今までのサードパティCookieを使ったターゲッティングとの違い
【メリット】
・データによる個人の選別がサーバサイドではなくクライアントサイドで行われるので、Google等の業者が持つ情報が最低限になる
【変化無し】
・閲覧履歴等のデータによって個人が選別されることには変わらない
ある属性を満たしている人のみに良い求人広告・賃貸物件の広告が出るなどして格差拡大や差別助長に繋がるなどの問題は変わらない
・データがローカル(ユーザの端末)にあろうと、Googleや広告会社の制御下に置かれて処理されるデータであることには変わりない。
https://twitter.com/HiromitsuTakagi/status/1367552579828211713
【デメリット】
・今までは広告ネットワークのサーバでやっていた閲覧履歴に基づくターゲッティングなどの作業がクライアントで行われるので SSD・HDD などのストレージ、メモリ、CPU資源、電力やバッテリーを消費する(このコストはユーザが支払う)
・広告やアクセス解析外部スクリプトを一切貼っていないサイト(大学や研究機関など)の閲覧履歴もデフォルトでは FLoC の解析に利用される
サイト側にオプトアウトする手段はあるが、デフォルトでは勝手に解析に利用される。
・世界一位の広告ネットワークと世界一のブラウザ製作者の Google が自社にとって有利な環境を構築しようとしている
(サードパティCookieをブロックして、自社が事実上支配するルールの FLoC で広告ネットワークを再構築しようとしている)
広告ネットワークの独占が余計強まる
ということで、デメリットも相当大きいです。
今まではできなかった、広告やアクセス解析を一切貼っていない有名大学のサイトの利用者(その大学の学生である可能性が高い)をターゲットに広告を出すといったことも可能になってしまうんですね。