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薬剤耐性をマーカーとして導入した場合、植物だとフィールドで選択圧をかけないで育てていると入れた遺伝子が落ちたりはしないのでしょうか。 真核生物の場合、組み替え操作したつもりでも実際は核内にプラスミド状に存在してるだけ、ということが(私の経験上)あって、抗生物質を入れておかないと思いの外すぐに落ちてしまう、という印象があるので。
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物事のやり方は一つではない -- Perlな人
遺伝子がどこにだけ残留するって? (スコア:0)
おいおい、誰にでも分かる嘘言ってるね。
原文を読もう (スコア:3, 参考になる)
> The genes are active only in the rice plant's stem and
> leaves and do not appear in the grain, he said.
これを読むと「アクティブでない」、つまり、発現していないと言っている
だけで、米粒に大腸菌の遺伝子がないと言っている訳ではないですね。
植物のことは知りませんが、多分ノザンブロッティングかcDNAからのPCRで
確認したのでしょう。
kaho
本当の原文は (スコア:1)
今週中にPNAS [pnas.org]に出るということなので、Early Edition Articles [pnas.org]を見ておけばそのうちPDFが見れるでしょう。
(アグロバクテリウム [nikkeibp.co.jp]、パーティクルガン、エレクトロポレーション [affrc.go.jp]etc.)
(抗生物質を使ったか、代替手法 [affrc.go.jp]を用いたか、抗生物質に
Re:本当の原文は (スコア:2, 参考になる)
手法としてはアグロバクテリウムを使った遺伝子導入で、抗生物質で選択するやり方です。抗生物質耐性遺伝子はCMVプロモーターでユビキタスに高発現させてます。研究上はオーソドックスだし問題ないやり方ですが、実際の栽培/生産のときには遺伝子組換植物反対論者の攻撃材料にされやすい方法(大概は的外れな指摘とはいえ)かもしれません。
で、この実験のポイントは導入に使う遺伝子のデザ
Re:本当の原文は (スコア:1)
なるほど、手法的には標準的なものを使ったのですね。
まあ、実績のあるもの、ということで合理的だと思います。
タレコミを読んだ時点ではランダムに入れて、結果米粒には発現してなかったよ、ということかとも思っていたのですが、ちゃんと目的を持ったデザインをされていたというのも納得させられました。
ただ、そうなるとy_tambeさんの期待(?笑)された、「トレハロースの味のご飯」は食べられそうにないですね。
ところで、単に私の勉強不足なのですが、
kaho
Re:本当の原文は (スコア:1)
アグロバクテリウムによる遺伝子導入は、動物細胞でのレトロウイルスベクターを用いる方法と同様に、アグロバクテリウムに入れたプラスミドが高率で宿主のゲノムに組み込まれる、というのがポイントのようですね。あまり増殖のよくない細胞には入れにくかったり、タンパクの高発現をさせるには向かない欠点はあるかもしれませんが、ゲノムに組み込まれてしまっているので、おっしゃるような一過性の発現で終わることは少ないのだと思います。
動物細胞でも、カチオン性試薬(リン酸カルシウムやリポフェクチン)を用いた導入法、あるいはアデノウイルスベクターを用いた場合、おっしゃるとおりプラスミドが細胞内に入っただけの状態になります。この状態は一過性に高発現させるのには適していますが、このままでは子孫に伝わらない。ただし、by chanceでゲノムに組み込まれるものも現れるので、十分長期間(ゲノムに入っていないものが完全に死滅するまで)セレクションしてやる形で形質の安定したtransfectantを作成したりもしてますけど。
ただ、一つまた細かい話になりますが、一旦ゲノムに入った外来遺伝子がまた抜け落ちてしまうことはあり(トランスポゾンのように)その頻度は結構ばかにならないそうです(ポインタは示せませんが)遺伝子組換作物に対する反論材料にも使われていたと思います。
でも、ここらへんの話になると、例えば交配で作った作物の形質に安定しないものがあるとか、培養細胞を飼い続けていたら形質転換してしまうから、そうなる前に凍結保存していた元のストックから起こしなおすべき、というのと似たような話で、別に組換体に限ったことではないと思うんですが。
Re:本当の原文は (スコア:1)
>動物細胞でも、カチオン性試薬(リン酸カルシウムやリポフェクチン)を用い
>た導入法、あるいはアデノウイルスベクターを用いた場合、おっしゃるとおり
>プラスミドが細胞内に入っただけの状態になります。この状態は一過性に高発
>現させるのには適していますが、このままでは子孫に伝わらない。ただし、by
> chanceでゲノムに組み込まれるものも現れるので、十分長期間(ゲノムに
>入っていないものが完全に死滅するまで)セレクションしてやる形で形質の安
>定したtransfectantを作成したりもしてますけど。
ああ、G418一ヶ月半与え続けたからもういいだろうと思って素のMEMにしたら
せっかくのtransfectantが消えてしまった苦い思い出が。
まだ短いと思いつつも、試薬が高くて我慢できなかったんです。はい。笑
私が思ったのは、導入した遺伝子やその方法がpublic domainになっても、
結局形質がフィールドで安定しなければ一般の農家は種を買わないといけなく
なって、public domainの意味がないかな、という心配なのでした。
フィールドでの経験がほとんどない私などは、外に出しておくと近縁な雑草
といつのまにか交配したり、おっしゃったような外来遺伝子の抜け落ちがあって
あっという間にそちらの方がdominantになりはしないか、と思ったりしてしまう
のですが、こういうデータはそれこそモンサントみたいな会社でないと体系的
に集められないのかもしれませんね。
kaho