に立たない研究に資金を投入することによって次代の利益をがっぽり確保できる場合がある。つまり、なんの役に立つかわからないのは我々が無知であるからであり、実際には非常に役に立つ研究である可能性が隠れている。
*ただし、本当にその後も何も生み出さない研究もあるのでこの理由をつまらない研究の良いわけにしてはならない。
2. 科学というのは人類の
詳細な説明ありがとう。3については知らなかったよ。国際社会での義務もあるんだね。
でもやっぱり釈然としないよ。基礎研究は私財でやるべきじゃないのかな。応用研究で資金を得て基礎研究を行うことは不可能なのかな。不可能に挑戦するのが科学者だと思うんだ。
>基礎研究は私財でやるべきじゃないのかな。
なかなか難しいところで,ご存じの通り,昔(それこそニュートンあたりの時代まで)は研究というのは金持ちの趣味で,全て私費で行われていました.その後一部の研究が膨大な富を生み始めたことから,パトロンがついて他人の金で駆動されるようになります.そして現代に至るわけですが、最大の問題は現在における研究のほとんどにはかなりの金がかかる,という点でしょう.研究の高度化により,測定機材,物資などを揃えるだけで膨大な金額がかかるようにな,個人レベルで先端研究に追いつくことはほとんどの分野で不可能となってしまいました.(一部出来る分野もあり,そういう分野では「個人研究家」のようなものも不可能ではない)
そんなわけで,現実的には私財で(非理論系の)基礎研究をやるのは不可能となってしまっています.ではそういった研究に国が資金を出すべきかどうか,です.これまた難しいのですが,現在国が金を出している大きな理由の一つが,「いずれそれなりの配当を生むだろう」という期待です.つまり,資金は援助ではなく投資という見方です.雑多な役に立ちそうもない研究の中から,小数ではあっても大きな富を生むものが出てくるだろう,という期待ですね.近代以降,基礎研究が(長い雌伏の時代の後)膨大な富を生んだ前例があるため,現状ではこの見方が正当化されています.
もちろん,今後長期間様子を見た結果,「やっぱり現代ではもう基礎研究はほとんど利益を生まないから,そんなに金出すべきではない」となる可能性はあります.ただ,今のところ世界は,「長期的には(どこがどう回ってそうなるのかは予想がつかないけど)リターンの方が多そうだ」と判断して掛け金をbetしてる,と言う状況ですね.まあ正直,その判断の正当性は現時点では何とも言えません.もしかしたら基礎研究に金をかけるのはおっしゃる通り無駄なのかも知れませんし,そうじゃないのかも知れません.
正直この部分の正否に関しては,世の中の誰も正解がわからないので,各人が「俺はこう思う」というところから先にはなかなか議論を進められないんですよね.もちろん過去の例を検証は出来るんですが,それが現在にも当てはまるのかは謎なわけで.
>応用研究で資金を得て基礎研究を行うことは不可能なのかな。
ごくまれにそういう方もいます.応用研究でがっぽり稼いで,それで基礎をやってる人とか.一方,それを社会全体でやっているのが今のシステムですね.応用研究で稼いだ金を(国が一度巻き上げて)基礎研究に部分的に投資する,という.
なにぶん研究に必要な金額が高いため,個人で回そうとすると必要な儲けがかなり膨大になるのでそこがネックです.まあ,ある程度の規模の研究室ですと似た様な事はやっていますが……(応用とか金の取りやすい研究で設備を整え,その後に金は取れないけど面白いと考える研究でもそれらの装置を使う,とか)
またこれらとは完全に別の視点として,学生の教育という意味では基礎研究も悪くはないかな,とも思います.大学の役割として学生の教育があるわけですが,その教育の一つに「研究のやり方を教育する」というものがあります.その題材として,基礎研究ってのはありだなとは思います.未熟な学生が研究するわけですから,その進捗速度はそんなに速いわけではない,だから実利に直接繋がる競争的な研究をやっても(勝ち目がないから)あまり意味はない.だったらいっそのこと,基礎研究をやっててもらう,って感じですね.なんだろう,小学校の算数のドリルとかそんな感じで.学生は研究のしかたを学べる,そしてその副産物として基礎研究も多少は進む,とか.#あくまで個人的な発想なので,それがベストだとか,みんながそう思ってるわけではありません.
さらに詳細な説明ありがとう。
僕は子供のころ科学者になりたいって思ってたんだ。「必要は発明の母である」って頃の科学者に。
>応用研究で資金を得て基礎研究を行うことは不可能なのかな。ごくまれにそういう方もいます。
こんな人になれるように頑張ることにするよ。ありがとう。
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クラックを法規制強化で止められると思ってる奴は頭がおかしい -- あるアレゲ人
そっか (スコア:-1)
何の役に立つんだ?
今までに税金はいくら使われたんだ?
回収できそうか?
Re: (スコア:0)
あなたの3次元の嫁をつくる研究ですよ。
Re: (スコア:0)
真面目に感想を言っただけなのだが。
何の役に立つかわからない研究になんで税金が使われるんだ?
誰か納得のいく説明しておくれよ。
Re: (スコア:0)
>何の役に立つかわからない研究になんで税金が使われるんだ?
いくつか理由はあるんだけど、例えば
1. 歴史的に、研究時にはなんの役に立つかわからないがその後様々な応用が生み出された研究があるように、一見役に立たない研究に資金を投入することによって次代の利益をがっぽり確保できる場合がある。
つまり、なんの役に立つかわからないのは我々が無知であるからであり、実際には非常に役に立つ研究である可能性が隠れている。
*ただし、本当にその後も何も生み出さない研究もあるのでこの理由をつまらない研究の良いわけにしてはならない。
2. 科学というのは人類の
Re: (スコア:0)
詳細な説明ありがとう。
3については知らなかったよ。国際社会での義務もあるんだね。
でもやっぱり釈然としないよ。
基礎研究は私財でやるべきじゃないのかな。
応用研究で資金を得て基礎研究を行うことは不可能なのかな。
不可能に挑戦するのが科学者だと思うんだ。
Re:そっか (スコア:1)
>基礎研究は私財でやるべきじゃないのかな。
なかなか難しいところで,ご存じの通り,昔(それこそニュートンあたりの時代まで)は研究というのは金持ちの趣味で,全て私費で行われていました.
その後一部の研究が膨大な富を生み始めたことから,パトロンがついて他人の金で駆動されるようになります.
そして現代に至るわけですが、最大の問題は現在における研究のほとんどにはかなりの金がかかる,という点でしょう.研究の高度化により,測定機材,物資などを揃えるだけで膨大な金額がかかるようにな,個人レベルで先端研究に追いつくことはほとんどの分野で不可能となってしまいました.
(一部出来る分野もあり,そういう分野では「個人研究家」のようなものも不可能ではない)
そんなわけで,現実的には私財で(非理論系の)基礎研究をやるのは不可能となってしまっています.
ではそういった研究に国が資金を出すべきかどうか,です.これまた難しいのですが,現在国が金を出している大きな理由の一つが,「いずれそれなりの配当を生むだろう」という期待です.つまり,資金は援助ではなく投資という見方です.雑多な役に立ちそうもない研究の中から,小数ではあっても大きな富を生むものが出てくるだろう,という期待ですね.
近代以降,基礎研究が(長い雌伏の時代の後)膨大な富を生んだ前例があるため,現状ではこの見方が正当化されています.
もちろん,今後長期間様子を見た結果,「やっぱり現代ではもう基礎研究はほとんど利益を生まないから,そんなに金出すべきではない」となる可能性はあります.
ただ,今のところ世界は,「長期的には(どこがどう回ってそうなるのかは予想がつかないけど)リターンの方が多そうだ」と判断して掛け金をbetしてる,と言う状況ですね.まあ正直,その判断の正当性は現時点では何とも言えません.もしかしたら基礎研究に金をかけるのはおっしゃる通り無駄なのかも知れませんし,そうじゃないのかも知れません.
正直この部分の正否に関しては,世の中の誰も正解がわからないので,各人が「俺はこう思う」というところから先にはなかなか議論を進められないんですよね.
もちろん過去の例を検証は出来るんですが,それが現在にも当てはまるのかは謎なわけで.
>応用研究で資金を得て基礎研究を行うことは不可能なのかな。
ごくまれにそういう方もいます.
応用研究でがっぽり稼いで,それで基礎をやってる人とか.
一方,それを社会全体でやっているのが今のシステムですね.応用研究で稼いだ金を(国が一度巻き上げて)基礎研究に部分的に投資する,という.
なにぶん研究に必要な金額が高いため,個人で回そうとすると必要な儲けがかなり膨大になるのでそこがネックです.
まあ,ある程度の規模の研究室ですと似た様な事はやっていますが……
(応用とか金の取りやすい研究で設備を整え,その後に金は取れないけど面白いと考える研究でもそれらの装置を使う,とか)
またこれらとは完全に別の視点として,学生の教育という意味では基礎研究も悪くはないかな,とも思います.
大学の役割として学生の教育があるわけですが,その教育の一つに「研究のやり方を教育する」というものがあります.その題材として,基礎研究ってのはありだなとは思います.
未熟な学生が研究するわけですから,その進捗速度はそんなに速いわけではない,だから実利に直接繋がる競争的な研究をやっても(勝ち目がないから)あまり意味はない.だったらいっそのこと,基礎研究をやっててもらう,って感じですね.
なんだろう,小学校の算数のドリルとかそんな感じで.学生は研究のしかたを学べる,そしてその副産物として基礎研究も多少は進む,とか.
#あくまで個人的な発想なので,それがベストだとか,みんながそう思ってるわけではありません.
Re: (スコア:0)
さらに詳細な説明ありがとう。
僕は子供のころ科学者になりたいって思ってたんだ。
「必要は発明の母である」
って頃の科学者に。
>応用研究で資金を得て基礎研究を行うことは不可能なのかな。
ごくまれにそういう方もいます。
こんな人になれるように頑張ることにするよ。
ありがとう。