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http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1207/09/news052.html [itmedia.co.jp]の写真を見ると「本音を言えば、この本を売りたかった!」なのに、元記事タイトルでは(タレコミも)「本音を言えば、この本が売りたかった!」
後者の書き方も最近よく見かけますけど、違和感が。元記事を書いた人は「ここは『が』だろう」と思ったんでしょう。「を」と「が」の区別があいまいになってきているとは思っていましたが、はっきりと「を」より「が」を優先するのは初めて見た気がします。と、年齢を感じる40代。
昔から「…が…たい」と「…を…たい」の両方が使われてきた。「水 (が/を) 飲みたい」だと「が」が、「水 (が/を) おなかいっぱい飲みたい」だと「を」が好まれ、単純に一方が正しく一方が誤りというわけではないというのが通説。
20 年ほど前、僕が中学生の頃、国語の授業の副教材として使っていた口語の文法書に「水が飲みたい」は誤りで「水を飲みたい」が正しいと書かれていたけれど、今考えると噴飯ものだ。文法学者の脳内にしかない「正しい日本語」を学んでもなあ。
「正しい日本語」を云々する文法学者なんて、現状把握においては数あまたの都市伝説を集めて類型化と変容を後追いすることができるかもしれないが、その積み重ねを元に将来予測について一定の知見をもたらすものなのだろうか?なんとなく期待薄ですね。そのとき時(現在よりも少し前に限定)でしか通用しない主張を重ねているだけだと傍観するのは皮肉が過ぎるでしょうか。
そのとき時(現在よりも少し前に限定)でしか通用しない主張を重ねているだけ
文法学者が事実をしっかり観察して、その時どきに通用する主張をしてくれるなら、僕としてはそれで良いのです。「どういう表現が実際使われるか」だけでなく、「どういう表現が正しいと考えられているか」に関する事実だって、観察することには意味があるだろうと思います。学者が都市伝説を研究するならそれはそれで結構、でもそれならそれで科学的な研究手法というのがあるはずです。
前述の文法書には、「『水を飲みたい』は一定数の人が使っているが誤りだ。なぜなら『水を飲む』のことを『水が飲む』とは言わないからだ」という内容が、あたかも客観的な事実であるかのように書かれていました。これは事実ではなく著者の思い込みとでも呼ぶべきものです。こういうことを平気で言ってしまう文法学者ってのは、勘弁してほしいです。さすがにあんなひどい主張をするプロは今ではいないでしょうけれど。
面白いね。
Q25「水を飲みたい」か「水が飲みたい」か国立国語研究所の調査(「語形確定のための基礎調査」昭和30年実施)によれば,「水が飲みたい」を採るものが多数で……年少者ほど「水を」の形の使用率が高く,この形のほうが「論理的」だとするものが多い。NHKの「児童生徒言語調査(昭和45年実施)の結果では,「水を飲みたい」の形を選んだ者が「水が」の形を選んだ者よりもやや多くなっていた
Q25「水を飲みたい」か「水が飲みたい」か
国立国語研究所の調査(「語形確定のための基礎調査」昭和30年実施)によれば,「水が飲みたい」を採るものが多数で……年少者ほど「水を」の形の使用率が高く,この形のほうが「論理的」だとするものが多い。
NHKの「児童生徒言語調査(昭和45年実施)の結果では,「水を飲みたい」の形を選んだ者が「水が」の形を選んだ者よりもやや多くなっていた
60年ほど前は「が」が優勢だった。でもその次の世代では「を」がやや優勢。世代による差がありそうだね。
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アレゲはアレゲ以上のなにものでもなさげ -- アレゲ研究家
(オフトピ)本が売りたかった→本を売りたかった (スコア:0)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1207/09/news052.html [itmedia.co.jp]
の写真を見ると
「本音を言えば、この本を売りたかった!」
なのに、元記事タイトルでは(タレコミも)
「本音を言えば、この本が売りたかった!」
後者の書き方も最近よく見かけますけど、違和感が。
元記事を書いた人は「ここは『が』だろう」と思ったんでしょう。
「を」と「が」の区別があいまいになってきているとは思っていましたが、
はっきりと「を」より「が」を優先するのは初めて見た気がします。
と、年齢を感じる40代。
Re:(オフトピ)本が売りたかった→本を売りたかった (スコア:2)
昔から「…が…たい」と「…を…たい」の両方が使われてきた。「水 (が/を) 飲みたい」だと「が」が、「水 (が/を) おなかいっぱい飲みたい」だと「を」が好まれ、単純に一方が正しく一方が誤りというわけではないというのが通説。
20 年ほど前、僕が中学生の頃、国語の授業の副教材として使っていた口語の文法書に「水が飲みたい」は誤りで「水を飲みたい」が正しいと書かれていたけれど、今考えると噴飯ものだ。文法学者の脳内にしかない「正しい日本語」を学んでもなあ。
Re:(オフトピ)本が売りたかった→本を売りたかった (スコア:1)
「正しい日本語」を云々する文法学者なんて、現状把握においては数あまたの都市伝説を集めて類型化と変容を後追いすることができるかもしれないが、その積み重ねを元に将来予測について一定の知見をもたらすものなのだろうか?なんとなく期待薄ですね。そのとき時(現在よりも少し前に限定)でしか通用しない主張を重ねているだけだと傍観するのは皮肉が過ぎるでしょうか。
Re:(オフトピ)本が売りたかった→本を売りたかった (スコア:2)
文法学者が事実をしっかり観察して、その時どきに通用する主張をしてくれるなら、僕としてはそれで良いのです。「どういう表現が実際使われるか」だけでなく、「どういう表現が正しいと考えられているか」に関する事実だって、観察することには意味があるだろうと思います。学者が都市伝説を研究するならそれはそれで結構、でもそれならそれで科学的な研究手法というのがあるはずです。
前述の文法書には、「『水を飲みたい』は一定数の人が使っているが誤りだ。なぜなら『水を飲む』のことを『水が飲む』とは言わないからだ」という内容が、あたかも客観的な事実であるかのように書かれていました。これは事実ではなく著者の思い込みとでも呼ぶべきものです。こういうことを平気で言ってしまう文法学者ってのは、勘弁してほしいです。さすがにあんなひどい主張をするプロは今ではいないでしょうけれど。
Re: (スコア:0)
面白いね。
60年ほど前は「が」が優勢だった。でもその次の世代では「を」がやや優勢。
世代による差がありそうだね。